「もうすぐ個人的に大きな仕事が舞い込みそうですね」
タロットカードを捲りながら、占い師が呟いた。
「はい、だから・・・」
「大丈夫です。心配ありません。不安が強いようですが、この仕事は必ずあなたのステップアップに繋がります」
断言されて、ほっと息を吐いた。
前からやりたかった舞台の話が来ていると言われたのは、昨日のことだ。
嬉しい半面、初めての経験はいつだって緊張を伴う。
「仕事に真摯に向き合う姿勢は、これからもあなたを守ってくれます。うまくいかないと思うことがあっても、腐らずに目の前の仕事に取り組んでいれば、自ずと道は開けます」
断言してもらえることが、ここまで心を軽くするとは思わなかった。
兄から話を聞いた時は、正直占いなんてと思っていたが、当たる当たらないは別にしても、気持ちを整理するには打ってつけなのかも知れない。
占い師はゆっくりとした動作で、タロットカードの最後の一枚を捲ると、はっとしたように手を止めた。
「あなたの本当の不安が分かりました」
「えっ?」
「仕事よりも気になって仕方がない人に、どう思われているか不安なんですね」
図星を指されて、僕は息を飲むことしか出来なかった。
To be continued.....
何故だ・・・占い師J
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