不器用な僕は、ただ唇を閉じてユチョンのキスを受け入れただけ。
でも、ユチョンのキスは甘くて、僕をたちまちとりこにした。
すっと唇から熱が去り、そうっと目を開けると、複雑な表情をしたユチョンが居た。
僕、下手だったのかな?
ねえ、黙ってないで何か言って。
深く息を吸って、気持ちを落ち着けようと試みる。
ジュンスとキス出来るなんて。
長い間、自分の気持ちに蓋をしてきた。
それがキスひとつでこのざまだ。
体中が熱くなり、何かが下半身で蠢いた。
落ち着け、俺。
やっと気持ちが通じたんだ。
焦りは禁物だ。
俺は何度も深呼吸を繰り返した。
こんな質問馬鹿げている。
ユチョンは優しいから、僕を傷付けるわけがない。
もし本当につまんないと思っていても、本当のことを言うはずがない。
でも聞かずにおけない。
だって僕は恋してるから。
ユチョンのすべてが気になるんだ。
嘘でもいい。
僕をつまんなくないと言って欲しい。
あの優しい眼差しで僕を見つめて安心させて。
好きなのに。
好きで、好きで、胸が張り裂けそうなほどなのに。
ジュンスにこんなこと言わせてしまうなんて、俺は何をやっているんだ。
僕の馬鹿。
ユチョンを困らせるなんて。
好きと言って貰っただけで幸せなのに。
キスしただけで、ユチョンのすべてを手に入れたくなる。
「違うんだ。俺はジュンス、君のすべてが欲しい。今、ここでだ」
早過ぎる。
ジュンスが許してくれるわけがない。
あんなに幼く、無邪気なジュンスとキス出来ただけでも信じられないのに。
どうして俺はそれ以上を欲しがるのか。
拒絶の言葉を待ち、目を伏せた俺の耳に軋む音が聞こえた。
はっきりとは分からない。
でも、ユチョンが求めるなら、何をされても構わない。
ユチョンの喉仏がごくりと上下すると、ゆっくりと僕に近付き、そのまま熱い体が圧し掛かった。
祝福の鐘の音が響く。
僕達は、出会い、唇を合わせ、そして初めて横になった。
これからもたくさんの初めてを二人で共に分かち合おう。
Fin.
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はあはあ(*´Д`)
何でサジン小説なんか上げようと思ったんだろう(T_T)←時間が倍以上掛かる
皆様。
何か合ってないなと思っても、スルーしてね(。-人-。)
この三部作のタイトルは繋がっています。
一話目から、
「The first time ever I saw your face」
初めてあなたの顔を見たとき
「The first time ever I kissed your mouth」
初めてあなたと唇を合わせたとき
「The first time ever I lay with you}
初めてあなたと横になったとき
Roberta Flack(ロバータ・フラック)と言う歌手の「The first time ever I saw your face」と言う曲の中の歌詞を使わせて貰いました。
恋は二人で初めてを重ねていくこと。
そして、何度も何度も、好きの気持ちを確かめること。
ユスへの恋心。
じゅんじゅんは、まだ確かめているところです(^∇^)
最後まで付き合ってくれてありがとう。
じゅんじゅん






