「ん・・・ジュンス・・・」
目覚めたと思ったユチョンは、僕の名を呼んで、またすうっと寝息を立てた。
疲れているはずだ。
はっきりとした欲を持ってなかった僕でさえ流されそうになったあの行為を途中で止め、遂げられないと分かっている欲の対象の側に引き止められ、それを堪える為にこんなところで眠らなければならないなんて。
僕は酷い。
自分にも欲はあるのに、それを真正面から見ようとせず逃げていた。
ユチョンの気持ちを知っていながら、その優しさに甘えた。
汗で濡れたユチョンの額を手のひらで拭う。
生暖かい汗が僕の手を濡らす。
汗なんて不快なものと思っていたのに、ユチョンの汗はまるで僕の為を思って流した涙みたいだ。
僕は濡れた手のひらを指を曲げて握り込んだ。
「ユチョン」
まだすうすうと寝息を立てているユチョンの名を呼んだ。
ユチョンは眉間を微かに歪め、でもすぐにまた元の顔に戻って寝息を立てる。
握り込んだ指を開いて、ユチョンの肩に乗せた。
「ユチョン」
名を呼びながら、ゆさゆさと揺さぶる。
ユチョンの眉間に深い皺が刻まれ、無理矢理眠りから引き上げられた不快感を表した後、重たそうに目蓋が持ち上げられた。
「ユチョン、風邪引くよ」
「んっ、ああ、ジュンス・・・ジュンス!」
壁にもたれかかって弛緩していたユチョンの体が突然息を吹き返したように動いた。
僕がびっくりするほどのスピードで、壁から体を離すと、僕の額に手を当てしばらくじっとしてからはあっと大きな吐息を吐いた。
「ジュンス、良かった。熱はないよ、大丈夫」
「ユチョン・・・」
「駄目だよ。起きてきたら。まだ早いだろ。ほら早くベッドに戻って」
「いや」
「ジュンス・・・」
「ユチョンも一緒に」
「そ、それは・・・あっ、俺、こんなに汗掻いてるだろ。気持ち悪いからシャワー浴びてくるよ」
「ユチョン、そんな・・・」
「あっ、時間が早いって?大丈夫。もう目が覚めたし、シャワーの音も皆の部屋からは聞こえないから。ほら、バスルームは一番奥にあるだろ。だから、多少音を立てても皆は気付かないさ。ジュンスはベッドに戻るんだよ」
ユチョンが優しく微笑む。
僕はユチョンのその微笑みをじっと見つめて言った。
「じゃあ、僕もユチョンと一緒にシャワーする」
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ひゃっ腐ーヽ(゜▽、゜)ノ
久々にバスルームユスを書けるのか!
さあ、ユチョン、どうするの( ̄▽+ ̄*)←頂くよね