鳥のさえずりが聞こえる。
甘く切ないその声は、どこかで聞いた事がある。
凄く懐かしい声だ。
その声の主を確かめたくて、まだ覚醒しきらない頭に、目蓋を持ち上げるように指令を出した。
ゆっくりと開いた視界の中に、その鳥は居た。
ベッドの横で五線譜を手に、ユチョンが軽やかな鳥の鳴き声のような声でハミングしていた。
いつの間にか眠ってしまった僕の側を、約束通り離れなかったんだ。
いつもはピアノの前でする作曲を、ピアノ代わりにハミングでしていたんだ。
僕は眠っているだけなのに、側を離れないでいてくれた。
優しい。
優し過ぎるよ、ユチョン。
胸がきゅうっと鳴る。
ユチョンの優しさに涙が零れそうだ。
盛り上がりそうになる涙を堪えるため、目をしばたたくとハミングが止み、五線譜から僕に視線を移したユチョンがにっこり微笑んだ。
「おはよう」
「おっ、おはよ」
「よく眠ってたね。どれ」
手を伸ばし僕の額に触れ、うんうんと頷く。
「うん、上がってないな。でも、今日はこのままベッドに居るんだよ」
まるで子供にでも言い聞かせるように、優しく前髪を撫で上げられる。
ユチョンの長い指が髪を梳き、微かに頭皮を刺激するのが気持ち良くてうっとりと目を細めた。
「ジュンス・・・」
ユチョンが僕の前髪を掻き揚げたまま、ゆっくりと顔を近付けた。
またおでことおでことを合わせて熱を計るんだろう。
僕は黙って目を閉じた。
次の瞬間、確かに僕とユチョンは重なった。
でもそれはおでこではなく、もっと柔らかく熱いもの。
さっきまでユチョンがハミングしていた場所。
柔らかく甘いユチョンの唇だった。
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とうとう・・・
とうとう・・・
ちゅーしちゃったー(≧▽≦)
さあ、どうなるユス:*:・( ̄∀ ̄)・:*: