リハーサルは信じられないくらいスムーズに行われた。
ユチョンは無駄口を叩くこともなく、かと言ってやる気がないわけでもなく、舞台の上では僕を見る眼差しもいつもの慈愛に満ちたものだった。
もう一度、きちんと話を聞こう。
そう思っていたのに、リハーサルが終わると、マネージャーが待ち兼ねたようにユチョンを引っ張っていってしまった。
ただ、心配そうに見つめる僕の肩を、一度だけとんっと叩いてにこっと微笑んだ。
それはまるで、
「ジュンスは何も心配しなくていいよ」
と言っているようで、少しだけ気が楽になった。
でも、マネージャーの後ろに付いて歩いて行くユチョンの背中には、瞬く間にあの頑なさが蘇り、何もしゃべるつもりがないことが見て取れた。
このままだと、ユチョンの口から真実が語られることはないだろう。
話したくないことを無理に聞くのもはばかられる。
でも、何となくユチョンの喧嘩の原因が、自分とは無関係だとは思えない。
何がどうというわけではないが、好きな人の微妙な変化には敏感になるものだ。
そこまで考えて、ぽっと顔が熱くなった。
僕の好きな人。
躊躇せずにユチョンの顔が浮かぶことがくすぐったくて、ぺろっと舌で唇を舐めた。
「どうしたジュンス。楽屋に戻らないのか」
ステージの上から動こうとしない僕に、ジェジュンが怪訝な表情を向けた。
「あっ、ちょっと、確認したいことがあって」
「ふーん、熱心だな。付き合おうか?」
「ううん、自分だけの細かいこだわりだから。先に戻って休んでて。そんなに時間は掛からないと思うから」
「分かった。あまり根を詰めるなよ。ライブは細かい演出よりも、心から楽しむことが大切だ」
ジェジュンは自分の言った言葉に納得するように、うんうんと力強く頷き、
「そうそう、先ずは自分が楽しまないと」
そう言いながら、ステージから下りて歩き出した。
そうだ、ライブを楽しむためにも、このままもやもやとした気持ちで居たらいけない。
「よっ、よし」
両手をぐーの形に握って上から下に力を込めて降ると、さっきからステージの袖で物思いにふけって仕事の手を止めているスタッフの一人に向かって歩き出した。
リハーサルが始まる直前、
「ほら、あれがユチョンの喧嘩相手だ」
と、ジェジュンから教えられたスタッフだった。
僕はまだぼんやりしているそのスタッフの背中に、思い切って声を掛けた。
To be continued.....
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さてさて、じゅんちゃんが動き出しましたね:*:・( ̄∀ ̄)・:*:
ジュンスはどうやって聞き出すのでしょうか?
うーん( ̄ー ̄)
考え付かないから、ここで終わり←kaoちゃん、泣くのよ!
真剣に年越しクリスマスを心配しているじゅんじゅんです(T_T)←どうしてちゃっちゃっと書けないんだろう