色変化 | Flog

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Frogの研究者の息抜きblog

--- since 01-06-07 ---

今週号のNatureを見たら、表紙にXenopus(ぜのぱす)のオタマ が(cache )。

どれどれ。


子供の頃、オタマジャクシを野外で採集して来て、部屋の中に入れておくと、数時間のうちに体色が変わっているのを見たことがあるひとも多いかもしれない。

つまり、暗い場所では体色は黒くなり、逆に明るい場所では白っぽくなり、周りの環境に溶け込んで保全を図る訳だが、それがどのようにして起こるのか?

光を感じ取った眼は、そのシグナルを脳の視床下部視交叉上核(suprachiasmatic nucleus; SCN)に伝える。そこに存在するドーパミン作動性ニューロン(dopaminergic neuron)によりドーパミンの放出が盛んになり、脳の別な領域にあるニューロンの働きを阻害する。本来、そのニューロンはメラニン細胞刺激ホルモン (melanocyte-stimulating hormone; MSH)を放出し、皮膚の(メラニン)色素細胞を活性化する(ので体色を黒くする)のだが、このようにして眼から光刺激が伝わる(=周りが明るい)と、その働きが抑えられ、体色が白くなる訳だ。

これ迄の研究から、長時間の光刺激や、光刺激を繰り返すことにより、体色の変化に費やす時間が、次回、同じ刺激に依る変化の際には、短くなることが分かっていた。

どうやって?

仕組みの一部は、(シナプスの活動状態などによってシナプスの伝達効率が変化する)シナプス可塑性(って、素人には、結局、何だか分かりませんが・笑)によるものだと考えられて来たが、今回、表紙を飾っていたNatureの論文 で、 何と、光刺激によってドーパミン作動性ニューロンの数が急激に増える(逆に、暗くすると減る)ことが、この可塑性の仕組みの一旦であることが示された。尤も、増えると云っても新たに作られる訳ではなく、既存の別なニューロンが、ドーパミンを(も?)産生するように急激に変化すると云うことらしい。

要は、遺伝子に書かれていた設計図で、或る程度、脳の構造は決まるが、環境に依って、それが変わり得ることを示したことが、重要なのかしら?

Neuroscience、素人なので、良く分かりません(笑)。

ちょっと、オタマと云うだけで、無理しました。反省。


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