先日紹介した，ピンク・フロイド（Pink Floyd）BBCコレクションの集大成 Vol.1：『 The Complete BBC Archives Vol.1 1967-1971 （Sigma 327） 』 に続き，Vol.2：『 The Complete BBC Archives Vol.2 1971-1974 （Sigma 328） 』 が登場．
BBC音源の集大成，且つ決定盤なので，Vol. 1 と合わせて，一家に一つ的なものでしょうね（笑）
当然，サウンドボード録音なので，初心者でも非常に楽しめるアイテムです．
メーカー情報では
『英国ロックの誕生と発展を伴走し続けた音楽放送の名門BBC。そのPINK FLOYDコレクションをオフィシャル超越クオリティでコンプリートした超大作シリーズが誕生！ ビッグな４枚組×２セットの同時リリースが決定です！
本作は、その後編。前編『VOL.1（Sigma 328）』では15種もの細かい音源を総ざらいしていましたが、こちらは大物音源の大特集。「1971年９月30日パリス・シアター公演（１種）」と「1974年11月ウェンブリー公演（３種）」をそれぞれディスク１枚ずつに配した４枚組なのです。
実は構成だけでなく、内容的にも前・後編では趣が異なる。前編は「Prof. Stoned」コレクションを土台に精度を高めていましたが、こちらは「Prof. Stoned」とは無関係。別ソースで『VOL.1』以外のBBC出演サウンドボードをコンプリートしているのです。
まあ、こうした話はふわっとした理屈よりも具体的な音源でお話しした方が分かりやすい。早速、各ディスクを個別にご紹介していきましょう。
●DISC 1：『おせっかい』時代の“パリス劇場（ステレオ版）”
まず登場するのは、BBC大定番の「1971年９月30日パリス・シアター」公演の放送サウンドボード。
当店の『BBC 1970/1971（Sigma 204）』や同時リリースの『VOL.1』にも収録されていますが、本作版はまったく意味が異なる別モノです。
『VOL.1』の解説でも触れましたが、このライヴは「モノ版」と「ステレオ版」があり（ミックス違いではなく、録音スタッフ自体が異なります）、前者は『VOL.1』、後者が本作に収録となりました。ステレオ版はトランスクリプション・ディスクがメジャーで、当店の『BBC 1970/1971』や「Prof. Stoned」コレクションもLP原盤起こしでした。それに対して本作はLPではなく、北米のFM放送向けに制作されたオープンリール・マスターから起こされているのです。
しかも本作は秘宝リールを土台にしながら、さらなる最高峰を実現している。リール版やトランスクリプション・ディスクでもカットされたトラック1とトラック3のジョン・ピールの語りをWNEW-FM放送版よりパッチ（本作が初収録！）し、欠落していた「The Embryo」「Blues」の2曲も元の位置に補填した完全版なのです。特に、このステレオミックスの「The Embryo」「Blues」は貴重。「Blues」はモノラル放送にもない激レア音源です。70年代半ばにニューヨークのラジオ局で一度だけ放送されたという幻のテイクであり、本作は『BBC 1970/1971（Sigma 204）』よりもアップグレードのNeonknight氏が2016年に再トランスファーしたソースで補填しているのです。勿論、WNEW-FMソースの欠点でもある「The Embryo」間奏部分のDJアナウンスが被ってしまう箇所はモノ版からデミックスした音源を使って丁寧に差し替えパッチしています。
●DISC 2：1974年ウェンブリーの『狂気』放送版
DISC 1は『おせっかい』時代でしたが、DISC 2以降はすべて1974年ウェンブリー公演です。
これも「DISC 2」と「DISC 3-4」で大きく二分できます。
この「DISC 2」は、言わば放送版。1975年にBBC Radio 1の名物番組”Alan Freeman Show”で放送されたバージョン。フルショウではなく第二部の『狂気』＋ラジオ未放送の「エコーズ」のみで、これは定番のベスト・マスター「BBC Archives 1974 (Harvested)ソースを土台にしつつ、そこに数秒欠落していた「Money」のレジスター音もパッチして完全な長さで収録しています。
●DISC 3-4：1974年ウェンブリーの公式拡張版
・DISC 3：AUD補完された第一部
最後を飾るのは、ウェンブリー公演の完全版サウンドボード２枚組です。
『炎』『狂気』のイマージョン・ボックスや『THE EARLY YEARS 1965?1972』に分散していた公式サウンドボードを一堂に集め、フルショウ形式に再構成しています。厳密に言うとEchoesと同じくBBCの当時の放送では使用されなかったお蔵入り音源なのですが、BBC録音のアーカイブテープであるためコンプリートにこだわった本盤には収録いたしました。また、ここでも単なる寄せ集めではないのがポイント。
DISC 3はショウの第一部にあたるわけですが、公式サウンドボードでばっさりカットされていた曲間やチューニングも同日のオーディエンス録音で補完。オーディエンスとサウンドボードの切り替わりは違和感が無いよう長めのクロスフェードで結合し、オフィシャルでバッサリカットされてしまった「Raving and Drooling」冒頭のジミー・ヤングのおしゃべりSEも復刻されています。
・DISC 4：アンコールも追加された第二部
最後のDISC 4は、DISC 3に続く1974年ウェンブリーの第二部。
ばらばらに収録されていたイマージョン・ボックス収録の『狂気』と『THE EARLY YEARS』収録の「エコーズ」が結合されています。下記の曲目通り、『狂気』のＢ面パートは「11月15日」テイクとなっており、これはDISC 2とも異なる演奏なのもポイントです。
PINK FLOYDが遺した全BBC音源をコンプリートする４間組×２セット、その前編です。本作だけでも４時間49分29秒に及び、２セット合計で８時間48分15秒という超大作。そのすべてが名門BBCによるロックの文化遺産であり、現存する最高峰マスターが一挙コレクトできるのです。まさに、あらゆる層のファン／マニア必携のビッグセット×２。プログレッシヴ・ロックの至福、どうぞ思う存分お楽しみください。
★名門BBCに遺されたサウンドボード完全版コレクション。
２連作の後編で、1971年パリス劇場公演（ステレオ版）と1974年ウェンブリー公演（３種）をセットした４枚組。
激レアなBBCリールや公式サウンドボードも駆使して編纂された究極の絶対セットです。』
The Complete BBC Archives Vol.2 1971-1974 （Sigma 328）
Ultimate Collection Of BBC Sessions And Live Performances
[UPGRADE]
Disc 1
[Stereo Mix ★BBC Rock Hour #7 Reel+WNEW-FM Complete]
01. John Peel's Intro
02. Fat Old Sun
03. One Of These Days
04. The Embryo
05. Echoes
06. Blues
TOTAL TIME (65:39)
.
Disc 2
[1974 Original Mix]
01. Speak To Me
02. Breathe
03. On The Run
04. Time
05. Breathe (Reprise)
06. The Great Gig In The Sky
07. Money
08. Us And Them
09. Any Colour You Like
10. Brain Damage
11. Eclipse
12. Echoes
TOTAL TIME (79:54)
Disc 3
[2011 Soundboard Remix + Audience]
01. Announcement / Tunings
02. Shine On You Crazy Diamond
03. Tunings
04. Raving And Drooling
05. Tunings / 'We Are From Planet Earth'
06. You've Gotta Be Crazy
TOTAL TIME (64:56)
Disc 4
[2011 + 2016 Remix ★Soundboard Complete]
01. Speak To Me
02. Breathe
03. On The Run
04. Time
05. Breathe (Reprise)
06. The Great Gig In The Sky
07. Money
08. Us And Them
09. Any Colour You Like
10. Brain Damage
11. Eclipse
12. Echoes
TOTAL TIME (79:07)
Disc 1：
Recorded: BBC Paris Theatre, Lower Regent Street, London, UK
30th September 1971
Recorded To 8-Track Multi Tape And Mixed To 2-Track Stereo In Oct / Nov 1971
Disc 2：
Recorded: Empire Pool, Wembley, London, UK
16th November 1974
Broadcast: BBC Radio 1 'Alan Freeman Show'
11th January 1975
Disc 3：
Recorded: Empire Pool, Wembley, London, UK
15-16th November 1974
Disc 4：
Recorded: Empire Pool, Wembley, London, UK
15-16th November 1974
The Embryo [Disc 1, Track 04]
Blues [Disc 1, Track 06]
Time [Disc 2, Track 04]
Any Colour You Like [Disc 2 Track 09]
Shine On You Crazy Diamond [Disc 3, Track 02]
You've Gotta Be Crazy [Disc 3, Track 06]
Brain Damage [Disc 4, Track 10]
Echoes [Disc 4, Track 12]
[参考]
詳細情報（メーカー情報より）
Disc 1
01. John Peel's Intro
⇒ ★初登場マスター
02. Fat Old Sun
03. One Of These Days
⇒ ★曲終了後の部分初登場マスター
04. The Embryo
⇒ ★アップグレード音源
05. Echoes
06. Blues
⇒ ★アップグレード音源
Disc 2
01. Speak To Me
：：：：
06. The Great Gig In The Sky
07. Money
⇒ ★完全収録
08. Us And Them
：：：：
Disc 3
01. Announcement / Tunings [1974-11-16]
⇒ ★AUD Rec1
02. Shine On You Crazy Diamond [1974-11-16]
⇒ ★AUD Rec1+SBD
03. Tunings [1974-11-15]
⇒ ★AUD Rec3+Rec1
04. Raving and Drooling [1974-11-15]
⇒ ★AUD Rec1+SBD
05. Tunings / 'We are from planet earth' [1974-11-15]
⇒ ★AUD Rec3+Rec1
06. You've Gotta Be Crazy [1974-11-16]
⇒ ★SBD
Disc 4
01. Speak To Me [1974-11-16]
02. Breathe [1974-11-16]
03. On The Run [1974-11-16]
04. Time [1974-11-16]
05. Breathe (R￥eprise) [1974-11-16]
06. The Great Gig In The Sky [1974-11-16+Unknown date]
07. Money [1974-11-15]
08. Us And Them [1974-11-15]
09. Any Colour You Like [1974-11-15]
10. Brain Damage [1974-11-15]
11. Eclipse [1974-11-15]
12. Echoes [1974-11-16]
[関連記事]
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#2024-06-20
