10月22日（土）は，午後に ビエラスタジオ蒔田の柿落とし的に行われた，クロマチック・ハーモニカ（Chromatic Harmonica）奏者の 山下伶さん、ピアノの 朝香智子さんのフリー・ライヴ（『 山下伶 × 朝香智子 Duo @ ビエラスタジオ蒔田 2022-10-22 』）を観た後に，相鉄（本線）の 希望ヶ丘駅から程近い，Jazz Live House CASKへ移動し，ユーフォニアム（Euphonium）奏者：海野百合香さんのリーダー・ライヴ 『 Yurika Umino Quartet 』 のライヴへ．
この日は，6月20日（月），21日（日）に，Yokohama Reunion Studio に於いてレコーディングされた Yurika Umino Quartet の 1st Album 『 I Want To Be Like That 』 のリリース日で，今年の初め頃に，今年の目標として 「 自分の名刺代わりに，何時も演っているバンドでアルバムを製作 」 が公言通り遂に完成．「 リリース・ライヴ第一弾は，CASKと決めている 」 と言っていたように，この日が 『 Album Release Live 』 でした．
余裕をもって 相鉄（本線）の 希望ヶ丘駅へ向かいます．
開場時刻より相応に前に到着したので，お店の前で開場時刻を待ちましたが，未だ中ではリハーサルと言うかサウンド・チェックを行っているようで，その音が漏れ聴こえてきます．
粗，定刻通りに開場したので，検温・消毒と受付をして案内された席へ．
ステージ中央には，お店からお祝いのお花が．
カードには 『 I Want To Be Like That
CD発売おめでとう CASK 』 のメッセージ．
ドリンクとフードを注文して，開演を待ちますが，開場，開演の間隔が 30分と言うのは私的には有難いです．
フードは撮影忘れました（笑）
定刻が近付くに従って，満席状態に．
そして定刻通りにメンバーがステージに登場し，演奏をスタート．
1st Set は，1st アルバム 『 I Want To Be Like That 』 の 1st Track に収録されている ジジ・グライス（Gigi Gryce）作の ”Social Call” がオープニングを飾ります．
「 1曲目に収録する曲は，おしゃれで，品があって，余りレコーディングされていない曲 」 が良いと考えて，アート・ファーマー（Art Farmer）のアルバムから ”Social Call” を，1st Track としたような MC もしていました．
MCのバックでは，ベースの 入船裕次さんが頭をピアノにぶつけて負傷する事件が（笑）
かなり痛そうでしたが，ある意味，忘れられない記念になりそうです（笑）
2曲目に演奏するボサノヴァ・ナンバーの ”O Gato” も余りレコーディングには残っていないが，自身の中で大好きな曲なので，アルバムに収録したとの MC を言って，2曲目に入ろうとしたところで，入船裕次さんが出血しているので，その処置を！
この時，野内遼介さんが，クリニックとか病院で流れているような BGM 的な感じで ミニー・リパートン（Minnie Riperton）作の ”Lovin' You” をソロで弾いていました．
仕切り直して，アルバムの 2nd Track として収録されており ジム・ホール（Jim Hall）の奥さまでもある ジェーン・ハーバート（Jane Herbert）作のボサノヴァ・ナンバー ”O Gato”．
この曲は，良く MC でも ポール・デスモンド（Paul Desmond）が，ジム・ホール（Jim Hall）と一緒に収録したアルバム 『 Bossa Antigua （ボッサ・アンティグア） 』 に収録されているとも言っています．
「 季節を感じられるナンバーをお届けします 」 との MC から ヘンリー・ネモ（Henry Nemo）作の ”'Tis Autumn”．
この曲は，ユーフォニアムにミュート（Mute）を使用して演奏していました．多分，私的に初めて聴いた曲だと思います．
次は，アルバム 3rd Track に収録されている自身のオリジナル曲で ”春の雨”．
演奏終了後の MC で，アルバム収録曲ではあるが 「 良い感じで紅葉の季節になったので，いきなり春の曲は．．．．と考え，秋の曲を演奏してから 」 と思い，間に秋のタイトルのある曲（”'Tis Autumn”）を入れた模様．
そしてアルバムには未収録ですが，ライヴでは時々演奏される曲で，自身が ボブ・ブルックマイヤー（Bob Brookmeyer）が好きな関係もあって，一緒に演っている ジェリー・マリガン（Gerry Mulligan）の 『 Night Lights （ナイト・ライツ） 』 に収録されている ”Festive Minor”．
1st Set 最後は，何と，マイルス・デイヴィス（Miles Davis）作の，まさかの ”Dona Lee”．
アレンジ的なところからなのか，久し振りに聴いた関係なのか 正直 ”Dona Lee” とは気付かず，後から教えて貰いましたが，ユーフォニアムで早いテンポの ”Dona Lee” を演奏するとは，ある意味サプライズでした．
30分前後のブレイクへ．
暫しのブレイクを挟んでの 19時30分前後からスタートした 2nd Set は，『 I Want To Be Like That 』 の 4th Track に収録されている ジェローム・カーン（Jerome Kern）作の ” All The Things You Are” がオープニングを飾ります．
レコーディング関連のエピソードを突然振られ，話をする 森永哲則さん
「 当初は，プレスは 100枚と消極的な事を言っていたが，レコーディングが終了し，良い感じに仕上がって，結局は 500枚プレス．段ボール等が結構かさばる関係もあり，1年でどれだけ捌くかが鍵なので，是非よろしくお願いします 」 とのこと．
続けて，野内遼介さんとのデュオで，アルバムの 7th Track（Last Track）に収録されている ”Skating In Central Park” を演奏．
MC で，この曲は，ジム・ホール（Jim Hall）と ボブ・ブルックマイヤー（Bob Brookmeyer）のアルバムの 1曲目に収録されている曲とも言っていたので，アルバムは多分 『 Live At The North Sea Jazz Festival （ライヴ・アット・ザ・ノース・シー・ジャズ・フェスティバル） 』 なのでしょうね．
ここで，お客さんとして会場にいたピアニストの 沼部ヒロ子さんをステージに招き入れます．
因みに，紹介の際にも言っていましたが，沼部ヒロ子さんは，アメリカの国際音楽コンペ（Global Music Awards） 2022 作曲＆演奏２部門銀メダル（Silver Medal Winners - Outstanding Achievement）を獲得．
まさかご本人は，呼ばれるとは思っていなかったようで，しかも曲も決まっていない状況のようでしたが，スタンダードで季節感もある ジョゼフ・コズマ（Joseph Kosma）作の ”Autumn Leaves” を演奏．
初めて生で演奏を聴きましたが，ソロが素晴らしかったです．
再度，レコーディング関連のエピソードを，入船裕次さんが話します．
「 流血した入船です 」 で始まり 「 録音自体は，2日間で終了したが，それぞれの楽器の音を作る作業がかなり大変で，音色，音質，迫力 等を 4人で相談して，ようやく出来上がった．楽曲もバリエーションに富んだアレンジで，オリジナル曲も 3曲入ってバランスが良いと思うので，聴いたら是非感想を教えて欲しい 」 とのこと．
そして，アルバムの 5th Track に収録されているオリジナル：”Coffee Break”．
途中のベース・ソロは弓を使用しての演奏で，休日の午後に，陽だまりの中で，ゆったりした時間の流れを感じるような曲．
「 ライヴでも演奏していますが，レコーディングに当たっては，最後，幸福感を感じて欲しかったので，普段余りしないような転調をした 」 とも言っていました．
ここで関西・九州ツアーのお話．
一応，本人のSNSから [参考] に転載していますが，必ず，各お店に確認をお願いします．
2nd Set 最後は，アルバムのタイトル・チューンでもあり，6th Track に収録されている ”I Want To Be Like That” を演奏．
演奏終了と同時に大きな拍手が起こり，少ししてアンコールを望む手拍子へと変わり，演者はそのままで，再度，客席に戻っていた 沼部ヒロ子さんを呼び込んで，アンコールに応えます．
アンコールは，バート・ハワード（Bart Howard）作で，ジャズ・スタンダードとしては割と定番で演奏されることも多い ”Fly Me To The Moon” を演奏し，この日のライヴを締め括りました．
アルバムの 1st Track でもある “Social Call” からスタートしたライヴは，本編の 2nd Set 最後をアルバムのタイトル・チューンで，オリジナルの ”I Want To Be Like That” で終了すると言う意図的なセット・リストで，途中，お客さんとして会場に来ていた，ピアニストの沼部ヒロ子さんも、2nd Set 内の 1曲（”Autumu Leaves”）とアンコール（”Fly Me To The Moon”）で，急遽，ピアノで演奏するシーンもあり，終始楽しめたライヴでしたし，ユーフォニアムの柔らかく暖かな音には癒されました．
因みに，MC でも言っていましたが，年内最後のライヴは，この会場で，自身がジャズを始める切っ掛けになったとも言っていた，クラリネット奏者の 谷口英治さんをゲストに迎えて、12月29日（木）に予定されています．こちらも非常に楽しみです．
終演後，1st Album 『 I Want To Be Like That 』 と，12月3日（土）の サンハート（横浜市旭区民文化センター）でのライヴ・チケットもゲット！
[Member]
海野 百合香 : Euphonium
野内 遼介 : Guitar
入船 裕次 : Bass
森永 哲則 : Drums
[Sit In]
沼部ヒロ子 : Piano
[Set List]
1st Set
01. Social Call
02. O Gato
03. 'Tis Autumn
04. 春の雨 (#)
05. Festive Minor
06. Dona Lee
2nd Set
01. All The Things You Are
02. Skating In The Central Park
03. Autumn Leaves (feat. Hiroko Numabe)
04. Coffee Break (#)
05. I Want To Be Like That (#)
[Encore]
06. Fly Me To The Moon (feat. Hiroko Numabe)
(#) : Original Song
[参考]
Yurika Umino Quartet 「I Want To Be Like That」PV
I Want To Be Like That
[収録曲]
01.Social Call
02. O Gato
03. 春の雨
04. All The Things You Are
05. Coffee Break
06. I Want To Be Like That
07. Skating In Central Park
11/19 (土)
山梨 Jazz in ALONE
1st 19:30～20:20
2nd 20:35～21:25
Session 21:30~22:30
※Bass 古谷悠
Charge 3,000円
☎︎055-232-2332
12/3 (土)
横浜市旭区民文化センター サンハート
Open 19:0
Start 19:30
ticket ¥3,000
12/10 (土)
大阪 JAZZ LIVE BAR グラバー邸
1st 19:00～19:50
2nd 20:20～21:10
Charge 3,000円
☎︎06−6768−5963
12/11 (日)
倉敷 Piano Hall Avenue
1st 19:00～19:50
2nd 20:20～21:10
Charge 3,000円
☎︎086-424-8043
12/12 (月)
八代 jazzbar first
Start 20:00～
Charge 3,000円
+ セット料金 アルコール2,000円 (1ディッシュ付)
ソフトドリンク 1,000円
☎︎0965-35-0305
12/13 (火)
博多 NEW COMBO
Start 19:30～
Charge ご予約3,500円（当日4,000円)
☎︎092-712-7809
12/29 (木)
希望ヶ丘 CASK
詳細はお店のページで確認して下さい．
☎︎045-442-4690
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#2022-10-22