10月9日(土)は,前日に次いで,今年で開催30周年,4年振りの有観客ライヴとなる 『 YOKOHAMA JAZZ PROMENADE (横濱 ジャズ・プロムナード) 』 へ.

 

 そして,前日同様に,老舗 ジャズ喫茶ちぐさ を会場として行われた 『 小川恵理紗 Quartet 』 のライヴへ.

 ジャズ喫茶ちぐさは,創業90周年にあたる2023年,博物館機能を備えた「 Jazz Museum CHIGUSA (ジャズミュージアム・ちぐさ) 」として再出発する関係もあり,現在は,みなとみらいの仮店舗で営業していますが,今回のライヴもそこで行われました.

 

 YOKOHAMA JAZZ PROMENADE (横濱 ジャズ・プロムナード) も以前は,通しチケットを持っていれば,ジャズ・クラブも含めて無料でしたが,今回は,街角ライヴ・以外のホールやジャズ・クラブ等はそれぞれ別料金となってしまったのが残念ですね.
 やはり運営的にはかなり厳しかったのでしょうね.

 12時30分開場,13時00分開演と言うことで,私的には丁度良い時間帯.

 JR京浜東北根岸線桜木町駅下車で,既に,桜木町駅隣の コレット・マーレ(Colette・Mare)前では街角ライヴが行われており,凄い人だかりでした.

 その街角ライヴを横目で見ながら,ジャズ喫茶ちぐさの仮店舗へ.

 
 ランドマークプラザ サカタのタネ ガーデンスクエア

 開場予定時間少し前に到着したのですが,中では未だリハーサルと言うかサウンドチェックをしていました.
 何せ,イベント・スペース含めて,通路側からはガラス張りなので,リハーサル等も外から見えてしまう訳ですが,演者の方はやり難くないんででしょうかね.

 

 粗,定刻通りの開場.
 空いている最前列を確保.
 ドリンク(アルコール含めて何でも¥500)を注文して開演を待ちます.

 因みに,フライヤーにピンク色で記載されているように,今回のライヴは,先月リリースされた 3rd アルバム 『 Choose + 』 のリリース・ライブとしての位置付けもあるようです.

 

 

 定刻を 5分前後過ぎた頃,演者がステージ上に登場し,演奏が開始されます.

 

 1st Set のオープニングを飾ったのは,最近リリースされた 3rd アルバム 『 Choose + 』 の Last Track に収録されている,少し短めのオリジナル ”Prologue”.

 

 そして 2曲目は,逆に同アルバム 『 Choose + 』 の 1st Track に収録されているオリジナル ”Spice Up”.
 多分,意図的な順番なのでしょうね.

 

 MC で ジャズ・プロムナードや,3rd アルバム 『 Choose + 』 の紹介,また今回は 3rd アルバムのリリース・ライヴも兼ねていることを説明.

 

 メンバー紹介に続けて,同アルバム の 3rd Track でもある カルロス・リラ(Carlos Lyra)作のブラジリアンの曲で乗りの良い:”Influência Do Jazz”.

 

 そして,同アルバムの 2nd Track で,オリジナルの ”Snow In March”.
 この ”Snow In March” は,コロナの自粛期間中に 「 3月に 2度降った雪をイメージして作った曲 」と MC では言っており,導入部では 高橋陸さんが弓を使用して弾いており,静か目の導入部とは想像がつかないような,中盤部のリズミカルさ,再度,終盤部では静か目になる良い楽曲で,メリハリが良い感じでした.因みに,この曲は 2年前位から演奏している曲.
 
 

 1st Set 最後は,同アルバムに収録されている曲では無かったですが,自身が尊敬してる,ラテンジャズ界のフルート奏者の デイヴ・ヴァレンティン(Dave Valentin)の演奏している ”Show Business” を演奏.

 


 暫しのブレイクへ.
 
 
 
 ブレイク後の 2nd Set は,14時00分過ぎからスタート.
 1曲目に演奏されたのは,何故か,アルバムには未収録の ケニー・ホイーラー(Kenny Wheeler)作のワルツ ”Everybody’s Song But My Own”.
 別に,リリース・ライヴだから,全てアルバム収録曲を演奏しなくても良いので,問題はありません.

 

 MC で 3rd アルバムの説明(全10曲中,オリジナル:7曲,スタンダード:3曲)に続いて,3rd アルバムには オスカー・レヴァント(Oscar Levant)作の有名なバラード曲でもある ”Blame It On My Youth” を収録しているが,この日は敢えて趣を変え,アルバム未収録の デューク・エリントン(Duke Ellington)作のバラード ”In A Sentimental Mood” を 2曲目として演奏.

 

 因みに,この曲は色々なアーティストのライヴでも,最近は聴いたことが無かったので,懐かしい感もあり新鮮でもありました.

 続けて,高橋陸さんのベースとのデュオで,アントニオ・カルロス・ジョビン(Antônio Carlos Jobim)作のボサノヴァ曲としてもポピュラーな ”One Note Samba”.

 

 この曲では,Flute Beatboxing 奏法(自身は, Voice Percussion Flute で,ボイパー・フルートとも呼んでいます)を披露.
 今でこそ TV番組にも出演して披露しているので,知名度はあるのでしょうが,初めて観た・聴いた人は驚くでしょうね.

 

 2nd Set 最後は,再度 3rd アルバム 『 Choose + 』 から,オリジナル曲の ”Time Step” を演奏.
 この ”Time Step” では,ジーン・ジャクソン(Gene Jackson)さんのパワフルなドラム・ソロ炸裂!

  

 満員のお客さんからの大きな拍手と,それに続いてアンコールを望む手拍子があり,そのままアンコールへ突入.
 アンコールに応えて 「 コロナ禍の中 ハッピーに,ラッキーに行こうとの想いで作った曲 」 である軽快な ”Happy Go Lucky” を演奏して,この日のライヴを締め括りました.
 因みに,この曲も,”Snow In March” 同様に,2年位前から演奏している曲です.
 
 

 

 最近は,ジャズ喫茶ちぐさ系のイベントでしか,横浜界隈では殆ど演奏しないので,久し振りで聴きましたが、進化してますねぇ.
 アルバム・リリース・ライヴの意味合いも込めているので,3rd アルバム収録の曲を中心に構成されたセット・リストで,且つ レコーディング・メンバーでのライヴだけあり、息の合った素晴らしい演奏でした.

 

 [Member]
  小川 恵理紗 : Flute
  David Bryant : Piano
  高橋 陸 : Bass
  Gene Jackson : Drums

 [Set List]
  1st Set
   01. Prologue
   02. Spice Up
   03. Influência Do Jazz
   03. Snow In March
   04. Show Business
 
 2nd Set
   01. Everybody’s Song But My Own
   02. In A Sentimental Mood
   03. One Note Samba
   04. Time Step
      [Encore]
   05. Happy Go Lucky

[参考]
 Choose +
 
  [収録曲]
   01 Spice Up
   02 Snow In March
   03 Influência Do Jazz
   04 L.U.L.U
   05 Paradox
   06 Happy Go Lucky
   07 One Note Samba
   08 Blame It On My Youth
   09 Time Step
   10 Prologue



[Analog]



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