10月8日(土)は,今年で開催30周年,4年振りの有観客ライヴとなる 『 YOKOHAMA JAZZ PROMENADE (横濱 ジャズ・プロムナード) 』 へ.

 

 その一環で,老舗 ジャズ喫茶ちぐさにて行われた 『 中根佑紀 カルテット (YNQ / Yuki Nakane Quartet) 』 のライヴへ.

 ジャズ喫茶ちぐさは,創業90周年にあたる2023年,博物館機能を備えた「 Jazz Museum CHIGUSA (ジャズミュージアム・ちぐさ) 」として再出発する関係もあり,現在は,みなとみらいの仮店舗で営業していますが,今回のライヴもそこで行われました.

 

 ジャズ・プロムナードも以前は,通しチケットを持っていれば,ジャズ・クラブも含めて無料でしたが,今回は,街角ライヴ・以外のホールやジャズ・クラブ等はそれぞれ別料金となってしまったのが残念ですね.
 やはり運営的にはかなり厳しかったのでしょうね.

 12時30分開場,13時00分開演と言うことで,私的には丁度良い時間帯.

 JR京浜東北根岸線桜木町駅下車で,既に,桜木町駅隣の コレット・マーレ(Colette・Mare)前では街角ライヴが行われており,凄い人だかりでした.

 その街角ライヴを横目で見ながら,ジャズ喫茶ちぐさの仮店舗へ.

 開場予定時間少し前に到着したのですが,中では未だリハーサルと言うかサウンドチェックをしていました.
 何せ,イベント・スペース含めて,通路側からはガラス張りなので,リハーサル等も外から見えてしまう訳ですが,演者の方はやり難いんでしょうね.

 

 粗,定刻通りの開場.
 空いている最前列を確保.
 ドリンク(アルコール含めて何でも¥500)を注文して開演を待ちます.

 

 

 予約の方が到着していなかったのか,開演時間を数分遅れて,メンバーがステージに登場.

 

 オープニングを飾ったのは,ジョージ・ガーシュウィン(George Gershwin)作で,ミュージカル 『 Girl Crazy (ガール・クレイジー) 』 の劇中歌として書かれ,今ではスタンダードの "But Not For Me".
 このバンドによる,この曲のアレンジと演奏は,初めて聴きました!

 

 MCを交えての 2曲目は,3月リリースの 1st にしてライヴ・アルバムの 『 NEW-COMER - A Letter To Someone - 』 にも収録されている ビリー・ストレイホーン(Billy Strayhorn)作で,デューク・エリントン(Duke Ellington)楽団の演奏でも有名な "Take The 'A' Train".
 この曲はライヴでも良く演奏されるのですが,導入部含めてアレンジを変えていました.

 
 
 続けて フランク・チャーチル(Frank Churchill)作で,ディズニー映画 『 Snow White And The Seven Dwarfs (白雪姫) 』 の劇中歌でもある "Someday My Prince Will Come".
 1st アルバム未収録ではありますが,ライヴ・レコ―ディングの際にも演奏された曲で,その後のライヴでも時々演奏されています.
 やはりディズニー映画の挿入曲(歌)は良いものが多く,ジャズ系のライヴでは良く取り上げられますよね.
 この曲では,各パートの長めのソロを持ち回りで演奏していました.

 
 
 1st Set 最後は,テンポも曲調も割りと軽快な曲で,私的に初めて聴く,オリジナルの "Penguin Island" を演奏し,暫しのブレイクへ突入.
 私的に参戦した前回の 音吉!MEGでのライヴから丁度 2ヵ月経つので,その間に作った曲なのでしょうか.
 
 

 
 ショート・ブレイクを挟んで,14時10分前後から始まった 2nd Set は,こちらも 1st アルバム 『 NEW-COMER - A Letter To Someone - 』 の 1st トラックに収録されている,ソニー・ロリンズ(Sonny Rollins)作の "Oleo".
 この "Oleo" も,導入部含めてアレンジを変更していました.
 途中の MC でも,基本,毎回アレンジを変えて演奏するような話もしていたかと.

 

 2曲目は,広橋契さんの長めのベース導入部から,8月の 音吉!MEGでのライヴでも演奏された ジョセフ・コズマ作の "Autumn Leaves".

 

 この曲は,昨年の11月にNHKラジオでの公開生放送時の演奏用にアレンジした曲で,そもそもシャンソンの楽曲であることを知らずに 「 フランスをイメージしてアレンジしました 」 と言ってしまい,DJに 「 フランスのどこどこをイメージしたんでしょうかね 」 と言われて,キョドッタ思い出があるそうで,思い出深い曲とも言っていました.
 ここで,3月にリリースした 1st アルバムにしてライヴ・アルバムの 『 NEW-COMER - A Letter To Someone - 』 の紹介.
 
 

 続けて,私的には初めて聴く,オリジナル曲の "Soul Mates".
 演奏終了後の MC で言っていましたが,テナー・サックス奏者の ベニー・ゴルソン(Benny Golson)が作曲した"Stablemates" のコード進行を使用して,曲を作ったとも言っていましたが,ジャズでは良くあることなのだそうです.

 

 そして8月の 音吉!MEGでのライヴの際に,初演とも言っていた,軽快なテンポとメロディーのオリジナル:"How Happy?".

 

 2nd Set 最後は,初めて聴く"Kaguya"
 短めのバラードでしたが,印象に残る良い曲です.
 私的にタイトルが不明だったので,ライヴ終了後に聴いたのですが,この曲も少し前に作ったようで,この日が 2回目位との話をしていました.
 因みに,タイトルは「 輝夜姫(かぐやひめ) 」 の 「 輝夜 」 からとったようです.

 
 
 仮店舗でのライヴでしたが,音のバランスは想像以上に良かったです.
 なんと言っても,息の合った演奏は,このバンド・メンバーならではで,素晴らしいの一言でした.

 次回の横浜でのライヴは,10月26日(水)に 1st アルバム 『 NEW-COMER - A Letter To Someone - 』 のライヴ・レコ―ディングを行った,ある意味,聖地でもある Jazz Spot Dolphy です.


 [YNQ : Yuki Nakane Quartet]
  中根 佑紀 : Tenor Saxophone
  野々村 大志 : Piano, Keyboards
  広橋 契 : Bass
  塚田 陽太 : Drums
  
 [Set List]
  1st Set
   01. But Not For Me
   02. Take The 'A' Train
   03. Someday My Prince Will Come
   04. Penguin Island

  2nd Set
   01. Oleo
   02. Autumn Leaves
   03. Soul Mates
   04. How Happy?
   05. Kaguya

 この日は曇りで,会場内の空調も少し寒った関係もあって,身体も冷え切った関係で,このライヴのみで帰宅の途に!
 コレット・マーレ(Colette・Mare)前での街角ライヴの風景
 
 


[参考]
 
 
NEW-COMER - A Letter To Someone -









  [収録曲]
   01. Oleo (作曲:Sonny Rollins)
   02. Nasu & Zucchini (作曲:Yuki Nakane)
   03. Joeh (作曲:Yuki Nakane)
   04. Take The “A Train (作曲:Billy Strayhorn)
   05. Colorized (作曲:Yuki Nakane)
   06. I've Never Been in love Before (作曲:Frank Loesser) (#)
   07. Kansha Shimasu! (作曲:Yuki Nakane) (#)
   08. Fungii Mama (作曲:Blue Mitchell)
   09. A Letter To Someone (作曲:Yuki Nakane)

 (#) : LPには未収録で,CDにのみ収録



[Analog]


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#2022-10-08