ジミ・ヘンドリックス(Jimi Hendrix)的な曲作りと良く似たブルージーなギター・サウンドから ジミ・ヘンドリックスの再来とも比喩される ロビン・トロワー(Robin Trower)は,プロコル・ハルム(Procol Harum)のギタリストとしてキャリア(1967年7月-1971年7月)を積み,その後自身のバンドを始動させます.
 1973年3月に 『 Twicr Removed From Yesterday (ロビン・トロワー / 過去よりの再起) 』,1974年4月に 『 Bridge Of Sighs (魂のギター) 』,以降,1980年4月リリースの 『 Victims Of The Fury (地獄脱出) 』 までは粗毎年アルバム・リリースをし続けていきます.

 本CDは,自身ソロ名義 3枚目となり 1975年2月リリースの 『 For Earth Below (遥かなる大地) 』 のプロモーションを兼ねて,1975年2月3日スウェーデンはストックホルムのコンセルサット公演を皮切りに行われる 「 For Earth Below Tour 」 に先駆けて行われた,BBC音楽プログラム 『 In Concert 』 用に収録された 1月29日ロンドンはパリスシアター公演の内容を,番組放送用のトランスクリプション・ディスクからトランスファーし Wardourレーベルから 2017年7月にリリースされた 『 Pop Spectaclular : BBC 1975 (Wardour-243) 』 です.
 既発というか,大定番音源であり 1995年1月にはオフィシャルでも 『 BBC Radio 1 Live In Concert (BBC Radio One Live) 』 等としてもリリースされていますが,メーカー情報にも記載されているように不完全な状態でしたので,今回のリリースがベストなものだと思います.

 メーカー情報では
 『あの大名盤『LIVE』にさえ肉薄する極上ステレオサウンドボード・アルバムが永久保存プレスCDで登場です。
 それほど決定的なサウンドボード・ライヴが収録されたのは「1975年1月29日ロンドン公演」。そう、BBC収録で有名な伝説的ライヴ。名物番組“IN CONCERT”として放送された古くからの大定番ですが、その頂点に君臨する究極ライヴアルバムなのです。
 なぜ故に本作が頂点かと言えば、その出自。秘蔵の未使用BBCトランスクリプション・ディスクから精緻にデジタル化された1枚なのです。
 もちろん、このライヴはオフィシャル盤『BBC RADIO 1 LIVE IN CONCERT』や『AT THE BBC 1973-1975(の一部)』としてもリリース済みではあります。しかし、1992年に『BBC RADIO 1 LIVE IN CONCERT』が出た際には、エアチェックを超えるサウンドや放送になかった「Twice Removed From Yesterday」「Rock Me Baby」の初登場に驚喜したものの、逆に「Too Rolling Stoned」「I Can't Wait Much Longer」がカットされた不完全版。さらに権利関係の問題か、マイク・ハーディングの名調子MCもバッサリ削られ、わざとらしい大歓声が被せられているという奇妙な1枚でした。
 その後、2011年にリリースされた『AT THE BBC 1973-1975』には「Too Rolling Stoned」「I Can't Wait Much Longer」が収録されたものの、今度は「Twice Removed From Yesterday」「Rock Me Baby」がカットされてしまったのです。

 本作は、そんな数々の欠点をすべて克服した1枚。
 MCも収録した放送の完全版なだけでなく、『BBC RADIO 1 LIVE IN CONCERT』で登場した「Twice Removed From Yesterday」「Rock Me Baby」も含めた最長版なのです。
 それ以上に素晴らしいのは、放送原盤ならではのリッチ・サウンド。どこか平板でステレオ感も妙だった『BBC RADIO 1 LIVE IN CONCERT』とはまったく違い、骨太で綺麗に整えられた絶妙なミックスが素晴らしい。すべてに渡ってアナログならではの自然で伸びやかな“鳴り”が味わえますが、その“スキマ”さえも美しい。黄金トリオの立ち位置、そこから四方へ伸びていく響きまで感じられるほどの立体感なのです。立体感は、各楽器に止まらない。特に凄いのはベース。公式盤よりも遙かに図太く、艶やかさなだけでなく、1音1音が立体的。鋭い立ち上がりから鳴りの持ち上がり、そして消えゆく響きまで……その一連の動きがまるで波形に直接触れているかのように“手触り感”で感じられる。その立体音が3人分絡む異次元のサウンドボードなのです。

 そのサウンドで描かれるのは、まさに頂点的なライヴ。『FOR EARTH BELOW』リリースの直前に収録されており、“マシュー・フィッシャー・プロデュース3部作”たる初期3作から代表曲を3-5曲ずつ綺麗にセレクト。しかも、単にベスト選曲なだけでなく、名盤『FOR EARTH BELOW』を創り上げたバンド・ポテンシャルそのもので演奏される。何しろ、オフィシャル伝統の大名盤『LIVE』が収録されたのは「1975年2月3日」ですから、本作はそのわずか5日前。まさに、歴史的大傑作の拡張版と言ってもおかしくないのです。
 マイク・ハーディングのMCも含めた放送の完全形に加え、「Twice Removed From Yesterday」「Rock Me Baby」も含めた最長版。そして、BBCのトランスクリプション・ディスクだけが保存し得たリッチなアナログ・サウンド。
 伝説の名演を永久保存するに相応しい究極の1枚です。英国ロックの贅沢なひととき、本作でたっぷりとお楽しみください。』

Pop Spectaclular : BBC 1975 (Wardour-243)
 
 Live At Paris Theatre,London,UK 29th January 1975
 Taken From The Original BBC Transcription Services [CN 2221/SQ]
 STEREO SOUNDBOARD RECORDING
 [UPGRADE]

   1. Introduction
   2. Day Of The Eagle
   3. Bridge Of Sighs
   4. MC
   5. Gonna Be More Suspicious
   6. Fine Day
   7. MC feat. Member Introduction
   8. Lady Love
   9. MC
  10. Daydream
  11. Too Rolling Stoned (Part 1)
  12. Too Rolling Stoned (Part 2)
  13. MC
  14. I Can't Wait Much Longer
  15. MC
  16. Alethea
  17. MC
  18. A Little Bit Of Sympathy
  19. Twice Removed From Yesterday
  20. Rock Me Baby
  TOTAL TIME (63:01)

 Robin Trower : Guitar
 Jimmy Dewar : Bass & Vocal
 Bill Lordan : Drums

 Daydream
 
 Too Rolling Stoned (Part 2)
 
 A Little Bit Of Sympathy
 
 Rock Me Baby
 

 本商品の初回限定ナンバー入りステッカー付きに限り,同じ1975年のプロショット映像を収録した 『 Winterland Ballroom 1975 (Bonus DVDR) 』 が特別に付属しています.

 収録されている映像は,1975年1月~2月に行われた北欧・英国ツアーに次いで,3月5日カリフォルニア州はフレズノのセランド・アリーナ公演を皮切りに,5月31日メリーランド州はボルチモアのボルチモア・シビック・センター公演まで行われた 「 For Earth Below Tour 」 北米ツアーから,ツアー 4公演目に当たる 3月15日カリフォルニア州はサンフランシスコのウィンター・ボールルーム公演のプロショット映像です.
 映像自体が殆ど残っていないだけに,これは嬉しいでね.因みに冒頭では在りし日の ビル・グレアム(Bill Graham)が紹介をしています.

 メーカー情報では
 『本編プレスCDは、BBCトランスクリプション・ディスクだけが保存し得たリッチ・サウンドで伝説ライヴを復刻した1枚です。サウンドボードの大決定盤に相応しいボーナスと言えば、極上のプロショットしかない。同じく『FOR EARTH BELOW』時代の大傑作であるマルチカメラ・プロショットをお贈りします。
 本作に収められているのは「1975年3月15日サンフランシスコ公演」。
 モノクロ・プロショットとして知られる映像ですが、かつて出回った劣悪な画質やタイムコード入りのバージョンとは異なり、近年になって発掘されたデジタルマスターを使用。過去最高峰のクオリティで収録しています。
 そんなクオリティで描かれるのは、まさに本編プレスCDの映像版、大名盤『LIVE』のプロショット版と言っても良いロビン・トロワー一世一代の大充実期。何しろ、本編プレスCDのBBCライヴが1975年1月末で、名作『FOR EARTH BELOW』のリリースが2月。大名盤『LIVE』収録のストックホルム公演も2月頭のことでしたから、本作はその約1ヶ月半後。毎夜毎晩、極上のブリティッシュ・ロックをたっぷりと演奏していた映像証拠でもあるのです。
 実際、本作から映し出されるのは、“ジミ・ヘンドリックスの再来”と言われたギターであり、ポール・ロジャースを彷彿とさせるディープな歌声、そしてSLY AND THE FAMILY STONEにも認められたグルーヴ。それをサウンドボードの音声だけでなく、光景の説得力でも味わえるのです。
 さらに、本作はセットも美味しい。基本は本編プレスCDや『LIVE』に準じているものの、その両作でも聴けない『TWICE REMOVED FROM YESTERDAY』の「Confessin' Midnight」や『BRIDGE OF SIGHS』の「The Fool And Me」も演奏。ただでさえ“動くロビン”は貴重なのに、さらに多くの名盤レパートリーのライヴバージョンが楽しめるわけです。

 極上ステレオサウンドボード・アルバムの『POP SPECTACULAR: BBC 1975』と、極上プロショットの本作。ロビン・トロワー絶頂の“1975年”を頂点クオリティで描ききる豪華セットです。当時のトロワー・バンドを指して「もし、ジミヘンとロジャースがバンドを組んだら……」などと言われた事もありましたが、そんな“美味しい夢”を究極クオリティで味わえるチャンスです。どうぞ、両作合わせて存分にご賞味ください。』

Winterland Ballroom 1975 (Bonus DVDR)
 
 Live At Winterland Ballroom,San Francisco,CA,USA 15th March 1975
 PRO-SHOT B&W NTSC Approx.83min.
 

   1. Introduction
   2. Day Of The Eagle
   3. Bridge Of Sighs
   4. Gonna Be More Suspicious
   5. Fine Day
   6. Lady Love
   7. Daydream
   8. Too Rolling Stoned
   9. I Can't Wait Much Longer
  10. Alethea
  11. Little Bit Of Sympathy
  12. Confessin' Midnight
  13. Rock Me Baby
  14. The Fool And Me
   TOTAL TIME (82:31)

 

[参考]
1975 For Earth Below Tour Dates
 January
  24 The Old Grey Whistle Test,BBC Television Theatre,London,UK
 29 London Hippodrome,London,UK
     ⇒ [BBC Radio 1 Live In Concert]

 Feburary
  03 Konserthuset,Stockholm,SWEDEN
     ⇒ [Robin Trower Live!]
  04 Tivolis Koncertsal,Copenhagen,DENMARK
  07 Lancaster University,Lancaster,UK
  08 Liverpool Stadium,Liverpool,UK
  09 Caley Cinema,Edinburgh,UK
  10 Free Trade Hall,Manchester,UK
  11 Newcastle City Hall,Newcastle,UK
  13 The Dome,Brighton,UK
  14 University Of Bath,Bath,UK
  15 The Refectory,University Of Leeds,Leeds,UK
  16 Hemel Hempstead Pavilion,Hemel Hempstead,UK
  17 Birmingham Town Hall,Birmingham,UK
  18 Colston Hall,Bristol,UK
  19 University Of Southampton Students' Union,Southampton,UK
  20 Lyceum Ballroom,London,UK
  21 Lyceum Ballroom,London,UK
  22 University Of Hull,Kingston upon Hull,UK
 
 March
  05 Selland Arena,Fresno,CA,USA
  13 Robertson Gymnasium,Isla Vista,CA,USA
  14 Winterland Arena,San Francisco,CA,USA
  15 Winterland Arena,San Francisco,CA,USA
  16 Shrine Auditorium And Expo Hall,Los Angeles,CA,USA
  19 Dallas Memorial Auditorium,Dallas,TX,USA
  20 Travis Street Electric Co.,Dallas,TX,USA
  21 Municipal Auditorium,San Antonio,TX,USA
  22 Tulsa Fairgrounds Pavilion,Tulsa,OK,USA
 
April
  17 Onondaga War Memorial Auditorium,Syracuse,NY,USA
  18 Academy Of Music,New York City,NY,USA
  19 Spectrum Theater,Philadelphia,PA,USA
  20 The Music Hall,Boston,MA,USA
  23 Milwaukee Auditorium,Milwaukee,WI,USA
  26 Louisville Gardens,Louisville,KY,USA

 May
  02 Memorial Hall,Kansas City,KS,USA
  18 Curtis Hixon Convention Hall,Tampa,FL,USA
  20 Houston Music Hall,Houston,TX,USA
  21 The Warehouse,New Orleans,LA,USA
  22 Independence Hall,Baton Rouge,LA,USA
  25 Charleston Civic Center,Charleston,WV,USA
  30 Convention Hall,Asbury Park,NJ,USA
  31 Baltimore Civic Center,Baltimore,MD,USA
 
 August
  03 Oakland-Alameda County Coliseum,Oakland,CA,USA
     ⇒ [Day On The Green 1975]
  24 Little John's Farm,Reading,UK
     ⇒ [Reading Festival 1975]
 
 November
  14 Spectrum,Philadelphia,PA,USA
  16 Hara Arena,Dayton,OH,USA





















[関連記事]
Edinburgh 1975 Soundboard (Uxbridge 1308)
 
Misty Night : Tokyo 1977 (Wardour-090)
 
2nd Night In Toktyo (Bonus CDR)
 
Atlanta 1973 : Pre-Broadcast Master Reel (Uxbridge 1020)
 







#2020-08-15 #2017-07-18