世の中のレッド・ツェッペリン・ファンが度肝を抜かれたと言っても過言では無い,新発掘音源が早くも LIGHTHOUSE よりリリースされました.
 
 新発掘された音源は 1972年11月25日レスターはデ・モンフォート・ホール公演を皮切りに年を跨いで 1973年1月30日プレストンはギルド・ホール公演まで 約2ヵ月間行われた 英国ツアーから 4公演目に当たる 12月3日グラスゴーはグリーンズ・プレイハウス公演をモノラルのオーディエンス録音にて収録したものです.
 しかし,45年以上経過して尚も新発掘音源が出てくると言うのも凄い事で驚きです.

 因みに同時期に Graf Zeppelinレーベルからも 『 Glasgow 1972 : 1st Night (LZSC-1203) 』 がリリースされており,navy-blue で通販で購入できるようですし, Empress Valley Supreme Disc(EVSD)レーベルはリリース前に 「 ダウンロード音源ではありません 」 との告知を出し先日 『 Pop Gets Tied Up (EVSD-1100/1101/1102) 』,翌日の12月4日の音源も合わせて収録した 5枚組の 『 Pop Gets Tied Up (EVSD-1100/1101/1102/1103/1104) 』 がリリースされましたが,本作とどれだけ異なるのか聴きものです.機会があれば比較してみたいですね.

 音像は若干遠いものの年代を考えれば充分な高音質と言えますが,コアなファンでないと厳しいかも知れません.
 割とイメージの薄い英国ツアーではありますが,演奏自体は素晴らしいものです.
 ”Rock And Roll” では,元マスターに起因するであろうドロップ・アウトや,マイクか機器の不調なのかヴォーカル音が途切れる個所があり,一瞬不安になりますが,それをも吹き飛ばす怒涛の演奏が始まります.続く ”Over The Hills And Far Away” はミスは若干あるものの素晴らしい演奏は絶品でしょう.
 4分を超えるアンコール前のオーディエンスの状況の収録からアンコール ”Immigrant Song” に入るのですが,”Immigrant Song” の雄叫び含めてハイ・トーンのヴォーカルは流石に辛そうです.そして 1971年当時のオープニング時と同様に ”Heartbreaker” になだれ込みますが ”Heartbreaker” のギター・ソロ部の間に ”Mona" がインクルードされる展開は超レア.
 そして 2度目のアンコールを望むオーディエンスの手拍子に再登場するメンバー.
 トラック ”Mellotron Solo” の頭での ジョン・ボーナムのドラムのリズムと観客の手拍子に引っ張れるように始まる ジョン・ポール・ジョーンズの ”Thank You” への導入部となるソロではご当地であるスコットランド民謡 ”Loch Lomond” が演奏されています.
 また中盤の山場である 26分超の ”Dazed And Confused" に至っては,ギターを含めたリズム隊が長々と ”The Crunge” を演奏するものの,ロバート・プラントが入ってこない部分があったり,20分をゆうに超える “Whole Lotta Love" メドレー等,全体を通して聴きどころ満載と言った感じでしょうか.

 それにしても人気があります
 「 2/28 ★レッド・ツェッペリン「GLASGOW 1972 1ST NIGHT」が入荷致しました。
 「 3/1 ★レッド・ツェッペリン「GLASGOW 1973 1ST NIGHT」のナンバー入りシール・ステッカー付きは完売致しました。お問合せ多数の為、急遽30セット(No.51~80)を用意させて頂きました。
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 「 3/7 ★レッド・ツェッペリン「GLASGOW 1973 1ST NIGHT」のナンバー入りシール・ステッカー付きは完売致しました。お問合せ多数の為、急遽20セット(No.101~120)を用意させて頂きました。
 いやいやクイーン他に隠れてはいますが 1日で 50枚売れているって,何時もながら凄いですね.

 メーカー情報では
 『話題沸騰中なZEP久々の新発掘ライブ音源を限定のプレスCDにて速攻リリース!今回発掘されたのは1972年12月3日のグラスゴー公演。
 グループがリズム主体のインプロ指向へと本格的にシフトし始めた、マニアにはたまらない時期からの初登場オーディエンス録音。何と言っても驚くべきはその意外なほど聞きやすいモノラル音質。都合二公演が行われたグラスゴーは二日目のオーディエンス録音が以前からまずまずの音質で出回っていましたが、今回の音源はそれよりもはるかに聞きやすい。
 もちろんブルーベリーヒルやエディのような万人向けクオリティとは呼べませんが、ZEPマニアには十分に素晴らしい音質。距離感のある音像ながらも演奏はしっかりとした輪郭で捉えられているのが聞きやすさの秘密。

 その音質レベルは以前リリースした12月23日の「ALEXANDRA PALACE 1972 2ND NIGHT」よりは劣るものの、16日のバーミンガム「LIVE FROM ENGLAND 1972」よりはまろやかで聞きやすいと例えればマニアには想像してもらえるでしょうか。いずれにせよ新音源としては驚くほど安定した音質であり、しかもマニアにとっては連日のプレイの変化が聞き逃せない時期なだけに、これほど「聞き込めるクオリティ」だけでも注目に値する驚きの新音源と呼べるはず。
 おまけにカットはテーパーにとって鬼門である「Whole Lotta Love」メドレーの重要でない箇所だけで起きており、それ以外はライブをほぼ完全収録という点においても大変に優秀な録音なのです。
 今回のリリースに際しては、当然の如く音源を徹底的にブラッシュアップ。幸いにもピッチの狂いがなかったことから(これがまた優秀です)、細かな調整と、何より演奏が前面に出るようイコライズを施しました。それらはもちろん音源そのものを歪めてしまうようなものではなく、あくまで音源の素性を活かした上での処理。元々が聞きやすい音質を誇る音源ですので、このイコライズはとても上手くいきました。それによって、さらにじっくりと聞き込める状態へと進化を遂げてくれたからです。これだけでも限定のプレスCDでリリースするに値する状態であることは間違いないのですが、さらにビンテージな音源が故に散見されたノイズも徹底的に調整しましたので、そちらに関しては別項にて詳しくリストアップしました。

 そうしたイコライズによってさらに演奏内容が解りやすくなった結果、この日は序盤から非常に素晴らしい演奏を披露している様子がよりはっきりと伝わってきます。
 何と言っても絶好調なのがペイジ。実にいい感じで弾けているのですが、その最初の好例が「Over The Hills And Far Away」。ギター・ソロが実になめらかで、ZEP後期になると手癖としてしつこいくらい使うようになるフレーズをここではトリッキーなプレイの一部としてサラリと盛り込み、縦横無尽なフレーズへと広げてみせたのだからお見事。
 これを聞いただけでも、この日のZEPが激アツであったことを理解できるでしょう。一方プラントは本格的に変わり始めた自分の声質を把握したようで、叫ばなくとも無理のない歌い方がこなせるようになってきています。
 この時期から73年ヨーロッパまでは毎晩の展開が聞き逃せない「Dazed And Confused」に関しては、この日は比較的ストレートな展開が大半を占めています。しかしサンフランシスコ・セクションはまだ決まっておらず、代わりにプラントはニール・ヤングの「Cowgirl In The Sand」の一節を盛り込んでいました。さらに彼は「The Crunge」セクションの終わりでジェームス・ブラウンの名を連呼していますが、どちらも12月初旬にはおなじみな展開です。
 こうして基本的にはオーソドックスな展開だったのですが、エンディングだけはボンゾとペイジによってかなり引き伸ばされ、その中で彼が温めていたフレーズを色々と試している様子は圧巻。さすがはインプロが想像力に溢れていた時期。
 そしてライブ終盤ですが、先に触れた録音時のカットは「Whole Lotta Love」メドレーにおける「Heartbreak Hotel」後半のスローなパートだったことが不幸中の幸いでした。
 アンコールでは未だに「Immigrant Song」が演奏されているのもこの時期ならではですが、何と言っても面白いのが「Heartbreaker」のペイジ独演パート。途中で「Celebration Day」的なコードとリズムを彼が繰り返すとバンドがそれに合わせ始め、果てはプラントがボ・ディドリー(というよりローリング・ストーンズのといった方が分かりやすいでしょう)の「Mona」を歌い始めて盛り上がるという、大変にレアな展開が登場するのです。
 ショーの最後を締めくくる「Thank You」も始まりが面白く、ボンゾが観客を煽るようなリズムを叩き始めたものの、そこでジョンジーがスコットランド民謡のようなフレーズを弾いて一気に和んでしまうのです。曲本体になるとプラントの熱唱ぶりも素晴らしい。このように何十年も眠っていた音源だとは思えないほど聞きやすい音質に加え、ショー全編を通しての充実した演奏内容。それ故に多くのアイテムがこれから生み出されるかとは思いますが、嫌味なく演奏の輪郭を浮き立たせた本タイトルにて、久々のZEPライブ新音源を是非お試しください!

 (リマスターメモ)
 ★大きくイコライズして演奏が前面に出るようにしました。原音と比較し、まずまず鮮明になっています

 ★散見されたカット、ノイズは出来るだけ調整しました。ピッチはあってました。』

Glasgow 1972 1st Night (No Label)
 
 Live At Green's Playhouse,Glasgow,Scotland 03rd December 1972
 
  Disc 1
   1. Intro.
   2. Rock And Roll
   3. Over The Hills And Far Away
   4. Black Dog
   5. Misty Mountain Hop
   6. Since I've Been Loving You
   7. Dancing Days
   8. Bron-Y-Aur Stomp
   9. The Song Remains The Same
   10. The Rain Song
   TOTAL TIME (53:53)

  Disc 2
   1. MC
   2. Dazed And Confused
   3. Stairway To Heaven
   4. Whole Lotta Love
   TOTAL TIME (62:12)

  Disc 3
   1. Audience
   2. Immigrant Song
   3. Heartbreaker
   4. Mellotron Solo
   5. Thank You
   TOTAL TIME (35:25)  

  Since I've Been Loving You
 
  The Song Remains The Same
 
  Immigrant Song
 
  Mellotron Solo
 
  Thank You
 

[参考]
 当日のチケット
 

 Glasgow 1972 : 1st Night (LZSC-1203)
 
 Pop Gets Tied Up (EVSD-1100/1101/1102/1103/1104)
 
 Pop Gets Tied Up (EVSD-1100/1101/1102)
 

UK Tour 1972-1973
 [European Warm-Up Shows]
 Octorber
  27 The Casino,Montreux,SWITERLAND
  28 The Casino,Montreux,SWITERLAND

 [UK Tour]
 November
  25 De Montfort Hall,Leicester,UK
  30 Newcastle City Hall,Newcastle upon Tyne,UK

 December
  01 Newcastle City Hall,Newcastle upon Tyne,UK
  03 Green's Playhouse,Glasgow,UK
  04 Green's Playhouse,Glasgow,UK
  07 Hard Rock,Manchester,UK
  08 Hard Rock,Manchester,UK
  11 Capitol Theatre,Cardiff,UK
  12 Capitol Theatre,Cardiff,UK
  16 Odeon,Birmingham,UK
  17 Odeon,Birmingham,UK
  20 Brighton Dome,Brighton,UK
  22 Alexandra Palace,London,UK
  23 Alexandra Palace,London,UK

 January
  02 Sheffield City Hall,Sheffield,UK
  03 Guild Hall,Preston,UK
      ⇒ [Rescheduled To 30 January]
  04 St George's Hall,Bradford,UK
      ⇒ [Rescheduled To 18 January]
  07 New Theatre Oxford,Oxford,UK
  14 Liverpool Empire Theatre,Liverpool,UK
  15 Trentham Gardens,Stoke-on-Trent,UK
  16 King's Hall,Aberystwyth,UK
  18 St George's Hall,Bradford,UK
  21 Gaumont Theatre,Southampton,UK
  22 Southampton University,Southampton,UK
  25 Music Hall Aberdeen,Aberdeen,UK
  27 Caird Hall,Dundee,UK
  28 King's Theatre,Edinburgh,UK
  30 Guild Hall,Preston,UK

 March
  02 K.B. Hallen,Copenhagen,DENMARK
  04 Scandinavium,Gothenburg,SWEDEN
  06 Kungliga tennishallen,Stockholm,SWEDEN
  07 Kungliga tennishallen,Stockholm,SWEDEN
  10 Ekeberghallen,Oslo,NORWAY
  11 Ahoy Rotterdam,Rotterdam,The NETHERLANDS
  12 Vorst Nationaal,Brussels,BELGIUM
  13 Festhalle Frankfurt,Frankfurt,GERMANY
  14 Wiener Messehalle,Nuremberg,GERMANY
  16 Wiener Stadthalle,Vienna,AUSTRIA
  17 Olympiahalle,Munich,GERMANY
  19 Deutschlandhalle,West Berlin,GERMANY
  21 Musikhalle,Hamburg,GERMANY
  22 Grugahalle,Essen,GERMANY
  24 Ortenauhalle,Offenburg,GERMANY
  26 Palais des Sports de Gerland,Lyon,FRANCE
  27 Parc des Expositions,Nancy,FRANCE

 April
  01 Centre Sportif,Saint-Ouen,FRANCE

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