ピンク・フロイドは,アルバム 『 Animals (アニマルズ) 』 のリリースに合わせて,リリース日に当たる 1977年1月23日ドイツはドルトムントのウェストファーレンハレ公演を皮切りに,1977年のツアーを開始し,3月1日ミュンヘンでのオリンピアハレ公演まで,ドイツ,スイス,オランダ,ベルギー,フランスを回る欧州ツアーを行い,その後,イギリス国内,北米ツアーを行ないます.

 このツアーは,「 In The Flesh Tour 」 と呼ばれ,第一部では,アルバム 『 Animals (アニマルズ) 』 の全曲が,また第二部では,前アルバム 『 Wish You Were Here (炎 ~あなたがここにいてほしい~) 』 の全曲が演奏され,アンコールとして 『 The Dark Side Of The Moon (狂気) 』 収録の "Money" か,"Us And Them" が演奏される,バンドにとって大規模なツアーでした.

 本 CD は,1月23日ドイツはドルトムントのヴェストファーレンハレ公演を皮切りに,3月1日同じくドイツはミュンヘンのオリンピアハレ公演まで行われた欧州ツアーから,ツアー 5公演目に当たる 1月29日ドイツはベルリンのドイツランドハレ公演のサウンドボード音源を収録し Sigmaレーベルからリリースされた 『 Berlin 1977 1st Night : Soundboard Master (Sigma 224) 』 です.

 既発では 2006年に Windmillレーベルから同日,および翌日に当たる 1月30日公演のオーディエンス音源とのカップリングの 5枚組として 『 Berlin 1977 (Windmill 028) 』 が,また 2012年に Highland Projectレーベルから 1月29日のベルリン公演の一部と,この日の音源の一部を組み合わせた 『 European Animals (HLP-075) 』 がリリースされていますが,完全なアップグレード盤と言っても良いでしょう.

 初盤では各パートのバランスが若干悪いですが,中盤以降は改善されます.同時リリースの 『 Definitive Vienna 1977 (Sigma 223) 』 の Disc 3 に収録されている 2月1日のサウンドボード音源の方がバランスは良いように感じますが,この日の音源もサウンドボード音源なのでクリアで安心して聴く事ができます.既発を持っていない方には購入をお勧めします.

 それにしても欧州公演の完全なサウンドボード音源は残っていないものでしょうか.

 重要音源のリリースの関係か,リリース告知後 3日で100枚の予約と販売があると言うのは久々!
 「 10/26 ★ピンク・フロイド「BERLIN 1977 1ST NIGHT: SOUNDBOARD MASTER」のナンバー入りシール・ステッカー付きは完売致しました。お問合せ多数の為、急遽20セット(No.101~120)を用意させて頂きました。
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 「 10/28 ★ピンク・フロイド「BERLIN 1977 1ST NIGHT: SOUNDBOARD MASTER」のナンバー入りシール・ステッカー付きは完売致しました。お問合せ多数の為、急遽20セット(No.141~160)を用意させて頂きました。

 メーカー情報では
 『今週末はもうひとつ、時の彼方に埋もれていた超極上音源がプレス盤で堂々の復活!!
 なんとステレオ・サウンドボードで収録されたピンク・フロイド1977年1月29日のベルリン公演初日の録音が、遂にSigmaレーベルから登場します!!

 フロイド1977年、In The Fleshツアー極初期の様子を伝えるAUD録音はそこそこの数が現存していますが、SBD録音で聴けるものになりますとその数は一気に少なくなるのが現状です。しかもその中で極めて質の高いステレオSBDになると、これはもう当ベルリン音源を超えるものは無いでしょう。
 この音源は2006年、Windmillレーベルからリリースされた『BERLIN 1977 (Windmill 028)』のディスク5に収録された事で知られていますが、この5枚組タイトルはCDRとしての登場でした(※ ディスク1と2が1月29日のAUD録音、ディスク3と4が翌30日のAUD録音、ディスク5が29日のショウ前半のステレオSBD録音というディスク構成です)。
 ディスク1枚という構成からも想起される通り、このステレオSBD音源は現在でもショウの前半部分しか確認されていませんが、しかしWindmill盤が登場した時点でこのステレオSBD音源は『DESK TAPE - DARKSIDE II (HB02)』や、Highland Projectレーベルの『EUROPEAN ANIMALS (HLP-075)』で「Sheep」と「Dogs」の2曲だけが出ていただけであり、これが約51分間に渡ってショウ前半がほぼ全曲収録されていた点はWindmill盤の大きな大きなアドヴァンテージだった訳です。

 しかしこの卒倒確実の超優良サウンドを聴けば誰もが「一体何故CDRリリースだったの?」と思う筈です。そもそもアニマルズ・パート(※ ショウの前半・第一部)のみとはいえ、77年ツアーのステレオ・ライン録音そのものが非常に珍しい事は今更申し上げるまでもありませんし、ここまで良質で明瞭なステレオSBD録音(※ ヘッドホンで聴かずとも、一般家庭用コンポやカーステレオで聴いても左右チャンネルのサウンド分離が判るほどです)は他に類を見ません。
 これを今回、関係者流出のオリジナル・マスターテープから改めて2018年最新機材で落とし込み、プレス盤に封じ込めたものが本最新作なのです!

 御声を掛けて戴ければ店内でも音を流しますので、まぁ先ずはこの特級サウンドをお試し下さい。
 「Sheep」冒頭から見事に左右分離したそのパーフェクト・サウンドに度肝を抜かれること確実でしょう。全ての楽器音がゼロ距離なのは勿論のこと、観客の声もそれなりに拾っているのでライン録音にありがちな臨場感皆無の音とも一線を画しており、その拡がりあるウルトラ級のクリア・サウンドに思わず息を呑まれる筈です。
 「Dogs」ではボーカルラインがより前面に出てサウンド・ミックスがガラッと一転、曲中で何度か入るツイン・ギターによる鳴き上げも更に直接的なサウンドに変化し、左右から鳴き上がってセンターでぶつかる2つの音色が凄まじいサウンド・インパクトで音像を結ぶのです。中盤で入るシンセサイザーの音色の広がりと音艶も絶品モノで、これほど質の高い響きの振幅を噛み締められる77年の演奏に感無量となるでしょう。
 「Pigs (Three Different Ones)」では更にミックスが変化し、ロジャーが右、ギルモアが左という位置でボーカルがセパレート。澄み切った透明感抜群の解像度の中、ここでのギターはギルモアが弾くものはセンターで大きく出ている一方、ロジャーが弾くギターは右側で若干小さめ、ドラムはセンター後方で若干控え目に配分されているのです。そして恐らくこの日もスノーウィが担当しているであろうベースは左チャンネルに振られているのですが、これらバラバラに出ている各楽器の出音がレイヤー状に重なり、奥行きと立体感まで感じられる極上のミックスでセンターに一つの揺ぎ無い音像を結実させているのですから驚きです。ある意味これは2チャンネル版のクアドロフォニックとも言えそうですが、楽曲毎にこうした音像構築をしていた当日のサウンド・エンジニアの手腕も並大抵のものではなかった事に気付かされる筈です。

 また同曲の11:47では" Five ! "とロジャーが公演回数を叫ぶ例のシーンが出てきますが、面白いのはこの声が" 左側 "から聴こえている点でしょう。恐らく左側に固定されているギルモアかスノーウィのマイクでこれを叫んでいると思われ、右側に固定されている自分のマイクではないもので叫んでいた事が伺えるのです。
 当時の演奏(※ ...いや、現在でもですね)を映像で観てもロジャーはステージ上をよくウロウロと歩き回っていますが、こうした出音位置の違いによってステージ上のメンバーの動きまで" 見えて "くる点もまた、AUD録音では決して掴めないステレオSBD特有の正確性と申せましょう。

 このベルリン公演が行われた77年世界ツアーの序盤、特に初日のドルトムント公演ではリハ不足によるミスが割と目立っていたのを御存知の方も多いと思います。しかしそこから数回こなした本公演では締まって堅実な演奏をしているのが特徴で、特にここで聴けるショウの前半部は、紆余曲折を経て完成したアルバムの姿を高度に再現しようとする上質のエネルギーが漲っており、これが極上のステレオ・ライン録音で聴ける驚嘆は並々ならぬものがある筈です。左右チャンネルから飛来する鋭い音のレスポンスで形作られる77年ツアーの極みを、どうぞこのステレオSBD極上盤で御堪能出下さい。これはまさに音質と演奏が傑出した最新作です!!

 ★貴重な1977年アニマルズ「IN THE FLESH」ツアーのワールド・ツアー・プログラムを復刻したレプリカ付き(全28ページ)

 ★これぞ公式ライヴ盤「LIVE ANIMALS」!!』

Berlin 1977 1st Night : Soundboard Master (Sigma 224)
 
 Live At Deutschlandhalle,Berlin,GERMANY 29th January 1977
 STEREO SOUNDBOARD RECORDING

   1. Sheep
   2. Pigs On The Wing
(Part 1)
   3. Dogs
   4. Pigs On The Wing (Part 2)
   5. Pigs (Three Different Ones)
   TOTAL TIME (50:48)

 Pigs (Three Different Ones)
 

[参考]
 European Animals (HLP-075)
 $cinnamon の裏音楽、そしてときどき競馬予想-PF European Animals (HLP-075)

 Berlin 1977 (Windmill 028)
 

炎~あなたがここにいてほしい
(完全生産限定盤))



アニマルズ




 European Tour Dates
  January
   23 Westfalenhalle,Dortmund,Germany
   24 Westfalenhalle,Dortmund,Germany
   26 Festhalle,Frankfurt,Germany
   27 Festhalle,Frankfurt,Germany
   29 Deutschlandhalle,Berlin,Germany
   30 Deutschlandhalle,Berlin,Germany

  February
   01 Stadthalle,Vienna,Austria
   03 Hallenstadion,Zurich,Switzerland
   04 Hallenstadion,Zurich,Switzerland
   17 Sportpaleis Ahoy,Rotterdam,The Netherlands
   18 Sportpaleis Ahoy,Rotterdam,The Netherlands
   19 Sportpaleis Ahoy,Rotterdam,The Netherlands
   20 Sportpaleis,Antwerp,Belgium
   22 Pavillion de Paris,Porte de Pantin,Paris,France
   23 Pavillion de Paris,Porte de Pantin,Paris,France
   24 Pavillion de Paris,Porte de Pantin,Paris,France
   25 Pavillion de Paris,Porte de Pantin,Paris,France
   27 Olympiahalle,Munich,Germany
   28 Olympiahalle,Munich,Germany

  March
   01 Olympiahalle,Munich,Germany

 UK Tour Dates
   15 Empire Pool,Wembley,London,UK
   16 Empire Pool,Wembley,London,UK
   17 Empire Pool,Wembley,London,UK
   18 Empire Pool,Wembley,London,UK
   19 Empire Pool,Wembley,London,UK
   20 Empire Pool,Wembley,London,UK
 ⇒ [Rescheduled To 15 March]
   28 New Bingley Hall,Staffordshire County Showground,Stafford,UK
   29 New Bingley Hall,Staffordshire County Showground,Stafford,UK
   30 New Bingley Hall,Staffordshire County Showground,Stafford,UK
   31 New Bingley Hall,Staffordshire County Showground,Stafford,UK

 North American Tour
  April
   22 Miami Baseball Stadium,Miami,FL,USA
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