レッド・ツェッペリンのブートレッグ史上の名盤である 『 Live On Blueberry Hill 』 を生んだ 1970年9月4日米国カリフォルニア州はイングルウッドのザ・フォーラム公演の疑似完全版が 御茶ノ水の Next Time が取り扱っている Graf Zeppelinレーベルから 『 Live On Blueberry Hill (LZSC-904) 』 としてリリースされました.

 今回は,ステレオ・オーディエンス録音である Recorder 3(:Source 3)を中心として,不足部分を他のオーディエンス録音で補填し疑似完全盤として Disc 1,2 に収録.
 詳細な補填情報は後述する [参考] 欄に纏めて記載しています.

 Disc 3 には,こちらも同日の有名なアナログ・ブートである Rubber Dubber Recordsレーベルの 『 Live At Los Angeles Forum 9‐4‐70 (70-007) 』 をデジタル・トランスファーしたものが同梱されています.
 因みにクレジットには記載されていませんが,何故か Track 10 として ”Bron-Yr-Aur”(:Recorder 3) が収録されています.(収録時のゴミでしょうか?それとも終了と言う意味で意図的に挿入したのでしょうか.)

 有名な音源なので,本ブログを読んでいる方は聴いた事があると思いますし,数多くのレーベルからリリースされているので,演奏や音質は記載しません.私的には 1973年初頃に西新宿のブート店でアナログLPを購入し,聴きまくっていた愛聴盤でした.

 メーカー情報では
『★収録Disc概要
 Disc 1-2・・・ステレオAudのSrc3を中心に複数Audを編集した疑似完全盤。Src3のステレオAud音源を中心に収録したタイトルでは必ず何らかの欠落があったため、ステレオSrc3中心のCDとしては、疑似ながらこれが初の完全収録となる。
 Disc 3・・・実質ボーナスディスク。Rubber Dubber盤LPからダイレクトにデジタル化、リマスター収録されたRubber Dubber CD音源の決定盤。

 ★当日音源概要
  ・Src1・・・モノAud音源。
  LP時代最初期の音源。所謂ブルベリと言えばこれ。LP時代はBlimp Records、TMOQスタンプジャケ盤。CD時代はNZCDとEVSDの一部がオリジナルでそれ以外のレーベルリリースは全てNZCDなどのコピー。近年EVSDからのリリースで元々2種類の音源の混合ということが明らかに。音質的にもモノラルながら同ライブではSrc3と並ぶ高音質。今回は補填に数秒ほどの使用。

  ・Src2・・・モノAud音源。
  こちらもLP時代の最初期に登場したもので、Rubber Dubber盤の独自音源でありテープの流通は確認されていない。Blimp/TMOQやSrc3の影に隠れがちですが、実はかなりの高音質。今回LP盤現物より既発CDを凌駕する圧倒的サウンドでDisc3に収録したほか、本編でも曲間部の補填に僅かながら使用。

  ・Src3・・・ステレオAud。
  LP時代にTMOQの"3 DAYS AFTER"に数曲収録され登場しましたが、90年代のCD時代にMud Dogs、旧タラ、アントラ、コブラ盤などでメインに使用され、現在では同ライブで最も使用頻度の高い音源がこれではないでしょうか。臨場感のあるステレオで音も近く低音域も大迫力の高音質Aud。
今回のメイン音源もコレ。

  ・Src4・・・ステレオAud。
  90年代にコブラ盤でサブソースとして使用され有名になった音源。ステレオでありSrc3ほど低音域は出ていませんが音もかなり近いということもあり、Src3がメインの場合はサブ音源として頻繁に利用される。近年では全長盤も流通。
今回はサブ音源として使用。

  ・Src5・・・モノAud。
  90年代に旧タラ青ジャケブルベリCDで登場したモノ音源。音は遠いがカットが少ないこともあり、他音源で補い切れない箇所で補填に時々用いられる音源。
今回も上記音源で補い切れないライブ開始前のイントロなどで使用。

  ・Src6・・・モノAud。
  ごく最近流通し始めた新音源。貴重な新音源ですが音的にはSrc5よりもさらに厳しいと思われ、今回は全くの未使用。

1970年北米ツアーより伝説の9月4日LA公演を収録した決定盤の登場!
複数音源を駆使し、史上初のステレオSrc3メインでの時系列的な欠落のないノーカット完全盤!

 本ライブはアナログLP時代よりリリースされており、Blimp/TMOQ "LED ZEPPELIN LIVE ON BLUEBERRY HILL"で登場以来、何度もリリースされてきた超有名ライブなので、細かい説明は省きます。

 この日のライブは多数の音源が存在しますので、それは上記の概略を参照下さい。
 なお、Src1の概略でも触れていますが、Blimp/TMOQの音源が実際は2種類の音源の混合であることが近年明らかになったため、本来であれば音源カウントも一個づつ繰り下げることになるのですが、そうすると色々と整理がしづらくなるのと、海外専門サイトなどでは、どうやら上記のようなカウントが一般的なこと、また今回のタイトルではSrc1の使用は殆どなくあまり関係ないため、Blimp/TMOQ"ブルベリ"音源はあえてひとまとめとし、上記のカウント方式で通したいと思います。

 今回メインで使用されているのはSrc3のステレオAud音源です。Src3で足りない箇所はステレオのSrc4、それでも補えない場合は、Src2とSrc1をほんの数秒曲間で使用、さらにそれらでも補えないライブ開始前のイントロ部などでSrc5を使用し疑似完全収録がなされています。

 既発でもSrc3をメインに複数音源を編集したタイトルはいくつかありますが、いずれもどこかに何らかの欠落があり、完全収録されたものは過去にありませんでした。どうやら補填をし忘れられる場合が多いのが「Bron-Yr-Aur」演奏直前の曲間カット部のようです。Src3では1分40秒ほどジミーのチューニング部分が欠落しており、これを見逃さずにしっかり補填したファンアイテムもネット上には存在し近年もプレス盤化されたりもしましたが、そこでは「胸いっぱい」がカットインするなど、逆に他盤にはない欠落がみられ完全収録とはならず。よってステレオのSrc3をメインにしたタイトルとしては、疑似ながらも今回が初の完全収録アイテムとなります。
 音源の切り替わりは音質変化の違和感のないように適宜上手くクロスフェードされています。

 メインに使用したSrc3はネットではなくコレクター提供の3rd Genとされる音源が使用されています。ネット上にはDoinkerの2nd Genを謳う音源がありますが、鮮度は今回使用の3rd Genとされる音源の方がヒスは目立つもののクリアで生々しく鮮度も良くなおかつ低音域も伸びのあるサウンドでしたので、それがメインに使用されています。ライブイントロ以外の箇所はなるべくメインのSrc3を引っ張る編集をしていますので、「Moby」などカット部前後などは同様の編集盤である既発EVSD盤などよりもSrc3をだいぶ長く収録したほか、随所でSrc3が長く収録されています。
 また、サブの補填要員Src4、Src5などはネット音源がリマスターのうえ採用されています。
 ちなみに今回の補填で一番アクロバティックな編集が施されたのが「Moby」と「胸いっぱい」の曲間カット部です。
「Moby」演奏後にSrc3のカット後をSrc4がリリーフ、続けてSrc5、Rubber Dubber、そしてSrc1(音源はここのみNZCD盤をコピー)と、概ね10秒弱から20秒ほどづつを4つもの音源が小刻みに継投していきますが、これが案外と違和感もなく、気にせずに聞けるから驚き。また、この小刻み継投によりRubber DubberとTMOQ(=NZCD)というLP時代初期のライバル(?)レーベル同士の奇跡のリレー共演が実現!(しかし共演は過去盤でもどこかであったような気も。。)
 またオルガンソロはSrc4で補填していますが、元々Src4では接触不良のようなノイズが散見されたため、一部区間がSrc4のモノラル処理された音源となっております(約1分30秒程度)。

 その他、細かい補填ポイントはキリがないため下記曲目リストを参照下さい。

 Disc 3はRubber Dubber盤アナログLPからダイレクトにデジタル化、繊細なリマスター処理を施しCD化されています。LPからの音漏れを避けるため敢えてレコード端部のトレース部も多めに収録。音も繊細でナチュラル。スクラッチノイズ処理もピンポイントで丁寧に除去しRubber Dubber復刻CDの決定盤です。出だしの観衆の拍手が大きいため、その影響で全体に音量は控え目ですが(既発盤CDではノイズリダクションで拍手が引っ込んで消えてしまっている)、その繊細でナチュラルなサウンドの、既発盤CDとの違いに驚くに違いありません。
 このLP、テープ音源が流通してないからか、あるいは90年代以降はステレオのSrc3のCD化がポピュラーとなりタイミングが悪く見過ごされて来たのか、意外なほどCD化とは無縁で、過去に極一部が補填用にCDで使われたことがありましたが、LP全編の復刻を目指したCDの登場は遅く、2000年代に入ってからでした。しかしいずれもノイズ処理が過大でオリジナル盤とはかけ離れた音質であったり、LPからの収録漏れがみられるなど収録内容に問題があったりしましたので、本盤でそれら諸問題がすべて解決となることでしょう。
 このLP、時々音が左右に振られるなどの操作がなされる場面もありますが、本当にクリアで鮮度は極上です。今回はボーナスCDっぽい位置づけとなっていますが、是非CDエンド部まで逃さず聞いて頂きたい逸品です!

 限定でBlimp Records盤のジャケをモチーフにした折込み両面210*210カラーポスターが付属。
 さらにRubber Dubber LP復刻記念に二つ折り縮小カードも付属(内側にLPレーベルを記載)。
 CDラベルはピクチャーディスクで、しかも1-2枚目とは3枚目のデザインが異なりRubber Dubber仕様となっており、まさに至れり尽くせりの"ブルベリ"豪華愛蔵盤が登場です。

 ★ブルベリ決定盤!
 ★ステレオ・ベストソースをメインに複数音源で編集、曲間含め初のノーカット完全収録!
 ★ボーナスのRubber Dubber LP復刻部分も決定盤!
 ★限定ナンバリング入り!
 ★限定折込ポスター&ラバダバ用インナー付属』

Live On Blueberry Hill (LZSC-904)
 
 Live At The Forum,Inglewood,CA,USA 04th September 1970

  Disc 1
   1. Introduction
   2. Immigrant Song
   3. Heartbreaker
   4. Dazed And Confused
   5. Bring It On Home
   6. That's The Way
   7. Bron-Yr-Aur
   8. Since I've Been Loving You
   9. Organ Solo
   10. Thank You
   TOTAL TIME (71:50)

  Disc 2
   1. MC
   2. What Is And What Should Never Be
   3. Moby Dick
   4. Whole Lotta Love
   5. Communication Breakdown
   6. Out On The Tiles
   7. Blueberry Hill
   TOTAL TIME (61:04)
 
  Disc 3
   Taken from The LP “LIVE AT THE LOS ANGELES FORUM 9-4-70”
(Rubber Dubber Records/70-007)
   1. Bring It On Home
   2. That's The Way
   3. Bron-Yr-Aur
   4. Since I've Been Loving You
   5. Organ Solo
   6. Thank You
   7. What Is And What Should Never Be
   8. Whole Lotta Love
   9. Communication Breakdown
   TOTAL TIME (71:29)

 Since I've Been Loving You
 
 Organ Solo
 
 Communication Breakdown
 

[参考]
 補填情報
  Disc 1
   1. Introduction
      ⇒ Recorder 5 で補填
   4. Dazed And Confused
      ⇒ 2:29-2:35 Recorder 4 で補填
   5. Bring It On Home
      ⇒ 10:46-10:53 (演奏後の曲間部) Recorder 4 で補填
   6. That's The Way
      ⇒ 6:34以降 (演奏後の曲間部) Recorder 4 で補填
   8. Since I've Been Loving You
      ⇒ 6:35以降 Recorder 4 で補填
   9. Organ Solo
      ⇒ 4:12付近まで Recorder 4 で補填,
        0:26-1:59付近 Recorder 4 のMono化
        5:58以降 Recorder 4

  Disc 2
   1. MC
      ⇒ 0:17 以降 Recorder 4 で補填
   2. What Is And What Should Never Be
      ⇒ 出だし Recorder 4 で補填
   3. Moby Dick
      ⇒ 1:22-13:44 Recorder 4 で補填
        16:50以降複数音源で補填
        Recorder 4 ,続けて Recorder 5,Rubber Dubber,
        そして Recorder 1 (音源はここのみNZCD盤をコピー)
        (概ね10秒弱から20秒ほどづつを4つもの音源が小刻みに継投)
   4. Whole Lotta Love
      ⇒ 16:46-17:28(演奏後曲間) Recorder 4 で補填
   5. Communication Breakdown
      ⇒ 10:52-11:48(演奏後曲間) Recorder 4 で補填
   7. Blueberry Hill
      ⇒ 3:16以降 Recorder 4 で補填

1970 North American Tour Dates [Summer]
 August
  15 Yale Bowl,New Haven,CT,USA
  17 Hampton Roads Coliseum,Hampton,VA,USA
  19 Municipal Auditorium,Kansas City,KS,USA
  20 State Fair Coliseum,Oklahoma City,OK,USA
  21 Assembly Center,Tulsa,OK,USA
  22 Tarrant County Convention Center,Fort Worth,TX,USA
  25 Nashville Municipal Auditorium,Nashville,TN,USA
  26 Public Auditorium,Cleveland,OH,USA
  28 Olympia Stadium,Detroit,MI,USA
  29 Man-Pop Festival,Winnipeg Arena,Winnipeg,MB,CANADA
  31 Milwaukee Arena,Milwaukee,WI,USA

 September
  01 Seattle Center Coliseum,Seattle,WA,USA
  02 Oakland Coliseum,Oakland,CA,USA
  03 San Diego Sports Arena,San Diego,CA,USA
  04 The Forum,Inglewood,CA,USA
  05 Neal S. Blaisdell Arena,Honolulu,HI,USA
  06 Neal S. Blaisdell Arena,Honolulu,HI,USA
  09 Boston Garden,Boston,MA,USA
  19 Madison Square Garden,New York City,NY,USA
      [2 Shows]

 Seagull Records
 Live On Blueberryu Hill (SEAGULL CD 014/2)

 
 Empress Valley Supreme Disc (2006)
 Live On Blueberry Hill 35th Anniversary Edition
(EVSD 385/386/387/388/389/390/391/392/393)

 
 Live On Blueberry Hill (EVSD-530/531/532/533)
 
 Wendy
 Blueberry Hill II (WECD-84/85)

 
 Tarantura (1996)
 Live On Blueberry Hill II (OAK-1,2)


 Eat A Peach!
 Live On Blueberry Hill (EAT 1/2)

 Cobra Standard Series
 Live On Blueberry Hill (005)

 
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