9月16日(日)は,横浜市中区山手にある 港の見える丘公園 の近くの イギリス館 で行われた KenKoba のライブへ.

 

 KenKoba は,ギターの 住吉健太郎さんと,ピアノの 小場真由美さんのアコースティックなデュオによるユニットで,普段は関西方面中心に活動している関係で,首都圏でのライブは 1~ 2回/年程度.
 
 実はこの日は駅一つ隣にある Jazz Live Restaurant BarBarBarGrace Mahyaさんのライブも行われていたのですが,記念すべき KenKoba の横浜では初となるライブ,これは行かない訳にはいきません.(笑)

 私的に,この界隈でのライブ参戦は 2回目,イギリス館では初めてのライブ.
 JRの石川町駅から元町を抜けて,イギリス館へ.

 

 因みにイギリス館は,英国総領事公邸として1937年に現在の場所に建造された鉄骨コンクリートの 2階建て,東アジアにある領事公邸の中でも上位に格付けされていたようです.
 1969年に横浜市が取得し,1階のホールはコンサートに,1階の集会室は会議等に利用されているとの事.

 

 昼間時間帯は一般に公開している関係もあり,ライブは 18時30分開場,19時00分開演予定.
 開場予定時間まで時間があり,待っている間に陽が落ち...

 
 

 開場時間になり玄関が開いて会場に入ると,住吉健太郎さんが 入口でウェルカムのお出迎え,少し進んだ受付では 小場真由美さんも対応をしていたので,思わずびっくり.
 ご本人がこのような対応をしている事,そして初めての方の為に,セット・リストも受付に用意されていると言う KenKoba の心遣いや優しさが伺えます.

 

 ライブ会場に入るとピアノの前から 約50~60席程度の椅子が並べられていました.

 定刻になり,客席の間を抜けて登場したお二人.

 

 先ずは,簡単な自己紹介と,企画~当日の運営まで協力頂いた方への謝辞,そして初めての方の為にセット・リストも用意したので,タイトルから情景を浮かべ曲を聴いてほしいとの MC に続いて 1st アルバム 『 Dear... 』 収録されている "ひだまり" からスタート.

 

 この "ひだまり" は 「 木々から漏れる木漏れ日が集まる場所に,猫が寝ている風景をイメージして作った曲 」 と過去の MC でも言っていますが,暖かい感じの曲です.

 

 私の席からは聴こえませんでしたが,丁度 窓に近い 小場真由美さんの場所からは,外の虫の声が聴こえていたようで,自然の虫の音と一緒に演奏できるのは幸せとも言っていました.

 2曲目は 「 和のテイストを入れた曲を作りたいと思って作った曲 」 との MC に続き "Frontier".
 因みに 「 雅楽で笛(龍笛,桐でできた横笛)の方と共演して,笛の音色が忘れられなくて,作った曲 」 とも言っていましたが,何気にそんな感じにも聴こえます.

 

 そしてメロディーは 住吉健太郎さんが,サウンドは 小場真由美さんが作ったと言っていた "Story"

 草競馬と相撲が有名なモンゴル.そのモンゴルの民話 『 スーホの白い馬 』 のストーリーにインスパイヤされて作った "Beyond The Prairie"
 タイトルを直訳すれば "草原を越えて" ですし,住吉健太郎さんも過去の MC で,この曲を初めて聴いた時に 「 大草原 」 をイメージしたとも言っていました.

 

 1st Set 最後は 「 思い起こせば大事な時は何時も青空だった 」 との思い出から 住吉健太郎さんが作った "Always Blue Sky" を演奏して締め括りました.

 


 15分前後のブレイクを挟んで行われた 2nd Set ,小場真由美さんは中華街で安く購入したと言っていた帽子を被っての登場.

 

 2nd アルバム 『 With... 』 のタイトル・チューンで "With" からスタートし,猫の事をテーマにした "Unwind" へと続きます.

 

 続けて岩手県一関市にある ジャズ喫茶ベイシーのマスター:菅原正二さんが吸う葉巻をイメージして作った曲 "The Cigar".

 

 最初はタイトルが付いておらず,東北に行った際に偶々プレハブの養護施設で演奏する機会があり 「 未だタイトルが付いていない 」 との話を MC でしたところ,そこの職員さんから 「 たんぽぽ なんてどう? 」 の提案があり,お二人ともイメージ的にしっくりきて,即 タイトルにした "たんぽぽ".

 

 

 2nd Set 最後は,それまでの曲調とは異なり,割と乗りの良いと言うかロック調の "Wake Up" で締め括りました.
 真に "Wake Up" のタイトル通り 「 目が覚める 」 ような曲調,軽快なリズムと,ハーモニックスを使った奏法は流石でした.

 

 当然,この素晴らしいライブでアンコールを望まない方がいる訳も無く,演奏終了の拍手と共に徐々にアンコールを望む手拍子なり,そのままアンコールへ突入.
 アンコールは,先日色々な災害への復興支援向けに製作されたミニ・アルバムから "この夕陽はあなたにも見えていますか" を演奏し,この日のライブを終了しました.
 "この夕陽はあなたにも見えていますか" は初めて聴きましたが,良い曲でした.

 
 
 1st Set が 1st アルバム 『 Dear... 』 から,2nd Set が 2nd アルバム 『 With... 』 から,アンコールは色々な災害への復興支援に向け最近製作された 3曲入り CD から選曲されたセット・リスト.
 
 ピアノとアコースティック・ギターのインストゥルメンタルで,目を瞑れば,情景が浮かぶような素晴らしいオリジナル.二人から紡ぎ出される透明感のある音には癒されました.

 受付で配布されていたセット・リスト
 
 
 何と言っても一度 CD や演奏を聴くとファンになってしまう KenKoba の柔らかく,暖かい音,そしてオリジナル曲は,初めて聴かれた方にも大きく,そして深く印象に残ったのではないでしょうか.

 イギリス館の閉館の時間もあった関係か,1st Set,2nd Set,および間のブレイクも含め 短めのコンサートでしたが 大満足.
 そして何よりイギリス館での素晴らしいコンサートを企画・準備等 行われた方に感謝です.

 そして最後に復興支援の一助として製作した 3曲入りの CD を購入して帰宅の途に.

 イギリス館の庭から.
 

 元町の入口(イギリス館側).
 
  
 [Member]
  住吉 健太郎 : Guitar
  小場 真由美 : Piano,Keyboard Harmonica

 [Set List]
  1st Set
   1. ひだまり
   2. Frontier
   3. Story
   4. Beyond The Prairie
   5. Always Blue Sky
   
  2nd Set
   1. With...
   2. Unwind
   3. The Cigar
   4. たんぽぽ
   5. Wake Up
     [Encore]
   6. この夕陽はあなたにも見えていますか
  

[参考]
 Dear...』 の PV (クリックすると動画サイト:Vimeo へジャンプします

KenKobaさんのCD



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