皆さまこんにちは
大変遅くなりましたが、羽生結弦選手フリーのプロトコルを振り返ってみたいと思います。
いつもながら読むの面倒くさいな!と思うような内容ですしそれに長いです。それでもよろしい!というマニアックな方はぜひお読みいただければと思います
↓↓↓
羽生結弦選手フリー
プロトコル
Total 299.42
ジャンプ構成
4Lz 4S 3A 3F(!)/
4T-1Eu-3S 4T(<)3A-3T
試合を振り返る前に当日午前中の公式練習に跳んだジャンプを書いておきたいと思います。
9日午前公式練習
4T-1Eu-3S
3A-2T
4S 3A 3F 3Lz 3Lz
Lz Lz Lz Lz Lz
4Lz 4S
練習は15分で切り上げ。曲かけ練習では羽生選手のいないリンクにSEIMEIの曲が流れました。
そのリンクでは観客の手拍子が鳴っていたそうですね。テレビニュースにもなっていました。
次に6分間練習の様子
(テレビ放送で確認できたもののみ)
4T-3T 4S
ルッツの確認
4Lz(着氷)
ルッツの確認
ルッツの確認
たくさんルッツの確認をしていました。
※ちなみに放送中リプレイで、跳んでいたジャンプのテロップが『サルコウ』と表示されていましたが『ルッツ』の間違いです。
またコール前、前の選手の得点が出るまでの間に確認できたものもありましたので書いておきます。
ウォーレイ
ルッツの確認
3Lz
ギリギリまでルッツの確認をしていました。
〜ではプロトコルと共に試合を振り返ってみたいと思います。
冒頭の4Lzはステップアウト。更にリンクに左手を付いてしまいました。よってGOEの減点となってしまいました。
GOE-3.78
しかししっかり回り切っていたので本当に惜しいジャンプでした!
このジャンプ、ジャッジの評価が大きく分かれていました。
-1〜-5までです。
-5は転倒した時とSPで要件を満たさない時に付けられます。今回はフリーなのでSPの要件〜は当てはまりませんね。
4Lzでは転倒もしていないので-5には当てはまらないと思います。
ステップアウトでは-3〜-4、片手をついた場合は-1〜-2となります。合わせれば-5と考えたのジャッジがいたのですかね?
転倒ならば-5は確定ですが、合算とかで-5とかありなんでしょうか?(ないと思うけどなぁ。素人なのでそこまでは分からないのですが)
しかしジャンプの加点要素もありますので、やはり-5は当てはまらないと思いました。
次のジャンプ、ターンからの4Sは見事でした!
GOE3.88
ちなみにGOEのMAXは4.85です。
3と評価したジャッジがいらっしゃいましたが、あとどこが足りなかったのかをぜひお聞きしたいですね。
次は3A、そしてその4秒後にはスリーターンからの3Fでした。
3Fは軽度のエッジエラー(!)がありましたが、短時間でジャンプを続けて跳ぶだけでも凄いことです!!
ほかの選手には難しいことだと、それだけほかの選手とは実力が違うと、Mr.サンデーの放送内で佐野さんが言われてました。
そして3Fのすぐ後にFCCoSp4(フライングチェンジフットコンビネーションスピン・レベル4)でした。
前半は1分間に4本のジャンプを跳んだとテレビ放送で言われていました。平昌五輪の時は1分間に3本でしたから、ずいぶん詰めて入れてきましたよね!
次はステップシークエンス。
前半にキュッとジャンプを詰めたおかげで、ステップシークエンスはじっくり堪能することができました。
曲が30秒短くなることでステップやコレオが少なくなってしまったら残念だなと思っていたのですが、そこは損なわれることなくSEIMEIの世界観をしっかり残した構成になっていたのでとても嬉しかったです!
ステップのレベルは3と取りこぼしはありましたが、今回はそれよりもSEIMEIの世界観を感じ取りたい気持ちでしたので特に気になりませんでした。
ショートで羽生選手が言われていたように、『点数とかどうでもいい』じゃないですけど、そんな気持ちにさせられました。
後半のジャンプ。
4Tの着氷が堪えた形となり、次に予定していた3Tを跳ぶのが無理だと咄嗟に判断、オイラーを挟んだ3連続ジャンプに変更しました。
4T-1Eu-3S です。
Mr.サンデーの放送でこのジャンプについて羽生選手が話していたシーンがありました。
「ここで無理やり(3Tを)入れてアンダー(ローテーション)かかるよりオイラーやってサルコウやった方が加点付く気がする」
(↑鍵山選手相手に話していました)
分かりやすく説明すると
「無理な体勢から3回転トウループを跳んでもアンダーローテーション(回転不足)を取られてしまうより、オイラー(1回転)を入れて3回転サルコウを跳んだ方が加点が付く」
ということですね。
凄い判断力ですね!しかしそれ以上に凄いのが、その判断を実現させてしまう身体能力の高さでしょうか。
実際には加点はつきませんでしたが(GOE-0.95)、回転不足のジャンプを跳べばGOEのマイナスだけでなく基礎点も下がってしまうので(アンダーローテーションは基礎点の0.8倍)、ナイス判断だったと思います!
次も4回転ジャンプ。
4Tは転倒、コンビネーションを付けることができませんでした。プロトコルを見ると回転不足(<)のマークが。若干の回転不足があったようでした。プロトコルに<が付いたのを知ってすぐに『本当に回転不足だったのか?』を疑いました。(疑心暗鬼になってます)
テレビ録画を確認。念のため動画でも確認。うーん、確かに私にも回転不足に見えました。(しかし見えないと言われているゆづ友さんもいらっしゃいました)
前にプロトコル記事でも書きましたが、羽生選手は回転不足だと転倒することが多いので、今回もそれに当てはまるのかな?と思いました。(逆に転倒していないのに回転不足を取られたら疑ってもいいと思う)
転倒したためGOE-3.80でした。
ここでこのジャンプの得点の計算をしてみたいと思います。
4Tの基礎点は9.5。
回転不足なのでこれに0.8を掛けます。
9.5×0.8=7.6
7.6が4T<の得点です。
しかし後半のジャンプなのでこれが1.1倍になります。
7.6×1.1=8.36
8.36
これが4T<の得点です。
それからGOEのマイナスの計算です。
転倒なのでジャッジ全て-5評価です。
ジャッジ平均したものをパーセンテージに変換、変換したものを得点に掛けたものがGOEとなります。
-5は-50%と考えますので-0.5です。
この-0.5を得点に掛けます。4T<の得点は7.6ですので
7.6×(-0.5)=-3.80
これがGOEのマイナスの計算です。
8.36からこの3.8を引くと4.56、そして転倒により-1となりますのでこの4T<の得点は実質
3.56
となります。
ちなみに3Tの基礎点は4.2ですので、やはり4回転で転倒すると大きく損をしてしまいますね。
もし単独で成功していれば
9.5×1.1=10.45
10点以上はもらえた計算となります。
(GOEを考慮せず)
最後のジャンプは3A-3Tでした。
予定では3A-2Tでしたが、前の4Tに付けられなかった3Tをこちらに持ってきたのでした。
GOEは2.74でした。
わかりやすく後半のジャンプを書き出してみたいと思います。
予定では
4T-3T
4T-1Eu-3S
3A-2T
行ったジャンプは
4T-1Eu-3S
4T
3A-3T
でした。
結果抜けたジャンプは2Tのみ。
2Tは基礎点1.3なので、それほどダメージは大きくなかったと思われます。
ミスを最小限に抑えられました。
FCSSp4(フライングチェンジフットシットスピン・レベル4)は回転も早くいいスピンだったと思います!もう少し加点してもらえてもいいのになぁと思ってしまいました。
コレオシークエンスもこれぞSEIMEI!!というものでした!曲が少しアップテンポになっていたのがわかりましたが、何度も聞いていけば慣れるかな?
SEIMEIは唯一無二のプログラムですので本当なら曲は短くならない状態で堪能したいものですが(だって30秒も短くなるなんてそれだけ見られなくなるんだからモッタイナイじゃない?)、しかし世界観を損なうことなく編曲し、そして演じられるというのはさすが羽生選手だなと。
最後にファイブコンポーネンツについて。
今回のフリーでプログラムが中断されるようなものは転倒した4Tだけでした。ほかは連続性や流れるような美しさに影響を与えたようなミスがあったとは思えません。
しかしシリアルエラーが発動したのか曲の解釈とパフォーマンスが著しく低い評価となっていました。(いずれも8点台)
転倒が複数あるいは重大なエラーが複数あった時は最高が8.75と明記されていますが、複数あったとは思えません。
それにジャッジの中には9.75(曲の解釈)、9.50(パフォーマンス)を出しているジャッジもいますので、ジャッジの中でも意見が割れているようでした。
ただでさえややこしい(そして曖昧な)評価であるのに、それが割れたら一般人はどう見ればいいのでしょう?
ジャッジには重箱の隅をつつくようなことばかりするのではなく、良いところもきちんと、はっきり、しっかり見て評価して頂きたいと思いました。
さて書きたいことは書き切れたかな?
書いたと思う、多分。
結構書けたよね?
つーか疲れたわ〜(笑)
しかし書けて良かった!
頭の整理ができた気がします。
これでプロトコル記事は終わりです。
〜おまけ画像〜
このお写真いいですね!
あとは観客の方々が撮られたお写真も素敵なものがたくさんありました。ツイッターでいいね!をたくさん付けさせていただきました。現地観戦の方、羨ましい〜!
最後までお読みいただきましてありがとうございました!
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