今年度(令和6年)の静岡県公立高校入試について考えてみます。
今年度の静岡県公立高平均志願倍率は1.06倍となり、前年度の1.04倍より上がりました。
平均志願倍率は一昨年1.02倍、昨年1.04倍、今年度は1.06倍となり、年々平均倍率は上がっています。
このことから、来年度も公立高校を志願する生徒数は多いと予想されます。
県東部富士地区、沼津地区において
今年度は富士東高、吉原高、富士宮東高、沼津城北高の募集定員がそれぞれ前年度より40名減となっています。
各学校について倍率をみてみます。
富士地区において、例年倍率の高い上位高校の富士高の倍率が普通科1.05倍、理数科0.70倍と単純に志願者数の2科合計では倍率が1.00倍になってしまいました。
このように富士高の入試倍率が低いことはあまりありません。
このことは今年度の大きな特徴のひとつです。
それに対して、富士東高と吉原高の倍率が前年と比べて大きく上がっています。
富士東高は昨年倍率1.01倍が1.21倍に、今年は募集定員より33名増になっています。
吉原高も昨年倍率0.96倍が1.23倍に、今年は募集定員より28名増になっています。
どちらの高校も今年度の入試は厳しかったと言えます。
前年と比べて大きく倍率が上がった要因の一つは2校ともに今年度の募集定員が40名減っているということが挙げられます。
募集定員が減っているところに志願者はそれほど減っていなかったということになります。
今年度募集定員を40名減らした高校については、すべて前年度より倍率が高くなっています。募集定員を減らした高校については入試では注意が必要だということが分かります。
また、商業、工業のような専門的な高校より普通科志望の傾向が強まっていることが分かります。この傾向は今後も続くことが考えられます。
倍率が高かった高校は翌年の倍率が低くなり、倍率が低かった高校は翌年の倍率は高くなる傾向があります。
この傾向は上位高校で特に見られます。
今年度の志願者数の倍率で考えると富士高は前年より受験しやすく、沼津東高は例年通り、富士東高、吉原高、沼津西高、沼津市立高は厳しかったことが分かります。
静岡県の高校入試では入試当日の学科試験以外に学校の9科目合計の内申点が加味されます。
志望高校決定の目安としては内申点と学調テスト結果が関係してきます。
どちらも重要となりますが、どちらも短期的に点を上げることはむずかしいものです。
高校入試のことを考えると通常の学校での提出物、定期テスト対策など軽く考えないで、日頃から意識してしっかり対策をしておく必要があります。
2024/03/15