真っ暗だから見える | 小川村塾ブログ

小川村塾ブログ

小・中学生・高校生のための学習塾 [小川村塾]
〒417-0842 静岡県富士市三新田9-20TEL 0545-32-0662   
生徒一人ひとりに合わせて「分かりやすい」を心がけて講習を行っています。

 暗室のような真っ暗な状態はなかなか経験しません。
 昔、学校で写真を現像するために暗室に入った時、自然とまぶたが閉じてしまうことを経験しました。
 真っ暗になると、条件反射でまぶたが自然と閉じてしまうようです。
 横にすると目を閉じて、起こすと目を開けるという人形がありますが、その状態です。
 
 そのことを知人に話すと、「それはどこかおかしいんじゃない」のひと言で決着がつきました。

 今の時代、真っ暗な状態というのは、あまりないかもしれません。
 深夜、外に出ても明かりがともっていて、真っ暗ということはありません。

 真っ暗な状態の中を歩くということは、とても怖いことです。

 昔、アメリカをリュックを背負って2ヶ月間旅行をした時のことです。
 グランドキャニオンの一番下まで歩いて行って、地上に戻って来たら、辺りが暗くなってしまいました。
 ホテルまで30分位歩いて戻らなければなりません。

 ホテルまで歩いてもどる道は林の中なので、まわりに光がありません。
 ですから、真っ暗な状態の中を歩いていかなければなりませんでした。
 足元をすごく注意して歩いていかなければ転んでしまいます。
 当然、恐怖心も出てきました。

 でも、その恐怖心をなくしてくれたのも真っ暗な状態でした。

 気がつくと、自分のまわりを包むように星が数多く輝いていました。
 手を伸ばせば星を取ることができるような感じでした。
 自分のまわりに星が数多くありました。
 星が降るというのは、このような状態なのだろう、とその時、思いました。
 天から星が糸で吊り下がって、目の前に降りてきているようでした。

 真っ暗だからこそ、見えるものがあるようです。