中学生の頃の話です。
中学の美術の授業で写生をしていた時のことです。
景色の空を青く塗っていた生徒に美術の先生が言いました。
「空は本当に青いのか」「空は青いとは限らない。簡単に空を青く塗るな」
それを聞いて、私は夕日もあるから空は青くないのかな、位に思っていました。
今、考えると「心情を色で表現しろ」ということなのかなと思うけれど、中学生にはちゃんと説明してくれなければ分からないことでした。
でも、当時は先生の言葉が印象に残ってしまったので、空は青く描いてはいけないと思ってしまいました。
中学の技術の授業で先生がクラスのみんなに質問をしました。
「今、地球上では水がなくて困っている人達が多くいる。君達はどうしたらよいと思うか」
そして、1人の生徒を指名しました。
その生徒は
「水がなくて困っている人達のことも考えて、水を使う時はムダにしないように気をつけます」
と答えました。
すると、この優等生的な答えに先生はなぜか怒って、
「日本は水は豊かなんだから、そんなことは考えなくてよい」
と言いました。
今では考えられないことだけれども、優等生的答えは先生に完全に否定されたのです。
残念ながら、先生が求めた答えは何だったのか覚えていません。
個性的な先生がいた時代の話です。