「勝ちたがり」の陥穽① | 神経質逍遥(神経質礼賛ブログ)

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何のとりえもない平凡で臆病者の神経質者が語る森田的生き方ブログです。

一般的に神経質は、劣等感を抱きやすい傾向がありますが、総じて人格が未熟な場合、しばしば優越感にとらわれることがあるようです。そして勝ち気になり、常に人の上を行っていないと気が済まないと言った性格傾向になるようです。

そんなわけで今回は「勝ちたがり」が原因で、壮絶な苦しみを味わったF子さんに、体験を話してもらいましょう。

 

            画像 rere.jp ボクシングの勝敗判定

 

皆様初めまして。F子です。私は子供のころから、、誰もがうらやむような結婚をしたいと考えていました。私の理想は東大工学部卒のエンジニアでした。私の父親も東大卒のエンジニアでしたので、決して高望みとは思っていませんでした。

こうして私は人もうらやむような結婚を果たしたのですが、幸せ絶頂だった時も過ぎ、次第に不幸の影が押し寄せてきました。私は夫が貧乏で、学位も取れていないのが不満でたまりませんでした。

 

今から考えると、私は「東大卒」とか「助教授」と言う肩書を愛したに過ぎず、夫そのものを愛してはいなかったんですね。ここに大きな「自己欺瞞」がありました。

やがて夫婦関係は次第に冷え込んできました。私は「不潔恐怖」になり、次第に悪化していきました。夫婦げんかもしょっちゅうで、私の罵詈雑言に対し、夫も暴力で対抗してきました。そして離婚。

 

私は「出戻り」となって実家に戻りましたが、症状はひどくなる一方です。その後私は縁あって神経質者の会に入り、自分の非を認めたことから心機一転し、不潔恐怖も好転しました。

私はとんでもなく、「思い上がって」いたのです。偏狭で自己中心的な「嫉妬心」が、私を地獄に追い込んでいたのです。

神経質者の会の講師は言いました。

 

    画像 yomidr.yomiuri.co.jp 手洗い一日20回 不潔恐怖

 

「嫉妬心が強いと言うことは、「勝ちたがり」と言うことですよね。もちろんそれがいけないわけではありませんが、他の人を馬鹿にしてまで勝とうとするとき、それは嫉妬心となって、自他ともに傷つけてしまうのです。

その自己中心さを捨てて、少しでも人の幸せを考えながら生活していくとき、勝ちたがりの心そのままに、本当の人生の勝利者になることが出来るのです。

 

人にケチをつけることで、いたずらに優越欲をむさぼろうとするのではなく、多くの人から感謝されるような本当の意味での人生の勝利者になることこそが、あなたが本当に求めていたものではありませんか?」

私は、ただ、うなずくことしかできませんでした。

 

参考・・・「悩むあなたのままで゛いい」、「あるがままに生きる」