言うまでも無く、人生は公平には出来ていません。むしろ「不公平」がデフォルトとなっているようです。それに対して、こんな言葉もありますよね。
「正しい人の上にも、正しくない人の上にも、天は雨を降らす」
人生って、そんなものかもしれませんね。
一生懸命努力しても、最善を尽くしたとしても、失敗する時があります。それに対して、日向ぼっこでもしていると、熟した木の実が落ちてくる。そんな幸運がもたらされる時もあるのです。何事も予想は尽きません。成功するために有利な方に働きかけることは出来ますが、成功を保証するものは何もありません。
森田的生活術をちょっとだけ試してみて、すぐに落ち込んでしまう人がいます。「生活の中でやるべきことに目を向けられるようになった。気持ちも上向きになった」と言うのですが、しばらくすると、「やるべきこと」が多くなりすぎて、にっちもさっちもいかなくなってしまうのです。こんな状態ですから、努力はしているにもかかわらず、いつも最悪の気分です。
こういう人は、職場でも家庭でも、以前よりもはるかに仕事や家事に集中しているのに、事態は悪い方にばかり行ってしまいます。伴侶はいつも怒っているし、自分の主催する勉強会には、誰も応募してくれず、働き口を見つけようと何社にも履歴書を送付するも、どこからも返事がありません。
このような人たちは、森田的生き方の主眼とするところに気づいていないのです。誰も苦しみの無い生活など保証してはくれません。可能な限りの努力をしても、成功が確約されるわけではないのです。もちろん責任を持って行動すれば、成功のチャンスは増えると思います。しかし、どうあがいても失敗する時もあるのです。
そうそう、こんな言葉もありましたね。
「不平等だけは、平等に訪れる」
参考・・・「悩みを活かす」、「建設的な生き方」