現在、青春18切符を使いきるために西日本を旅行中。
今日は最終日。岡山から赤穂線で東へ向かっていると、すてきなおじさん(おじいさん)を見かけた。
すらっとした長身と銀色の短髪。鍛えぬかれた体のように見える。年齢はおそらく60才前後。
そのおじさんは、背をかがめながらドアをくぐり、僕の向かいの席に腰を下ろした。
だんだん発車時刻が近づくと、ちょうど下校する高校生たちがたくさんのってきた。いく人かの高校生が、おじさんの座る席とドアを挟んだ向かい側にあるシートに座ろうとした。ところがその席が優先座席であることに気づき、みんな別のシートに移っていく。
おじさんは、そんな高校生たちをみて、「すっ」と優先座席に移って座り直した。
これだけでも、心がなんかスッキリしたのだが、そのおじさんが、ズボンのお尻ポケットからだして読み始めたのが、なんと空海の著した『三教指帰』。空海は24才の時に出家を決意したが、なぜ仏門に入るかを家族に説明するために、仏教・儒教・道教を比較しながら仏教思想の優位性を説いた。『三教指帰』はそんな古典である。
僕は、なんだかうれしくなってしまった。
たまに電車で読書してる人が何を読んでるか気になることがある。しかし、今日みかけたおじさんは、読んでる本もステキだし、しかも、たたずまいが涼しい。素直に感銘を受けた。
僕もそのような大人になりたいと思う。
あと、ブックカバーをつける人が少なくなればいいとなぁ思う。
本が傷まないようにという理由はもっともだとしても、本の表紙は、本来自分が何を読んでるかを他人に伝えるためにあるのだから。でなければ本を装丁する意味なんてほとんどないことになってしまう。みんなもっと堂々と本を読めばいいと僕は思う。
あれ?違うかな?