『ダムゼル』と『戦士強制志願』と『三体2 黒暗森林』 | marginalia

しばらくブログ更新していませんでした。いろいろあったわけですが、ともかくその間もたくさん御本をいただいていて、ちょっとエントリを分けて紹介していきたいと思います。

東京創元社さまより、『ダムゼル 運命を拓きし者』イヴリン・スカイ/杉田七重(創元推理文庫)を献本いただきました。

 

 

Netflix映像化原作の異世界ファンタジイだそうです。というか、映画の初期段階の脚本草稿を読んで、作家が自由に書いたもの、ということなので一種のノヴェライズといってよいかもしれません。貧乏国の王女が政略結婚で金持ち国にきてみれば、ドラゴンの生贄として地下世界に放擲されるというお話で、もちろん最後には勝つ!わけですが、ヒロインのみならず女性たちの活躍が非常に心に残る、シスターフッドな物語と言えると思います。ロマンスの勢いのある小説でめっちゃ読みやすかったです。

 

早川書房さまより、『戦士強制志願』J.N.チェイニー&ジョナサン・P・ブレイジー/金子浩訳(ハヤカワ文庫SF)と『三体2 黒暗森林』を献本いただきました。

 

 

地球人が銀河系に進出している未来。謎の宇宙人ケンタウロス人と戦争になっていて、ちょっとした法律違反で兵役に駆り出されてしまうという社会になっていて、タイトルの通り主人公は「うまくやった」つもりが最後の最後でドジを踏んで前線に送り込まれる。全体の三分の一は訓練にう当てられていたり、解説によるとアメリカならではの「海兵隊SF」なんだそうだ。まあこれもちょっと配信の連続ドラマふうで、ビビッドな会話とスピーディーな展開でサクサク読めるミリタリーSF。原著はすでにシリーズ15巻を数えるという。

『三体2 黒暗森林』劉慈欣/大森望・立原透耶・上原かおり・泊功訳(ハヤカワ文庫SF)は、お馴染みシリーズ第二巻の文庫化ですね。こちらは現在ドラマが絶賛配信中です。