最近のわたしときたら、青が好きでならない。
青という系列ならばなにでも。群青も紺も藍もなにでも。好きでならない。これはもう好きだとかいう感情でないやもしれない。これはなんだ、あれだ、恋だ。愛だ。性的興奮だ。
青い七分袖のざっくり編みなかんじの、109で売ってそうなニットに、だっさいチェックの白黒グレーのチェックのスカートをはいて、カラシ色のタイツに濃いエンジ色の靴をはく。靴っていったって、あれよ、ローファー的なだっさいやつ。ローファー風なのにヒールの高いやつ。片手にはもちろん本を。そしてあいているもう片方の手にはバスケットを。中身はあれよ、もちろん。
もちろん、なんだ。
そうそう、もちろん、猫よ。
そうしておさげに髪を結って、若草物語に出てくる姉妹の誰かみたいに公園の芝生で本を読むのよ。本はもちろん、あれよ。
そう、貫井徳郎よ。
『慟哭』よ。それか『プリズム』。あ、やっぱり『プリズム』だわね。『慟哭』は瞳孔開きっぱなしになってしまって乙女のプチ遠足にはだめだわ。
そうして若草物語の誰かみたいに、ジョーでいいや、ジョーみたいに自由奔放なかんじに芝生に寝そべって夕飯の時間に遅れてみるのだわ。
若草物語は大して好きじゃないけど。