「高橋元気か? 俺、いまカレー屋つくっとんねん」
そうやって親友のSからメールが届いたのはもう2年ほど前になるだろうか。
聞くと、Sの勤務先の障害者支援施設『三木精愛園』に併設する
カレーハウスの立ち上げを任されているという。
施設の一部をカレー屋として再利用するのではなく、
施設内の敷地にログハウスを建ててゼロから店づくりをしているとのこと。
当時、僕はたしかフリーランスになったばかりで、
「お互い大変やろうけどがんばろう」と励まし合った(ような気がする)。
それから歳月が流れて今年の4月11日、
「カレーハウスが4月16日にオープンすることになった」とSからメールが入った。
できればオープン後すぐにでも行きたかったけれど、
なかなか時間をつくれず今日(というか昨日)、ようやく食べに行ってきた。
カレーハウスの名前は『moimoi(モイモイ)』。
Sいわくフィンランド語で「こんにちは」を意味するらしい。
三木精愛園の施設の駐車場に車を止め、カレー屋を探していると、
前方の木陰からSがノロノロと歩いてきた。
「お前の顔を忘れそうになるほど久しぶり」
これがSの第一声だった。
Sが歩いてきた方向を見ると立派なログハウスが構えている。
(画像が小さいのでクリックして大きくして見てください)
「これがあの言っていたログハウス」
そう感心しつつ眺め、3年がかりでオープンまでこぎつけたSはすごいなと思った。
店舗であるログハウスの前に大きな桜の木が何本も立ち、
「オープン後すぐ来たら桜がきれいやったやろな」と悔やまれたけど仕方ない。
カレーハウス『moimoi』は、三木精愛園の施設利用者の方の就労支援と地域交流の場を目的につくられたとのこと。
「カレーハウスのオープンのため、地域の方に本当にお世話になった」とSが言うように、
ログハウス前のコンクリートの敷地に一部、地域の人から譲り受けた思い出の品が埋め込まれている。
陶器の器(?)やスポーツの試合で勝ち取ったメダル、なぜか工具のペンチなんかもあったりして…。
「これは誰の企画?」とSに聞くと、「みんなで考えてん」。
そういう人の思いが詰まった場所というのはいい気が流れている。
店に入ると日差しが差し込んでとても明るい雰囲気。
ログハウスなので店内の木の質感が心地よく、やっぱりなんかいい気が流れてる。
角の明るい席に座り、メニューを見て、
「辛いのんが好きやったら『タイレッドカレー』がおすすすめや」とSがいうから僕はそのセット。
一緒に行った嫁さんは「ビーフカレーセット」を頼んだ。
まずセットのサラダ。
施設内で丹精込めて育てた新鮮な野菜を盛り込んであり、見た目は鮮やか、食感もシャキシャキでとてもおいしかった。
サラダを食べ終わるころ、ふわ~とタイ独特のにおいがただよってきた。
すると、まもなく『タイレッドカレー』と『ビーフカレー』が運ばれてきた。
『タイレッドカレー』はココナッツミルクの濃厚な甘みとスパイスの辛味が程よくきいてうまい。
「カレー屋を食べ歩いて研究に研究を重ねた」とS。
個人的に気に入ったのは竹の子が入っていたこと。
竹の子やキノコの食感とパイナップルの甘みが妙にマッチしている。
嫁さんのビーフカレーもひと口もらって食べたけど本格的でうまかった。
ホワイトソースで絵が描いてあり、そういうひと手間に心が和む。
テーブルに置いてあったメニュー説明によると、
ビーフカレーは「デミグラスソースにワインを加えて長時間煮込んである」とのこと。さらに「玉ねぎはクミンシードと共にあめ色になるまでじっくり炒め、甘さとコクを引き出している」という。
そのあとデザートをSがつけてくれたけど、これもうまかった。
(おいしい、うまい、でしか表現できずすまん、笑)
ゆずのシャーベット、パンナコッタ、チーズケーキ、ぜんぶ自家製とのこと。
各メニューはそれぞれ施設利用者の方が分業で丁寧につくってくれているようで、
そういう思いが詰まっているからこそおいしいんだと思う。
Sは店長として今後も店舗の拡張を企画しており、店舗横の敷地にオープンテラスを新設する予定だという。
また、店舗という空間を利用したイベントも行うことで地域貢献したいとも語っていた。
カレーが好きな人はぜひ『moimoi』に行ってみてください。
自然の中でおいしいカレーが存分に楽しめます。
●場所:兵庫県三木市緑が丘町本町2丁目3
●営業時間:11:00~19:00(L.O.18:30)
●定休日:火曜日・水曜日(祝日の場合は営業)
●駐車場:10台









