ここひと月だいぶん忙しく、全然乗れてません。
天気も悪かったしね。梅雨らしく。休みのたびに・・・みたいな。
そんな天候ですからして、出かけられない今こそ時間の掛かる作業をやります。
表題のフロントフォークをメンテナンスってかオーバーホールになるのかな。
1月にオイル漏れでR側のアウターチューブ部のみやったのですが、それから数ヶ月。
今度はインナーチューブに触って分かるレベルの縦傷が入ってしまいました。
そしてL側はオイル滲みですね。後、もう一点非常に気になる事があり、この機会にL・R共に作業することに。
前回ある程度作業して、あると便利だなという工具も追加した今回のラインナップ。
上から
・MotionPro フォークシールドライバー49mm
・ENZO × DRC コラボツール アウターチューブクランプ
・TGR SHOWA 49mm T/Cコンプレッションリムーバル
・DRC プロフォークキャップレンチ50㎜(SHOWA デュアルチャンバー)
以上です。
これらは無くても全然作業できますが、今回使用して、あぁ便利だなと思いました。
アウターチューブクランプは、フォークを下ろした後に、キャップ等を緩めたり締めたりに便利です。フォーク専用の万力というところですかね。
こんな使用風景。アウターチューブが滑りやすいのと、トップキャップ等が結構硬いので、便利です。
万力と違い、締めすぎるも無いのでね。
さて、こう先ずはR側から作業します。
いや、こんな半年で汚れるもんなの?と思ったが。
MT-09の時、年に一回やってましたけど、そんなに汚れなかったのでね。ちょっと驚いた。
オイル排出したら、ボトム側を外します。これ珍しい21mmなんですよ。外れたらトップキャップ。
ここでもプロフォークキャップレンチが役立ちます。
ロッドストッパーにもなってくれるんですね。
これも別に適当なスパナやモンキーでもよろしいですが、こうしてやったほうが楽しい。
ここのネジの長さがインナーチューブの全長を決めるので重要。
前回失敗した箇所です。実は今回も失敗しました。思い違いで・・・笑
分離しました。
前回も書いた通り、アクスルシャフトをコンプレッサー代わりに使用します。
そんなに反発力も強くないのでね。
さてここから初の作業。加圧ダンパー部分を外していきます。
ここで、
TGR SHOWA 49mm T/Cコンプレッションリムーバルが役に立ちます。
この変な形状の窪みが掘ってあるので外しやすい。これも無くても別に大丈夫ですが、あると良いですね。傷も入りにくいのかと。
ダンパーロッドをゆっくり押し込むと、圧力でスポーンと抜けます。
こちらが加圧ダンパーのユニットです。
特に削れてるとかは無かった。なぜ分かるかといいますと、新品で1個入手していたのですよ。
それで見比べて異常が無かったというわけです。ちょい高いが、この注文したものはL側に装着します。
グラスに漬けているのは、ユニット内のエア抜きのようです。
ようですというのが、今回もこの方の作業を参考にしたから。
ほぼ全くこの通りに進めました。いやホント助かりますね。映像も綺麗で見やすいし。
この中に、漬ける内容があるのです。サービスマニュアルには記載されていません。
本体ユニットにフォークオイルを入れ、エア抜き後に先ほど漬けたユニットをサッと押し込みます。
そしてダンパーロッドをゆっくり下げて行くと、負圧がかかり、ユニットが引き込まれます。
が、これがコツがいる。多分このツインチャンバータイプのポイントだねここ。
ロッドを下げつつ、ユニットを押し込むという。一回目失敗しました・・・
再度抜いてエア抜き後、リトライで上手くいきました。
これが上手く出来たかを判断するのは、ダンパーロッドを押し込んで、突き当りまで反発したらOKという簡単なものです。
これにてチェックOK。上手く行ったようです。
だいぶん慎重にやったので、また別日に分けて今度はL側。こちらはもう本当にノーメンテでしたね。
なので、
凄い淀みでした。そしてこれをメスシリンダーに入れますと・・・
本来入っているであろう規定量は、マニュアル上は355cm3。
桶に残留しているオイルを加味しても、到底足りない。
リークでこんなに減ることがあるんかいな?
加圧ダンパー側のオイル排出。こちらのは本当に酷いな。
黒いイカスミ見たいのが出てきた。これはスラッジでしょうかね。
L側の加圧ダンパーセットは上手くサッといきました。R側の失敗が生かされた笑
他、ブッシュやダストシール等諸々は特に問題なく。規定量フォークオイルを入れて終了。
そして試走しましたが、良いですね。良い。
今回オーバーホールをやった理由の一つに、ここ最近フロントが平地走行中に上下にピッチングというか、揺れるような不快な挙動が出ていたのです。
これ、当初タイヤの偏摩耗っつうかかなと思っていたのですが、新品タイヤにしても変わらない。
で、やろかーとなった。後、キャリパー辺りからの異音、これもどうもフォークからのように聞こえて。
まぁ実際キャリパーオーバーホールしても治らんかったんですよね。ギコーっていう壊れかけの自転車みたいな音。
これも消えました。
ブッシュも相当削れていたしそしてオイル量ね。あんなに少なかったらそりゃダメだわって思った。
上下の不快な揺れが無くなったのは良かったです。結構感動した笑
次回・・・1年に一回はやらないとなって思いましたので、その時の排出オイル量を確認したいですね。
ツインチャンバーのフォークが出来るようになったのは、今後のメンテナンスにおいても大きいな。
失敗もあったが全然OK。今後の糧になった。