JMCAマフラー会議、来年以降難題ばかり。。。(長文 専門用語多くてすみません。) | WR'S ダブルアールズマフラー開発 日々の出来事。

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日々の出来事を中心に現在開発中の製品に関しての情報や、その他バイクに関する情報等を書いていきたいと思いますので宜しくお願い致します。

皆様こんにちは。

一昨日は年内最後のマフラー会議に出席する為に名古屋に行って来ました。

いつも近鉄線で名古屋に向かうのですが、近鉄特急ひのとり…正式名称は『名阪特急ひのとり』らしいですが、このひのとりが運行されて以来、名古屋までの2時間の旅が本当に心地良くなりました。

全席バックシェル型シートなのでリクライニング時にも後ろの人に迷惑を掛けませんし、座席の広さも確保出来る事、何より乗り心地は新幹線のグリーン車よりも快適です。

在来線のレールを使っている事を考えると信じられない思いですが本当に快適なので、新幹線に比べ倍時間は掛かりますが、皆さんも機会があればどうぞ。(平日は空いていますしね 笑)

(ここから長文です。。。すみません。)

 

今回の会議ですが、新規参入されたメーカーさん含めたくさんの方が参加されていました。

名古屋モーターサイクルショーの趣旨説明に来られた方々の席が用意出来ず申し訳なかった

位でしたね。

 

今回の会議では新たな加速走行騒音試験の検証に関してと、来月12月から本格的に運用される「OBDⅡ」の対応の話、それに関する「第3世代」と呼ばれる触媒の新規導入が主なテーマでした。

 

加速走行騒音試験に関しては簡単に書くと、今後出てくる車両が現行試験の運用範囲内で測定が出来ない可能性があるので、「R41-04」、更には「R41-05」といった試験方法で関係省庁の方々立会いの下、検証していこうという趣旨です。

この試験方法ですがもし採用されたとして、1日に多くても4~5台しか試験が受けれずといった課題があります。因みに現在の加速走行試験では1日に25~30台の試験が可能であり、新たな試験方法が必要となった場合、試験に5日間掛かるといった事も最悪な場合考えられます。

車検の無いクラスは現行の試験でこなせると思いますので、上記の様な極端な事は無いとは思いますが、新試験方法では測定機器の追加設備が必要だったり、来年度に向けての予算組みも必要ですね。

 

次に「OBDⅡ」の対応に関してです。

OBDⅡは電気系統の異常を検知した時にチェックランプが点灯、警告するといった従来の目的に加え、故障を示すコード、検知した時のエンジン回転数や水温、油温データ等が保存され、詳細な故障情報を読み出せられる事が規定されています。

また今後のOBDⅡの監視要件として触媒が故障・劣化した時に、WMTCモードにより測定した排ガス値の異常レベルを超える可能性があるものに関して「監視・検知出来る」事が規定されています。

はぁ。。。要約してるつもりですが何だか難しくてすみません(笑)

マフラー会議に参加していない会員含めて、こんな内容はバイク屋さんでもまず知らない内容になりますので、ここでブログを閉じて頂いても大丈夫です(笑)ご興味のある方は引き続きどうぞ(笑)

※会議に参加していないマフラー会員には参考になる筈(?)なので引き続きどうぞ(笑)

 

我々業界が関わる部分としては、OBDⅡ対応後は触媒の劣化診断が必要となり、異常検知した触媒は場合によっては交換の必要となるのですが、JMCAマフラー部会としては今後のOBDⅡの監視要件対応マフラーとして触媒のみ交換出来るマフラーに関しての具体的なマフラー規約が必要になってくるので、法律遵守の観点からもマフラー規約においてしっかり定めようという事です。

因みに「触媒が外せられるなら『触媒レス』仕様も可能?」と考えた方もいらっしゃるかも知れませんが(笑)、OBDⅡ対応車両は即チェックランプが点灯し、正常走行が出来なくなるシステムですし、違法改造・不正改造車両となりますので、皆様においても法律遵守にてお願い致します。

 

これに伴っての「第3世代」の触媒の話になりますが、これも説明するとややこしい話になりますので割愛しますが、現在の排出ガス規制でも各社相当苦労している状況ですが、新基準「EU 5+」の排出ガス規制はクリアすのが更に難しく、また使用する触媒もそれまでの触媒では対応出来ない状況になっています。

 

今までの排ガス規制では、WMTC排ガス試験を受験・合格する事で良かったのですが、新しい規制では「触媒が劣化した状態」での試験が車両メーカーに義務付けされています。ここに来てOBDⅡ監視要件が新たに定められた事の意味が出て来ました。(要約し過ぎて合ってるかな?笑)

 

車両メーカーのみでアフターマフラーは大丈夫!。。。と考えたいところですが、残念ながら我々アフターマフラーにも関わってくる事でして、これまで使用してきた触媒では、純正マフラーの触媒のように劣化診断の試験を行っていない事から、「劣化診断後の性能を担保出来ていない事」になります。

何が問題なのかというと、新しい規制では「触媒劣化した状態でも排ガス試験に合格」する必要がありますので、従来の触媒では新品時ではいいのですが、その後劣化した時に場合によってはチェックランプが点灯する事が考えられるんですよね。。。いや、おそらく普通にチェックランプが点く予感です。

 

という事でJMCAマフラー会員であり純正マフラーを製造されているサクラ工業さんの多大なお力を得て「劣化診断対応型」といいましょうか、JMCAマフラー会員の為用に現在、第3世代触媒のサイズを選定・開発を行なって頂いております。

JMCAマフラー会員は大排気量から原付2種用マフラー迄、幅広く展開している事もあってサイズ選定に関しては、使い易い、いや使い難い等々、様々な意見からサイズ選定を行なっているところですが、先日の会議では車検の無いクラスの触媒選定がほぼ決定するところまで来ました。※既に車検のあるクラスは昨年のうちに選定・販売開始されています。

 

車検の無いクラスも来年12月からはOBDⅡ対応車両が販売される見込みなので、迅速に進めているところです。

ブログを書きながら思いましたが、こんな情報誰が要るのでしょうか??(笑)

でも現在のアフターマフラーはこういった問題に直面しているのだと理解は頂けるのではないかと思いますし、真面目に会議に参加してるメンバーでこんな話を毎回議論しています(笑)

 

という事で長々とすみません。

長文なので冒頭の特急ひのとりの部分を削除しようとも考えましたが(笑)、近鉄特急ファンなのでそのまま削除しない事にしました(笑)

 

社内会議で説明すると4時間くらい掛かるので少なくと社員にはブログを読んである程度理解してくれたらなと思います。(強制しませんが 笑)

 

それでは。