皆様こんにちは。
見映えが変わる訳ではございませんが、ZX-25Rでの装着画像になります。
さて今回のブログはベンチテスト編になります。
最初に、ノーマルでのパワーグラフはこんな感じでした。
これは最初のアプローチのデータで何回かデータを取り直すうちに最終的に43.2psを計測するのですが、ピークパワーがメーカー公表値15,500rpmで発生するこのエンジンの低中速域のトルクは非常に力強くてシャーシダイナモ上ではそこからあっという間にピークパワーまで吹け上がってくれます。
音質は1990年代のZXR250というよりは、当時のライバル車CBR250RRに近い印象ですかね?
ZXR250は良くも悪くも荒々しい音質で、CBR250RRは纏まりのある上品なというと、言い過ぎになりますが、エンジンパーツの一つ一つが上質な。。。と書くとカワサキさんに怒られそうですが(笑)、当時のカワサキは男のイメージでその荒々しさが魅力で私も「男カワサキ」的なイメージを気に入っていましたが、現在のカワサキ250cc直4サウンドは、そう意味からするとZX-25Rは優等生というか、聞き心地の良い良質なサウンドだと感じています。
先のブログでも書いた通り、今回の開発では「音量でなく音質の拘り」というテーマを掲げての開発スタートです。
まずスリップオンテールの管長やパイプ径を探っていくのですが、その都度のベンチテストではまぁまぁいい具合にパワーも出て、開発当初に「きっとこれ以上、パワーは上がらないだろうな」と思っていた印象は変わり、意外にも特性変化がハッキリ出た事に少し嬉しい誤算がありました。
ZX-25Rの場合、音量的にはそんなに気にする事無く、「男カワサキ」の荒々しさをサウンド的にどう取り入れるのか・・・。結論から言うとパイプ径を太く、サイレンサー出口の口径を太くすれば簡単に「男カワサキ」が再現出来てしまいます(笑)
ただ、ベンチテストを繰り返していくうちにスリップオン同士でハッキリと差が現れ出しました。
そのグラフがコチラです。
ピークパワーが明確に差が出てる事が確認出来ると思います。見え易くする為に線を太くしているので分かりにくいですが、低中速域での差も出ています。
因みにレスポンス感にも違いが出ており、赤線の方がカチッと加速するというか、ダイレクト感があります。
青線と赤線の差は何かというと、青線はパイプ径、出口径の太い仕様のタイプになります。
一方、赤線はベンチテストを重ねパイプ径、パイプの管長を選定した最終仕様です。
排ガス規制がより厳しくなり、ZX-25Rにも大きな触媒が内蔵され、おまけに当時のZXR250とは違いキャブからインジェクション仕様になり、燃調マッピングをしっかり管理されている現代では、単純にインナー径を太くするとか、そういった事でサウンドは作れてもパワー特性が良くなるとは限らない一例です。
スリップオン的にはこの長さ程度ですがちょっとした事で差が生まれます。
ただ、音質はその荒々しさを再現したいと思っていましたので、最終仕様ではインナーパイプを工夫して太いサウンド、低音を効かせる工夫をしています。
その最終仕様のグラフがコチラです。
まずはラウンドタイプから。
純正(黒線)を下回る事無く低中速域から力強く、また高回転域でもしっかりその差が見て取れます。
先程も書きましたが純正も同時に測定した結果、先のグラフよりパワーが上がっているのが確認出来ます。
SS-OVALがコチラです。ラウンドとほぼほぼ一緒な感じのグラフで殆ど差はございません。
ラウンドタイプとSS-OVALの比較グラフですが、内部の仕様に若干の違いはあるものの、グラフとしては誤差範囲の差ですね。
ZX-4RRでのベンチテスト結果もZX-25R同様で、特にZX-4RRは100dBが上限値となるのですが、今回は音質に拘り音量的にはプラス2dB程度、出来ればノーマルと音量は同等で音質は重低音を効かせられればと、インナーピースを改良しました。
そのパワーグラフがコチラです。
ZX-4RRは純正(黒線)でカタログスペックとほぼ同等のパワーを弾き出している事もあり、ZX-4RRの場合は何をやってもこれ以上の変化は出ずでしたがノーマルを下回る事無く、中高速域からピークパワーにかけてしっかりアップデート出来ていると思います。
音量に関してもラウンドタイプが近接95dB、SS-OVALが96dBと、純正と同等ながらサウンドは純正とは別物の重低音サウンドに仕上げています。
念の為、ラウンドとSS-OVALの対比グラフです。見ての通り見事に同じパワーカーブを描いていますね(笑)
という事で間もなくリリースとなる「ZX-25Rスリップオン」・「ZX-4R/ZX-4RRスリップオン」はこんな感じに仕上がっております。
尚、上記商品ですがZX-25R用・ZX-4R/ZX-4RR用とサイレンサー内部構造が違いますのでそれぞれ専用品番となります。※ZX-4R/ZX-4RRスリップオンに関しましては車検時に必要な「純正触媒使用確認書(A4紙1枚)」が商品に同梱しています。
そしてリリー日に関しまして誠に申し訳ございませんがもう少しお待ち下さい。
おそらく3月中旬にはリリースできる見込みですが、詳細日程は分かり次第後報告させて頂きます。
また現在、ウェビックさんのサイトで初回ロットのご予約受付をさせて頂いております。
ご予約頂いた方々には期間限定で【ウェビックポイント増量中(今だけポイント5倍対象商品)】という事ですので、ご検討頂いている方はこの機会にウェビックさんでご確認頂ければと思います。
※本当は本日リリース日をお伝えしたかったのですが...本当にすみません。
それでは本日はこの辺で。