ZX-25R・ZX-4R/ZX-4RR マフラー開発ブログ① -音量なのか音質なのか- | ダブルアールズマフラー開発 日々の出来事。

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日々の出来事を中心に現在開発中の製品に関しての情報や、その他バイクに関する情報等を書いていきたいと思いますので宜しくお願い致します。

皆様こんにちは。

世間は3連休だと思いますが、バイクシーズンを前にしてだんだん忙しくなって来ており、本日は量産部隊も含めて出社(営業はお休みです)、私も溜まった業務をこなす為に出社しています。

といっても土日は連休させて頂く予定で、しっかり仕事、しっかり休養とメリハリを付けて頑張りたいと思っています。

 

さてZX-25R、ZX-4R/ZX-4RR用スリップオンですが、開発テーマは音量ではなく音質への拘りでした。

「音量でなく音質の拘り」というテーマはここ数年、常に掲げているテーマでもありますけどね。。。

 

95dB/7,250rpm。これ、ZX-4R/RRのスイングアームに貼られている表示ラベルです。

ZX-4R/RRユーザーなら既に体感していると思いますが、ノーマルでもかなりズッシリくるボリューム感たっぷりの音量に、思わずビックリされたユーザーもいらっしゃるかと思います。

正直、音量と音圧に私はビックリしました。想定以上でした(笑) 

 

現在の法律では表示ラベルのプラス5dB、つまり100dB以下であれば合法という事になります。

因みにZX-25Rは表示ラベルが90dB/7,750rpmで、プラス5dBの95dBが騒音上限値になります。

 

4気筒エンジンはシングルやツインエンジンと違い、音質が滑らかでまとまりがあり、弾けるような音質でない分、数値程に大きく感じないのは事実としてあります。

ただ、100dBが上限値とはいえマフラーの造り手として違和感というか、一般公道マフラーに100dBの商品を市場に投入して良いのか?という疑問符が頭の中にありました。

 

話が遡りますが、昨年11月に大津フェニックスにアウトレットバイクさんとブース出展させて頂いた時に装着していたプロトタイプのSS-OVALの音量が93dBの仕様でした。

たくさんの方々にサウンドチェックをして貰い、様々なご意見を伺いましたが、やはり4気筒というか、4発マルチの音色はまとまりがあり、会場が広い事もあったと思いますが、「思ったより静か」といった意見も多く頂きましたが、一方で「音でか~」的な意見も事実として頂きました。

 

ZX-25Rの場合、最終的にJMCA認証試験で合格した数値はラウンドが93dB、SS-OVALが上限値の95dBとなり、SS-OVALは94dBの線を僅かに超した事で公式記録は95dBとなりましたが、試験前と試験後の弊社計測では93~94dB平均で個人的には想定内です。

 

一方、ZX-4R/RRは純正で95dB。

排気量が150cc大きい事、実測でのベンチテストでは75.5馬力(※弊社測定値)と、現時点で400cc最高スペックである事から、ZX-25Rに比べて音圧がかなり大きくて先に書いた通り、純正といえども迫力あるサウンドです。

 

初めてZX-4R/4RRのエンジンを掛けた時に、「果たして深夜・早朝の通勤通学で、アイドリング暖気出来るのかな?」って思ったのが第一印象でした。

社内で意見交換を行い、結論として音量をではなく音質に拘ろうと方針を決めました。

数値的に100dBは合法であっても「だからウルサくない」では無い、という判断をした次第です、はい。

 

実際にベンチテストしていく中で結果として上限値に近づく事も考えられますが、目標はズバリ「プラス2dB程度迄」という事で進める事にしました。

因みに開発当初から音量上限値を設定したのは今回が初めてです。

普段は如何に音量を抑えられるかの戦いに苦戦していますから。。。(笑)

 

まずはZX-25Rのスリップオンから開始。。。という事で、次回はパワーグラフを交えながらのブログに入りたいと思います。

 

それでは皆様にとって引き続き3連休をお楽しみ下さい。