「米田建築史学シリーズ」全4冊  Web de “立ち読み” (その19) | 民営文化センター

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民営の文化センターを開設するのが夢。このブログを書いているうちに何かヒントが掴めると思ってやっています。不器用で華やかさに欠ける画面ですが、少しでも世の為人の為になればとwrite everything forever

 

立ち読みも最後の第4書『柿本人麿の真実』です。

人麿は謎の多い人物ですが、米田氏の説では473年生まれ、575103歳で没とあります。

 

 

     まえがき

 

激しく変化する現代における忘れ物は何かを問われるとすると、私はミッシングリンクの日本(倭)国と答えたい。

 

ヨーロッパの文明と比較可能な文明が東アジアに存在したのであり、混迷の現代に新しい価値観を生み出し得るのではないかと思う。

 

日本人が中国に対して良くない印象を持っているのはなぜ? 侵略されたのはこっちなのに、中国や韓国の指導者は歴史に向き合わない者に未来はないと声高に主張する。

 

中国の旅行者の一人は日本に来て静寂、秩序、清潔を感じたと述べている。600年に法興帝(上宮王)は隋国に遣使を行っている。

 

第一回の遣隋使の派遣であり、隋国の冊封体制に順応している。

 

644年、唐軍の筑紫京占領により盗まれた日本(倭)国王室の宝物は台北の故宮博物院にある。

 

公開されていない(真本)清明上河図、明人画とされる入蹕(ひつ)図、出警図は日本(倭)国王室の記録となっており、帝の行列の中に、煬帝から下されたと思われる「静粛」の旗が掲げられている。

 

行列には楽隊もついており、冊封体制が機能していた段階の大国と小国の関係を見るし、静寂、秩序、清潔を感じるまでに中国の影響を受けていたのである。

 

「粛々」という言葉も煬帝の旗の延長であろう。

 

後半次回に続く