法隆寺伽藍の美醜論争は移築論争でもある。 | 民営文化センター

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民営の文化センターを開設するのが夢。このブログを書いているうちに何かヒントが掴めると思ってやっています。不器用で華やかさに欠ける画面ですが、少しでも世の為人の為になればとwrite everything forever

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最近、米田良三氏の“法隆寺移築説”に関連する番組が立て続けに放映されるのですが、登場する専門家の表情を見ていると、明らかに顔に嘘と書いてあるように見える場合があるし、西岡常一棟梁の1番弟子のように「もっとハイレベルの話をさせて欲しい」というように見てとれることもあります。

 

 

即ち、番組のレベルが低すぎます。

 

 

概ね言えると思いますが、移築を認めない人は伽藍が「美しい」、認める人は「醜い」と言います。

                      

              

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法隆寺の西院伽藍に立ち入った途端、その規模と風化著しい部材に圧倒されてしまい、伽藍全体の美醜にまで考えが及びません。

 

 

「世界で一番古い木造建築である!」と洗脳されていますので尚更です。

                                                  

空からの映像を見れば一目瞭然です。捻じ曲がった根性で移築されていますので、不自然な配置は嫌がうえにも目に飛び込んできます。

 

 

金堂の向きは言うに及ばず、五重塔と金堂の間のスペースは仏事/イベントを催すには余りにも狭すぎ、醜いものです。

                        

米田良三氏は観世音寺の創建時想定図面と対比し分かりやすく図示しています。

 

 

移築は認めるが「観世音寺からではない」という人がいるようですが、まず『法隆寺は移築された』をしっかり読んでいただき、議論はそれからです。