暇つぶしにネット記事・動画を見ていると、“日本は素晴しい”の大合唱、それらの記事を集めた出版物も出回っています。
その様な情報に接すると悪い気はしませんが、歴史的に見ると、このような雰囲気に酔いしれていると“程なく戦争が始まる”と言う説があるので警戒が必要です。
台湾の故宮博物院には所蔵する「清明上河図」とは別のオリジナル・バージョンがあり、それには倭国時代の博多から大宰府あたりが描かれており、現代の日本人には天地がひっくり返るほどの情景が展開します。
何故そうなるかは、一言では説明できませんので『米田建築史学入門』他を読んでいただきます。
つまり、近畿地方が舞台である飛鳥時代の福岡周辺は、文明的に明治時代始めの東京より上のレベルにあったのです。
絵にある長柄橋(現在の博多のウォーター・フロント近く)と石造りされたお江戸日本橋の技術レベルを見れば明らかです。
大和政権に乗っ取られて今に至る我が国の来し方は“失われた千三百年”と途方もないものですが、元が元ですので「日本スゴイですね」は当たり前なのです。
「清明上河図」は世界的に研究が進んでいるのですが、“その舞台が古代の日本、しかも福岡辺り”とは誰も言いませんし、言えないでしょう。
言い出しっぺの米田氏は亡く、この説に関する文献は今のところAB&JC PRESS版の氏の4著作(書店ではお求めになれません)しかありません。
興味津津の説ですので“猫の首に鈴を付ける”学者が今後現れるかどうかが見ものです。
九州王朝を隠蔽する者たちと現在進行中の第2次“壬申の乱”を仕掛けている(半島経由の?)者たちは同じ穴の狢と言えると思います。