名古屋人なら知らない人はいない、有名なナナちゃんです。
身長は6mだそうですが、真下から見上げると、もっと大きく感じます。
大和長谷寺の観音様の高さは10m以上ですので、圧倒的な迫力で迫ってくるのも道理です(観音様は御開帳の時のみ1000円払って足元まで入ることが出来ます)。
解説によると、長谷寺は何度も火災にあい、そのたびに観音像も作られ、現在のものは室町時代の作とされます。
しかし
米田良三氏は火災の記録も像の成り立ちも虚偽であると以下のように述べています。
『現代を解く・長谷寺考』からの引用
記録では長谷寺が何回も火災に因って焼失したことになっているが、その再建の記録は時間的に成り立たない内容である。
建築場所が山の中腹であり、難工事であることはもちろん、本堂が火災で焼失したとすれば、観音もやけてしまったわけで、観音像の材料の木を求めることさえ容易ではない。
火災の記録は虚偽と断定できるのだ。(中略)
定説では現在の十一面観音像は天文七年(1538)に造立されたとするが、戦国時代末期、日本全国疲弊の中、そのようなことが行われたことはないと考える。
担当仏師である空阿弥法印の名を他の作品に見ることができないのも虚偽だからだと思う。
長谷寺が移築されていることから、現在の長谷寺から組み立てられている定説は真実でないと言える。(中略)
清少納言の言う十一面観音像は現在の像以外にはあり得ない。
517年作の巨大木造彫刻が現存するのである。
イタリアのフィレンツェにあるミケランジェロが造ったダビデ像は像高がわずかに4.1メートルである。
長谷観音の像高はその約2.5倍あるのだ。
左手に花瓶、右手に錫杖を持った姿は凛々しく、阿弥陀如来とみなされることになる倭薈を生んだ息長足姫に相応しい姿である。
注:清少納言(倭国時代の本物、平安時代のは成りすまし)