夢闘派プロレス11・4高島平決戦~厳格レフェリングが緊張感 | プロレス表舞台の放浪記

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一プロレス・ファンから、電子書籍『プロレス表舞台』を立ち上げた斉藤雅治が、プロレスと関わった日々を想いのまま、書き綴る。

 4日、昼、高島平市民会館にて、夢闘派プロレス「夢闘派宣言」が行われた。

 開催に先駆けて、この日、全試合レフェリングを行う渡辺宏志が、今大会より原点に帰り、厳格なレフェリングを行うことを宣言。

 最近、プロレスのレフェリングが曖昧になっていることに触れ、ロープブレイクは肘関節まで外に出ること、エプロンは10カウントでエプロンアウトとなること等、説明した。

 このレフェリングの見直しにより、大会はスリリングで斬新なものとなった。

 

■夢闘派プロレス「夢闘派宣言」

日時:11月4日 開始:12:30

会場:高島平市民会館

写真は、佐藤のコブラツイストをかわし、バックに回った山田のニークラッシャー炸裂!

 

 第1試合は鉄板カード。両雄の対決なら好勝負になるのは折り紙付きであったが、厳しいレフェリングもアクセントとなり、より斬新な展開となった。

 山田に左足をレッグロックに固められた佐藤は、左腕を伸ばしロープを掴むが、ロープブレイクは認められず。渡辺レフェリーが、ロープを掴んだ」佐藤の腕を蹴飛ばし、警告。

 佐藤が、山田の攻撃をかわし、エプロンに避難すると、渡辺レフェリーはエプロンカウントを開始、休む猶予を制限する。

 今回より採用された、厳格なレフェリングは、日常の風景を変え、新鮮さを感じさせた。

 エプロンカウントが進むと、観客にも緊張感が生まれ、カウント9を数えたところで、何と、佐藤は場外に飛び降りた。ルールの盲点をついた、意外な方法に、その手があったかと納得。

 尚、佐藤がルールを逆利用し、山田の手首をサードロープに乗せ、腕固めを極めたところ、渡辺レフェリーがブレイクを要請。

「何で、俺の時は蹴飛ばさないんだ。」

とクレームをつける佐藤に

「意図的にやるな。」

と渡辺レフェリー。

 佐藤のサイドスープレックスから~の河津落としが炸裂!

 オリジナル必殺技と返し技の連続でスゥイングした、ベテラン対決は、あっという間に10分が経過。この対決、10分じゃ短すぎた。

 

<第1試合 シングルマッチ10分1本勝負>

△山田太郎(666)

 10分0秒、時間切れ引き分け

△佐藤泰(佐藤一家)

 私が、この日一番注目していたのが磐城と清水の一戦。デビュー半年にして急成長の清水と、プロレスを2年半のキャリアとなった磐城。果たして、清水がどのくらい成長しているのかを、客観的に計るうえでも、ZERO1マットで地道に下積みを重ねてきた磐城は、恰好の対戦相手である。

 開始直後、ロープ際、清水は大胆にも磐城に張り手を見舞う。2年先輩に対し、臆することなく、気迫を見せる清水。

 ショルダータックル合戦も、ド迫力で、両雄がぶつかる度「バチン」と鈍い音。デビュー当時は、若干ぎこちなかったタックルも、思い切り身体ごとぶつかり、迫力を増した。

 更に、エルボーで追い打ちをかける清水。

意外な清水の攻勢でスタートしたが

「なめるな!」

磐城も強烈なボディスラムとエルボーを連発。さらにエルボードロップ、くし刺しラリアット、ブレーンバスターと一方的展開で逆襲だ。

ワンハンド・バックブリー、背中へのエルボードロップと、清水の背中へ攻撃を集中すると

「止めだぁ~」と宣言しながら、キャメルクラッチへ。

 エルボーを連発する清水へ

「もっと打って来い!」

と受け止めながら、磐城は強烈なエルボー一発で、ぶっ倒す。

 かつて、磐城も、鈴木秀樹や、田中将斗、佐藤耕平らのストロング・エルボーの洗礼を受け、何度も、ぶっ倒れたときのように、今度は、磐城が、後輩相手に洗礼を行う立場となった。

 力の差は明白であったが、デビュー半年という点を見れば、清水の頑張りは素晴らしかった。2~3年後が楽しみである。

 

<第2試合 シングルマッチ20分1本勝負>

〇磐城利樹(フリー)

 8分10秒、ラリアット⇒体固め

●清水来人(夢闘派)

 藤ヶ崎矢子のジャンピング・ヒップアタックが炸裂!試合には負けた藤ヶ崎であったが、ラリアットをブリッジでかわすなど、斬新な動きも見せ、どっちが勝ってもおかしくない試合であった。

 フィニッシュとなった、神田愛実の八鹿落とし。渡辺レフェリーがカウントスリーを叩いたと同時くらいに肩が上がったように見えたが・・・一瞬の間があり、観客も選手の目も渡辺に集中した。渡辺がゴングを要請、カウントスリー入ったと宣言。勝った神田も、一瞬、信じられないようでもあったが、大喜びで勝どきを挙げた。

 呆気ない幕切れ、従来のプロレスであれば、うやむやにし、試合続行していてもおかしくない場面でもあった。渡辺レフェリーが、キッパリと審判を下した英断に拍手を送りたい。

 

<第3試合 女子プロレス シングルマッチ20分1本勝負>

〇神田愛実(フリー)

 8分11秒、八鹿落とし⇒片エビ固め

●藤ヶ崎矢子(PURE-J)

 これは、「ドロップキック」か、それとも「相手を蹴って驚いている内にガッチリ押さえる」か・・・~からのジャックハマーで大野が、ガッチリ押さえる。開始は佐山が、キックでスパートしたが、大野の巧みな攻撃で逆転した。

ふてぶてしく、勝ち名乗りを上げる大野。勝負の明暗が分かれた。

 

<第4試合 シングルマッチ20分1本勝負>

〇大野翔士(イーグルプロレス)

 7分17秒、ジャックハマー⇒体固め

●佐山駿介(ASUKA-PROJECT)

 喧嘩マッチになると言われた、遺恨の対決は開始から大荒れ。

 開始より、一方的に田馬場ペースで試合は進む。この後、高杉は、ブレーンバスター、サンセット・フリップ、バックドロップ等見せたが、高杉の見せ場はそこまでだった。

 フィニッシュとなったスリーパーに高杉は泡を吹いて失神。田馬場の完勝であった。

 

<第5試合 シングルマッチ20分1本勝負>

〇田馬場貴裕(FWU)

 3分10秒、変形スリーパーホールド⇒レフェリーストップ

●高杉祐希(頑固プロレス)

 グラウンド、打撃、空中戦、15分の間、両雄は休むことなく動き続けた。竹田の初代タイガーマスクを彷彿させる、見事なドロップキック。竹田は、コーナー上段の大谷にも、見事にドロップキックを命中させた。

 フィニッシュは、大谷の腕極めノーザンスープレックス・ホールド。魔神風車固めのように腕を固め、かなり高い位置から真っ逆さまに投げ固めた。

 また見てみたい対決だ。

 

<第6試合 シングルマッチ20分1本勝負>

〇大谷譲二(ガッツワールド)

 15分38秒、腕極めノーザンスープレックス・ホールド

●竹田光珠(666)

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