フィニッシュとなった、館長のジャーマンスープレックス・ホールド。投げた後、ブリッジが崩れたが、両足を踏ん張り、気力でフォールした。
1日、新木場にて、ファイト・オブ・ザ・リング（以下FOTR）4周年記念興行が行われた。
メインは、長瀬館長が、大ベテラン、リッキー・フジを迎え撃ってのWMWミドル級王座防衛戦。
実は、この試合、4年前にも、同タイトルを賭け、一騎打ちを行い(新宿DreamStore)館長が大流血の末、ジャーマンで大逆転勝利を収めた経緯がある。
当時は、FOTR旗揚げまもく、同日、世界のWWE日本公演が両国にて開催されるという状況下、ド・インディのFOTRメインで館長が魂のファイトを魅せた。
今思い出しても、凄まじい大流血戦であった。試合はRフジのペースで展開し、大流血に追い込まれた館長はピンチの連続・・・いつ、ぶっ倒れてもおかしくない極限状況の中、館長が逆転した感動的な試合であった。
「やはり、一つの団体のチャンピオンだけのことはある。」
試合後、私の問にRフジ選手が答えた。格上のフジ選手が、オファーをくれた団体の長に、気遣いもあるだろうが、あの日の館長のファイトは、それを納得させるだけの気迫を感じた。
当然、大多数のプロレス・ファンの注目は、WWEに集中したが、館長が目一杯のファイトで微力ながら、WWEに対する意地を見せるカタチとなった。
あれから約4年が経過し、今回のマッチメイク。Rフジのセコンドには、何とワイルド軍団、また、当日、第3試合で正規軍に反旗を翻す動きを見せたアラケンもエプロンサイドで試合を見守る。何やら、きな臭い流れ、今回も館長の大流血は避けられないと思われたが、予感は開始後直ぐに的中。場外に落ちた館長にワイルド軍が攻撃、場外北側でフジが館長に覆い被さり額を叩き割った。
4年前の再現か・・・
■ファイト・オブ・ザ・リング
日時：6月1日 開始：19：00
会場：新木場・１st'Ring
最後は、正規軍を裏切り、ワイルド軍と結託したと思われたアラケンが、フジに竹刀で一撃。館長のジャーマンへと繋がった。
「敵を欺くには見方から」最後の大どんでん返しで、4周年記念大会を締め括った。
アラケンのマイクパフォーマンス後の館長のマイク。
最後は、正規軍、関係者による、恒例の記念写真。
＜第5試合 WMWミドル級選手権61分1本勝負＞
○長瀬館長（王者）
11分23秒、ジャーマンスープレックス・ホールド
●リッキーフジ（挑戦者）
※館長がタイトル防衛に成功。
長期政権を守るタッグ王者組の前に、今回、強力コンビが立ちふさがった。大ベテランの松崎和彦と、若手ながら、ここのところ、赤丸急上昇の兼平大介の格闘プロレスコンビ。
松崎選手のFOTRでの、王座挑戦は、インターマーシャルアーツ選手権のワンナイトトーナメントに出場のみ。不可解な反則負けで1回戦で消えたが、その実力は折り紙付き。一方の兼平も、3月FOTR大会で加藤選手との一騎打ちで、反則負けではあったが、強力な打撃と、ヒヤリとさせるような危険な攻撃で、存在感を残している。
加藤選手としては、このまま黙っているわけに行かないだろうが、今回は、千葉智紹が、兼平に牙をむいた。
ベテラン同士、加藤と松崎選手の攻防は、実に奥の深い、味わい深いものであった。何気ない、腕の取り合いの合間にも、打撃や、足を踏んづけたり、細かいテクニック合戦、一瞬も目を離せない。
一瞬の隙を突き、加藤のコブラツイストが炸裂。そのまま、グランド・コブラでピンに持ち込むが間一髪、兼平がかわす。加藤がベテランの妙味を見せた。
スモールパッケージ⇒スクールボーイ⇒逆さ押え込みの返し技3連続攻撃で、加藤が松崎を仕留めた。
厳しい防衛戦を制した王者コンビ。個々の力は非常に高い挑戦者チームであったが、チームワークでは、王者組が数段上であった。
＜第4試合 インターコンチネンタルタッグ選手権61分1本勝負＞
○加藤茂郎、千葉智紹（王者）
17分40秒、逆さ押え込み
●松崎和彦、兼平大介（挑戦者）
※加藤、千葉組がタイトル防衛に成功。
HEROのマットで繰り広げられていたワイルド軍vs.正規軍の抗争が、舞台をFOTRのリングに移し、FOTR正規軍も巻き込んだ闘いへ発展。
8人タッグは、場外へ転落したら失格のルールで行われる。ワイルド軍の結束力の強さに対し、正規軍は開始前よりアラケンの様子がおかしい。正規軍のコーナーから離れニュートラルコーナーに立ち、不可解な行動を示すアラケン。
アラケンに出番が回ってき、大野“W”翔士との対決。アラケンは、大野の背中めがけて、明らかに不自然なサッカーボールキックの空振り、更には、ブレーンバスターとアピールしながら、自ら尻餅をつきながら、大野をマットに転がす。極め付けは、大野をボディスラムの態勢で持ち上げると、そのまま腰を低くし、そっと大野をマットの上に置く。
正規軍のメンバーの抗議も我関せず、アラケンはWベアーの攻撃を受けた際、どう見ても明らかに自らロープ越しに場外へ降り、戦線離脱。ワイルド軍へ寝返りか・・・・？
8人タッグのメンバーを見ると、ワイルド軍の方が強力、そのうえ正規軍のトップと思われたアラケンが離脱した訳だから、ワイルド軍の圧倒的優勢は否めない。
最後、正規軍は友龍が一人残りで、ワイルド軍の集中攻撃に、孤軍奮闘するも、ツープラトン・パワーボムに力尽きた。
ワイルド軍に反旗を翻し、正規軍側についていたワイルドコモンは、試合後、ワイルド軍に袋叩きにあう。
＜第3試合 イリミネーション8人タッグマッチ時間無制限1本勝負＞
新井健一郎、ニンジャリー、友龍（HERO）、小澤努（ねわざワールド品川）withワイルドコモン
vs.
ワイルドセブン、ワイルドシューター、ワイルドベアー、大野”ワイルド”翔士
①○Wベアー（オーバーザ・トップロープ）●新井健一郎
②▲大野“W”翔士（両者場外転落）▲小澤努
③○Wベアー（バックドロップ⇒体固め）●ニンジャリー
④○友龍（オーバーザ・トップロープ）●Wベアー
⑤○Wシューター（ツープラトン・パワーボム⇒体固め）●友龍
この試合で賭けられるCMLL王座のベルトが披露。非常に重たいベルトをエスコートレディ3人で支える。
ガンダーラ鈴木「由緒あるベルトはの価値は300万は下らない。」と豪語。この日、会場に来れなかったが、FOTRの名物アナは、声のみの出場で、ベルトの歴史を解説。
NWA公認レフェリー・ガンダーラ鈴木提供の５Wayマッチに、CMLL王座が賭けられる。ベルトはウェルター級だが、5人の中にはヘビー級の死神選手も含まれる。あまり、細かい事に拘らず、楽しむのが、この試合のようだ。
案の定、試合はハチャメチャな展開、混沌とした世界を滅茶苦茶、楽しませて頂いた。
凛音と田中稔、イケメン対決も実現、ドロップキックの同士打ち。
特別ルール、場外に出たら失格ということで、エプロンサイドで田中稔のキックを受けた佐野直が、場外転落で失格者に。
その後、稔が凛音をピン。通常の５Wayマッチなら、ここで稔の勝利となるのだが、ガンダーラは特別ルールを主張し、最後の一人が決まるまで試合続行を宣言。
これには佐野が「それなら、５Wayじやなく、バトルロイヤルじゃないか。そんな話は聞いていない。」と試合のリセット、やり直しを要求。観客の後押しもあり、最初から試合のやり直しが決定。ついでに佐野選手は2試合分のギャラの要請、ガンダーラは
「長瀬館長に言ってくれ。」とかわす。
再試合開始、ゴング直後、佐野は、凛音＆稔のイケメン・コンビに、あっという間に場外転落で失格。
試合後、佐野選手に」2試合分のギャラが支払われたか否かは定かではない。
死神が圧倒的存在感を発揮。凛音、稔をブレーンクローに捕らえ、同時に、飛び込んできた汰華にハイアングル・キックを見舞う。直後、死神は、凛音、稔をたて続けに場外へ落とす。
残った死神と汰華の一騎打ち、普通に戦えば死神優勝と思われたが・・・何を血迷ったか、死神がテニスラケットを持ち出し汰華を滅多打ち。止めのフルスイングを汰華がかわした為、レフェリーのガンダーラ鈴木に直撃しガンダーラ失神。
レフェリー不在の無法地帯、リング上は、益々カオスな世界が展開される。
稔の応援でリングサイドを陣取っていたKaNna様が乱入、汰華に白い粉攻撃、死神はドリルアホール・パイルドライバーで汰華をピンするもレフェリー不在。
今度は稔が乱入し、死神にミサイルキック、延髄蹴り、後頭部へのハイキックを連発。稔はダウンした汰華をを引きずり、死神の上に覆い被せると、失神しているガンダーラを起こし、カウントスリー。
汰華の優勝と思われたが、ガンダーラは何を思ったか、死神の手を挙げる大波乱。稔の乱入を反則と取ったのか？試合後、ガンダーラに聞いてみたが、ガンダーラ自身、全く訳が分からなくなっていたようだ。
一度、死神の手が挙げられたが、公式結果は、汰華選手の勝利に変わりなく、見事、CMLLのベルト奪取に成功した。
＜第2試合 NWA公認レフェリーガンダーラ鈴木提供5Wayマッチ＞
死神vs田中稔vs佐野直vs汰華（ねわざワールド品川）vsニンジャ凛音
○汰華（10分54秒、乱入した田中のハイキック⇒体固め）●死神
※ルールが伝わってなかった為、1度リセット、再試合後の退場順
①佐野②美月③稔
326のハイキックが田馬場の後頭部を見事に捕らえ、田馬場ダウン。ここから、326の厳しい打撃のラッシュがスタートした。
「いつもはお笑い担当と思われているようだが、今日は、お笑い抜き。」試合前の326選手の宣言は、お笑いの前ふりかと思いきや、本当にお笑い抜きの白熱の攻防となった。
＜第1試合 格闘プロレス30分1本勝負＞
○田馬場貴裕
6分37秒、V1アームロック
●326
プロレス夢芝居ニンジャHERO。発売開始した1月に行われたニンジャHERO単独ライブとDSWのDVDの宣伝もおこなわれ、両方に出場したニンジャ凛音も登場。
オープニングはFOTR初登場、Anmi真人の踊りと歌のライブでスタート。
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