見どころ聴きどころ(その1) | Nagoya Double-Reed Ensemble

見どころ聴きどころ(その1)




みなさんこんにちは、だーいしです。先日演奏会で出番20分前に燕尾服の中に着る白シャツを忘れたのに気づき慌ててコンビニに買いに走るも売って無く近くのダイエーは改装工事で閉まってて絶体絶命のときたまたま目に入ったオサレ雑貨屋のショーウインドに女性物の白ブラウス(ヒラヒラ)があるのを見つけむしり取るようにして買ったはいいがジュディ・オングみたいな襟と袖を無理矢理押し込めてその上から燕尾服を着たのでとにかくメチャクチャな様相で本番を終えただーいしですが、皆さんはお元気ですか?忘れものとかしてませんか?グッタリ




走る走り回ったので頭髪からも湯気は出てるは ゼイゼイだわ メイド服女性物の襟に無理矢理蝶ネクタイ締めたのでヨレヨレだわ...1音符も吹いてないうちから大熱演したヒトみたいになってました。曲目はレクイエム(鎮魂歌)だったのですが私が葬られた気分(笑)




ケーキさて気を取り直してsei




いよいよ713日(土)のハート名古屋ダブルリードアンサンブルのサマーコンサートキラキラ*が近づいてまいりました。


今回はその見どころ聴きどころを




「周年記念作曲家シリーズ」


今年の公演は特に「~周年」(生誕、没後等)の作曲家の作品をクローズアップして取り上げます。「単に今年は○○氏の生誕△△年だよ」「そうなの、よかったね」というご都合的な意味ではなく、作曲者が産まれて、あるいはその作品がうみ出されて節目ごとに、それらの音楽がどのように受容されて(受け入れられること)きたか、を再び考えるという点で、とても意味あることと、私は思います。




1.アルカンジェロ・コレッリ(没後300周年) 合奏協奏曲


バロック音楽の最大の特徴は対比、コントラストです。協奏曲がたくさん産みだされたのもこの時代です。ここではソロ楽器群(コンチェルティーノ)と、合奏群(リピエーノ)に分かれ、ソリスティックで華やかな独奏群を聴いていただけます。コレッリはイタリアの作曲家で近代ヴァイオリン奏法を確立した人としても有名です。特に「クリスマス・コンチェルト」など優れた合奏協奏曲を書いてます。ただ、自分の作品に対する評価が厳しく、本当に納得したものだけを作品番号をつけて出版をしました。ヴィヴァルディが協奏曲だけで500曲以上、バッハが全部で1060曲、テレマンが数千曲書いたと言われる中で、コレッリで作品番号がついているものはわずか6です。そのうちの珠玉のひとつきらきらを演奏します。




2.マスカーニ(生誕150周年) 歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」より間奏曲


男女のもつれから起こる嫉妬・激情そして決闘、殺人..。イタリアのシチリアを舞台に人間の赤裸々な感情を凝縮して書いた、マスカーニの出世作にして最大の傑作です。イタリア的リアリズム文芸という意味の「ヴェリズモ」オペラの代表作です(ヴェリズモオペラは他にはレオンカヴァッロの「道化師」が有名)。その中で、クライマックス直前に流れる美しい間奏曲を演奏します。静謐で流麗なメロディと、暖かな和音は、後に起こる悲劇をより引き立たせる効果をもちますが、原曲のオーケストラではオーボエはわずかなソロと、最後の音(ファとド)しか吹きません。それをダブルリードアンサンブルでどう表現するか、工夫を重ねて練習をしているところです。




3.ワーグナー(生誕200周年) 楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」第1幕への前奏曲


言わずとしれた名曲です。ワーグナー特有のこの複雑かつ重厚な和音、それにライトモチーフの数々をオーボエとファゴットのアンサンブルでやってみよう、というのが今回のチャレンジです。編曲者(ばんます山本さん)の腕の見せどころです。素晴らしいアレンジになって出来てくることと思います!!編曲が当日に間に合うことを期待します!!




4.ブリテン(生誕100周年) 歌劇「グロリアーナ」より宮廷舞曲


無類の英国音楽好きで舞曲好きマニアのだーいしが「これやりたい~」と持って来た作品。本人曰く「だってぇ、ブリテン生誕100周年なのに、どこもやんないんだもん」とのこと。ブリテンは自作自演のシリーズがDECCAからCDで出ていますが、この曲だけはありません。初演の際酷評を受けたから録音を遺していないと言われています。主人公であるエリザベス1世を猜疑心が強く意地悪で自らの欲望に忠実な女、として書いたオペラであったため、王冠現女王のエリザベス2世がそれを観てたいへんがっかりしたからだと言われています。そんな曲を持ってくるだーいし氏の心のヒネようが分かりますね(笑)。でもこの宮廷舞曲は(ブリテンにしては)非常に聴きやすく、ルネサンス風舞曲の雰囲気を楽しむことのできる作品です。



プレゼント他に、毎年名フィルコントラバス奏者の古橋さんがアレンジしてくださった作品も演奏します。今年はグリーグの「トロルハウゲン婚礼の日」という曲(原曲はピアノ曲)です。りんごの木北欧の素朴で楽しげな婚礼の行進曲ツリーをイメージした曲です。

下の画像はグリーグの住んでいたノルウェーベルゲン(Bergen)の写真です。だーいしも行ったことがあるんですが、9月なのに日本の12月並に寒かったです(笑)、でも本当に奇麗な街でした。

ベルゲン1