「Go To キャンペーン」の中の「Go To トラベル」が先行して開始された。

 

私は以前に、「大打撃を受けている観光業界を救うためにも、収束後に無用なタイムラグを生じさせず即実施できるよう準備はしておくべき!」と主張していた。

 

【参考】「散々対応が遅いと批判しておいて『Go To キャンペーン』は準備すらするなと?まるで戦時中のよう」

 

 

 

 

「収束後に即実施できるよう、しっかりと準備を・・・」を望んでいたのだが、収束後でもないし、準備もできていなかった。

 

皮肉なことに、「Go To トラベル」初日に1日あたりの感染者数が第一波以上の過去最多にもなっている。

 

PCR検査数が増えているとは言え、それでも実態として感染者数が増えているのは事実であり、もはや東京だけの増大でもないのに、「Go To トラベル」を開始してしまった。

 

政府の行いに疑問だらけだ。

 

 

 

なぜ、収束どころか感染者数が増え続けている今、前倒しをしてまで開始なのか?

 

検査数が増えているとは言え、感染者数が増えている、しかも、東京に限らず全国的に増えているという事実があるのだから、開始のタイミングは前倒しではなく、とりあえず当初の8月中に戻すのが常識的な判断のはずだ。

 

 

 

なぜ、全国一律実施だとしても準備が整っていなかった今、前倒しをしてまで開始なのか?

 

前倒しするのであれば、当初の8月中開始の準備が既に整っていることが前提だろうに、前倒しして開始する前日に業者に説明しているようでは話にならない。

 

 

 

なのに前倒し・・・

 

物事には必ず何かの理由、原因があるはずだが・・・

 

確かに、観光関係の7団体による早期実施の要望もあったが・・・

 

Travel Vision 「JATAなど7団体、政府に『Go to キャンペーン』の早期実施を要望」

 

 

 

観光経済新聞 「『地域限定型で早期開始を』 観光7団体、GoToキャンペーンで要望」

 

 

 

公益社団法人 日本観光振興協会 『「Go to キャンペーン」の早期実施について(緊急要望)』を提出しました。

 

 

 

観光関係7団体による要望書が経済産業大臣、国土交通大臣、観光庁長官に提出されたのは5月22日。

 

「Go To トラベル」開始が7月22日。

 

2か月間何をしていたのか??

 

 

 

5月22日時点であれば、1日あたりの全国の感染者数が50人以下に抑えられていた時期なので、「Go To キャンペーン」を早期に実施してくれという要望自体はおかしなことではない。

 

要望の中身も、観光業界側は観光庁の指導と専門医の助言に基づきガイドラインを定めて取り組むとし、県境を越えた移動を伴わない地域限定型から開始し、感染の収束状況に応じて順次エリアを広げるなどの適切な方法を政府側に要望している。

 

実にまともな要望内容だ。

 

 

 

なぜ、準備が整っていないのに前倒ししたのか?

 

なぜ、感染が収束から拡大に変わった今開始したのか?

 

やはり、その理由、原因が思いつかないし、理解できない。

 

ただただ経済を動かしたいだけなのだろうか?・・・

 

私個人的な理想としては、感染が収束してからの開始だが、未だに世界中で感染が拡大していることを考えると完全な収束は難しいだろうから、毎日の感染者数を50人以下などに抑えながらの開始で、キャンペーン期間中も毎日50人以下に抑え込めれば大成功と言えるかなと思っていたのに・・・

 

感染が拡大している最中に開始となると、キャンペーンを盛大に実施しながら感染者数を抑え込まなければ成功とは言えないだろう。

 

キャンペーンが小規模になっては成功とは言えないし、感染者が増え続けてももちろん成功とは言えない。

 

政府の「Go To トラベル」開始のタイミングは、自らに厳しい条件を課したようなものだ。

 

「Go To キャンペーン」の効果を最大限に得つつ、今の感染拡大を抑え込めれば、政府の政策は成功と言えるのだから、政府はそれを目指しているに違いない!

 

 

 

まぁ、「Go To トラベル」が開始されようがされまいが、各個人が感染するかしないかは各個人の行動次第ですけどね。