私が属する組織の幹部達は、50代半ばを過ぎても、総じて鋭い頭のキレを維持し、そのキレでもって、素早く的確な判断を下す。それこそが幹部の条件であり、そこには、少なくとも脳力が低下しているという気配は、見受けられなかった。
それを考えると、幹部への道を進んでいた自分は、さらに「老化」が進めば、幹部に求められる職責を十分には果たせないおそれが高い、と感じられた。

幹部としての仕事をしっかり出来ない、しかもそれが老化によるものとは・・。しかも明らかに他の人より早くに老化が進行し(同年代で、こんなことを気にしているという話は全く聞いたこともなかった。)、努力ではカバーできない理由で、思ったように仕事ができないというのは、非常に辛いし、理不尽さも感じるのだった。
むしろ、何かの病気であった方が気持ちとしてはスッキリするはず、と思ったほどだ。

この時から、脳力低下と向き合う日々が始まった。