ホワイトカラーのサラリーマンであれば、老化による多少のパフォーマンス低下があったとしても(忘れっぽい、言葉が出にくいなどは、よく見かける光景だ)、それが仕事をするうえで、大きな支障となるほどのことはなく、普通はそのまま定年を迎えられるはずだ。
私の場合、40代半ばで脳力低下を強く自覚し、その時点では、老化を意識したこともなかったために、真っ先に脳の異常を疑った。MRI検査を受けたものの異常はなく、医師からは「普通の老化」だと言われた。異常がないことに安心しつつも、まだまだ若いと思っていたので、「老化」との診断はショックであり、先々への不安も抱く結果となった。また、画像には現れないレベルながら、認知症の初期症状ではないのか、との疑いは消えなかった。
その時に浮かんだのが、峠を越えたスポーツ選手のこと。体力、スピードや技術レベルが落ちて、それまでのようなプレーが出来なくなり、やがては第一線から退場していった選手達。宿命とは言え、下降線を辿る時期は、どの選手も苦しい思いをするはずだ。

自分も同じ道を歩むことになるのだろうかと考えると、もし本当にそうなれば、非常に具合の悪い事態になることも自覚された。