ヲタ夫一家 テレビの取材を受ける③ | ヲタ夫と子育て奮闘記  ~ アイドルオタクの夫を生暖かく見守る妻のブログ ~

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アイドル大好きなキモヲタ夫と結婚して既に5年。
2007年7月には二人の子供も生まれ、私は毎日子育てに奮闘。
夫はアイドルの追っかけとたまに子育てをしています。




この記事は『ヲタ夫一家 テレビの取材を受ける①

       『ヲタ夫一家 テレビの取材を受ける② 』の続きです。



◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇



取材当日。


午前中にAKB劇場・最前列にて研究生公演を楽しんできたヲタ夫。



ヲタ夫「あー、はーちゃんかわいいよ、はーちゃん・・・。」



帰宅してから、AKBのメンバーの名前を部屋でうわごとのように呟いている。





この状態で、取材。


大丈夫だろうか。


いや、むしろ、取材を受けるのにいい状態なのだろうか。





あと10分で約束の時間となった時。


タイミングが悪いことにカズが昼寝をしてしまった。


無理やり起こして行ったところで機嫌が悪くなるだけなので


とりあえず、ヲタ夫だけ待ち合わせのカフェへ向かわせ、


私とカズは後から追いかけることに。




約束の時間から20分ほど遅れて、カフェに到着すると


そこには会話が続かずに困った雰囲気を醸し出しているヲタ夫と○○テレビの山田さんがいた。





山田さん「はじめまして。私、○○テレビの山田と申します。」



私「のりこです。よろしくお願いします。」





テレビ局の人ってちゃらちゃらしている人とか多そうだと思っていたけど


意外と普通の人なんだなーと思いながら名刺を受取ると

話は早速本題から始まった。




山田さん「とりあえず、オタク夫婦の生活のドキュメンタリーということで


今回取材させていただいたのですが・・・。」



私「はい。」





オタク夫婦って・・・私はオタクじゃないんだけどなぁ。





山田さん「番組の特集は約20分間を考えております。


2組のご夫婦を撮影させていただく予定ですので、


のりこさん夫婦は10分ぐらい映ると思ってください。」




私「10分・・・・(  ゚ ▽ ゚ ;)。」





長い・・・長いよ10分。







山田さん「番組は関東だけで放送されます。」





ってことは、ヲタ夫実家(福岡)にバレることはないわけね。




でも私側の親戚は全員関東だよ・・・orz







山田さん「そこで、まずはご主人のコレクションというか、


お持ちの写真集やCD・DVDを写させていただきたいので


お部屋にお邪魔させていただきたいのです。」






私「はぁ。」





あー・・・部屋掃除しなきゃだ・・・。



我が家は息子のおもちゃという名のガラクタにしか見えないものたちと


ヲタ夫のコレクションという名のやっぱりガラクタにしか見えないものたちで


溢れ返っているのだ。






山田さん「そして、ご夫婦の普段の生活というか、


会話を撮らせていただきたいので


お部屋にカメラを設置させていただきたいのですが・・・。」




私「部屋にカメラ・・・・ですか。」





早稲田のシャーロック・ホームズの予想は当たらずとも遠からずだったらしい。








山田さん「その他に、アイドルのイベント会場でのご主人を


撮影させていただくために、いくつかのイベントに


同行させていただきたいと思っております。」





私「同行・・・。(^_^;) 」


この男のアイドルを見たときのあの顔・・・


あれを関東だけとはいえ電波に乗せるのか・・・


放送コードは大丈夫なのだろうか?!




そんな私の心配はよそに、今後のヲタ活動予定を山田さんに伝えるヲタ夫。





ヲタ夫「○月○日には、AKBの篠田麻里子さんのサイン会があって・・・。」


山田さん「ふむふむ。」





ヲタ夫「○月○日は、AKBの小野恵令奈さんの握手会があるんですけど。」



山田さん「へー、なるほど。」





ヲタ夫「○月○日はももいろクローバーのヤマダ電気のイベントに行こうと思っていて。」



山田さん「いいなー、それ、面白そうだなぁ!同行したいなぁ!」




次から次へと出てくるヲタ活動予定を聞いて目を輝かせる山田さん。









山田さん「じゃあ、○月○日と○日のイベントに同行させていただくとして・・・


ご自宅にうかがうのは今度の土曜日で大丈夫ですか?」






私「今度の土曜日、ですか・・・。


はい、わかりました。」







なんて冷静に返事をしたものの




(  ゚ ▽ ゚ ;) 早い!!


こんなにトントン拍子にきまっちゃうものなの?!


心の中ではめちゃめちゃ焦る私。





まずはお話だけってことだったのに、


なんかもう自宅で撮影されることまで決まっちゃったよ!!





山田さん「では、店を出ましょうか。」




山田さんに促され、カフェの席から立ち上がり、店の外へ向かう。



あー・・・もう今度の土曜日から撮影されちゃうんだ・・・。


どーしよ。どーしよ。どーしよぅ・・・。







あ!そうだ!


大事なことを言い忘れてた!!




私の、ひとつの、譲れない要望を伝えていない!





私「あの・・・すみません。





顔は、







顔だけは隠していただきたいのですが・・・。」






私のその言葉に山田さんは飛び上がった。







山田さん「え?!顔出し、ダメですか?!」





山田さんの表情がみるみる曇る。






山田さん「いや、ドキュメンタリーなんでね・・・。


顔は・・・顔は映らないとまずいんですよねぇ。」







顔だしはどうしても譲れない点らしい。


しかし、こちらもそこは譲れない。







私「どうしても写らないとダメなんでしょうか?


時々、当事者の顔がでてない特集もありますよね?


私たちも生活があるので・・・顔はやっぱり写りたくないんですよねぇ。」





既に店を出てしまった私達。


店の前で、あーだ、こーだと言い合う一行。


道を行き交う人たちが、「店の中でやれよ」という目を投げかけながら通り過ぎていく。






山田さん「うわぁ・・・そうですかぁ・・・顔出しだめですかぁ・・・


今まで、オタクの方って結構取材させていただいたんですが、


みなさん、顔出しは全然OK、むしろ写りたいという方ばかりだったんですよねー。


どうしてもダメですか?」






残念がる山田さん。






私「そうなんですか・・・。でも私はオタクじゃないし・・・。


あまり写りたくないので・・・。」







申し訳ないようだが、仕方がない。


こちらの要望はしっかりと伝えておかなければ。






山田さん「では、奥さんはあまり写さないようにしますから。」



私「あまりってことは、少しは写るんですよね?」




山田さん「はぁ、まぁそういうことになるんですけど。」





私「うーん・・・。


最近、インターネットがすごいから、少ししか映らなくても


ネット上にアップされる可能性もあると思うんですよ。」





山田さん「うーん・・・


まあ、そうかもしれないんですけど。」




私「やっぱり、今の生活が大切なので・・・。」




頭を抱える山田さん。





山田さん「ご主人!


なんとか奥さんを説得していただけないでしょうか!!」





山田さんの悲痛な叫びに対して



ヲタ夫「そうですねぇ・・・。うーん。」






困った顔をするヲタ夫。


しかし、ヲタ夫本人はわかっているのだ。


わが家の物事の決定権はのりこにあり、


自分が何を言っても無駄だということを。




山田さん「独身のオタクの方って多いんですが、


ご夫婦で・・・となるとなかなか他が見つからないんですよ!


お願いします!!お願いしますよ!!」






そんなに食い下がられると


・・・・・・・・・このままでは勢いに負けて、写ることを了承してしまいそうだ。




私「あの・・・とりあえず、1日考えさせていただけませんか?


明日、お返事させていただくということで・・・こんな場所ですし。」





ここで流されてはいけない。


冷静になるために、逃げの一手を打つ。




山田さん「そうですか。そうですよね。


いいお返事待ってます!」




その言葉を聞いて、帰ろうとする私たち夫婦の背中に山田さんは叫んだ。







山田さん「あの!


あの!最後にひとついいですか?!





この特集は、決して変なコーナーではありませんから!!


我が番組は報道番組ですから!!



決して”奇人変人”みたいに


写すつもりはありませんから!!」






私・ヲタ夫「・・・はい。わかりました。」










そう言いながらも、私たち二人は返事の内容とは逆のことを考えていた。



そんなの、嘘だ!  と。



10代前半の女の子をおいかける32歳のオタク。


これはどう写しても”奇人変人”としか映らないに違いない・・・。










帰宅してから、早速、家族会議が始まった。



私「やっぱりさー・・・。山田さんには申し訳ないけど


今回はお断りしようよ。」






ヲタ夫「・・・・・・・・・・・・・。」




私「親とか親戚の目もあるし。


ご近所とかママ友とか、微妙な距離間のお付き合いの方とかもいるし。」






ヲタ夫「・・・・・・・・・・・・・。」







腕を組みながら宙を見るヲタ夫。





私「ねぇ・・・


もしかして・・・


あなた・・・






出たいの?( ̄□ ̄;)」





ヲタ夫はうぐっと言葉に詰まった後にやっと本心を発した。





ヲタ夫「だって!だって!!


テレビに映れば


メンバーに認知してもらえるチャンスじゃないか!」





結局そこですか。





私「だからさー。


アイドルが夕方のニュースのドキュメンタリーなんか見るわけないって。


彼女達も忙しいんだからさー。」





ヲタ夫「でも・・・そうかもしれないけど・・・。」






私「何?他に出たい理由があるの?」




ヲタ夫はぶんぶんと首を縦に振る。





ヲタ夫「AKBはいいよ。もう売れてるから。


でも、ももクロはまだあんまり売れてないでしょ。


俺がテレビに映ることで、ももクロもテレビに少し写るかも知れないでしょ。


そうしたら、それをきっかけに一気に人気が出るかもしれない!!




やっぱり出るしかないよ!!!


未来のももクロのために!!」





ヲイ。




なぜアイドルの未来のために、


私たち家族の未来をささげなければならないのか?













帰り際に「これから福岡で事件の取材です。うちは報道番組ですから!!」

と、やたら「報道番組」を強調していた山田さんの背中が忘れられません。

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◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


というわけで、結局お断りさせていただきました。


放送を期待していた方、いらっしゃいましたら、ごめんなさい。


おいしいこと、面白いことは率先してやっていきたいタイプではあるんですが、


今回はあまりにリスキーな気がしてやめておきました。




さて、次回はテレビ出演をお断りした理由(もう少し他の理由があるんですが)をこっそり書かせていただきます。


ダークな面も出てきますので、申し訳ありませんがアメンバー限定記事にするつもりです。

いつもの記事と違う暗ーい話なので、読む価値はないです。キッパリ。