パンドラの箱 -3ページ目

パンドラの箱

... パンドラは好奇心からすべての悪が封入された箱を開けてしまう。パンドラがあわててふたを閉めると、中から弱々しい声が聞こえてきた。「わたしも、外へ出してください・・・」「お前は、誰なの?」パンドラが尋ねると、中から声が返ってた。「わたしは、希望です。」...

上司から下された自分の評価にどうしても納得がいかない。
自分が期待していた評価と上司が下した評価のGapがどうしても埋まらない。
下された評価を受け止めて納得して、次の第一歩を前向きに進むためにはどうしたらいいのか。
自己啓発の書籍を読んで納得できる部分もありましたが、それは自分の中だけでのこと。
相手に自分が満足していない、ということを伝えない限り一時的な逃げ道を自分に与えているだけのようなきがしていました。

なぜ自分が満足いかないのか、どうしたら満足いくのか、考えても行動を起こさなければ答えは出ない。

そう考えて、今日は思い切った行動を起こしました。

上司に時間を割いてもらい、もう一度自分を評価してもらえないか、と、恥も外聞もなく、ひたすら頭を下げて頼み込みました。
自分は去年この点で組織に貢献し、正しい方向に導いた。評価し直してください、と深々と頭を下げているうちにあることに気付きました。

私が頭を下げているその先に立っているのは、常に憤りを感じてきた上司ではなく、自分自身だと。

「他の人にできないスキルも才能もあり、組織にこの上ない貢献をしたこの私がこんな低い評価を受けるなんて。」「高い評価を受けて当然でしょ?」自分を苦しめ、追い詰めてきたのは目の前に立っている上司ではなく、常に完璧を追い求める自分自身のプライドではないのか。

そう思ったとき、ふと涙がこみ上げてきました。

30分以上に渡って頭を下げ続け、それでもそれがかなわないと察して頭を上げた時に、何とも言えない解放感がありました。

「自分にもできた。」

30を越えてこれまで経験や知識で武装し続けてきた私は、自分の中に決して越えられない壁を作り続けてきたのだと思います。これまで一つ一つ大きな山を越える度に自分に自信をつけ、いつしかそれが過剰になって、他の人のつけ入るすきを許さない人間になってしまった。重い鉄の塊と化した鎧を身に着け、それを身につけている限りは絶対に自分は誰にも負けない。
しかし、その重い防具を外せなくなった自分は、自分で身動きをとることも、他の人に直に接することも、接せられることもできず、ただひたすら苦しんでいたのだと。

長い間積み重ねてきた重い鎧を外すことは並大抵のことではありませんでした。

しかし、それを外し生身の自分にかえった時、本当の幸せを一番に考えることができる自分に生まれ変わっていたのだと思います。

「何かできるのかんじがあります。」




2003年頃盛んになり始めていたソフトウェア開発のアウトソース先から訪れていた陳さんの目は光り輝き、希望にあふれていた。




あどけない顔、たどたどしい日本語を話しながらも、勇気と希望にあふれた彼女に、私はかけてみようと思った。




「私たちにはずっと先の未来があります。ずっと先の未来もとても良いと思います。」




臆せず話す陳さん。




これほど前向きな言葉を久しく聞かなくなった。




連日テレビで放送されるリストラ特番を見ては人知れず震えあがり、いかにして生き延びるか、いかにして「できる自分をアピールするか」そんなことを胸に抱きながら会社に向かう。




「本当にこれでいいのか。本当に間違っていないか。」




そんな不安を抱きながらも、私は今一つ前へ踏む出すことができない。




踏み出した一歩が脱落への一歩にもなり得ることを知っているから。




「この会社で生き延びなければ。なんとしてでも・・・」




そんな気負いが、私に歪んだ選択と決断を強いる。




何とはなしにこみ上げる焦りと負い目。




こんな生活いつまで続ければいいのか・・・




陳さんは言う。




「勇気を持って、自分の殻を破るのです。」



前職の会社の上司と飲みに行った。


4?歳の上司4人と私一人。


辞めた人間として、励まそうと思っていたはずが、思いがけない一言で逆に励まされた。


「やると決めたら一直線だろ。」


「お前のがんばっているっていうのは、普通の人間からしたら相当がんばってるってことだろ。」


「お前ならやりかねない。」


最後の一言は最高にうれしかった。


本当にこの人にはかなわないと思った。


一番嫌いだった上司が、一番自分を理解してくれていた。



そうだ、私は無鉄砲な女だった。


思いっきりやって、後悔しないようにしようっていうのが私。


そう、それが私。