ボルドー<フランス>の地図と歴史 | 大学受験の世界史のフォーラム ― 東大・一橋・外語大・早慶など大学入試の世界史のために ―

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ボルドー 地図

ボルドーは,フランス南西部アキテーヌ地方(ギュイエンヌ地方)ジロンド県に存在し,ガロンヌ川の河口近くに位置する都市である。

古代から中世前期

ボルドーは,古代にガリアに居住していたケルト人によって建設された町を起源としている。前1世紀,ボルドーを含むガリア一帯は,カエサルの征服によりローマの支配下に入った。アウグストゥスの時代には,フランス南西部はアキタニア(後のアキテーヌ)という属州が設置され,ボルドーはそのアキタニアの中心都市となり,重要な貿易拠点としても発達した。

西ローマ帝国の崩壊後,ボルドーを含むアキテーヌ地方は,西ゴート人やフランク王国の支配下に入り,その後は諸侯が自立してアキテーヌ公領が形成された。

中世後期

1152年,アンジュー伯アンリは婚姻によりアキテーヌ公領を継承したが,彼は1154年にはヘンリ2世としてイギリス王位を継承してプランタジネット朝を開始した。この結果,イギリス国王がアキテーヌ地方を領有する状況が生まれた。

イギリス国王が大陸部において領有したアキテーヌ地方は,中世後期における英仏両国の係争地となったが,百年戦争の結果,1453年にフランス国王シャルル7世がイギリスから奪取し,これ以後,ボルドーを含むアキテーヌ地方はフランスの領土となった。

ボルドーではブドウの栽培がさかんで,中世後期にはワイン(ブドウ酒)の生産と輸出が非常に発達し,イングランドを中心に各地へと輸出が活発に行われて繁栄を見せた。

その後

近世に大西洋貿易が国際貿易の中心となると,ガロンヌ川を通じて大西洋とつながるボルドーは,貿易港としていっそう発展することになった。近代以降は,造船や鉄鋼などの工業も発展している。

現在でも,ボルドーはアキテーヌ地方の中心都市であり,そして,そのワインは世界的に名高く,多くの国々へ輸出され人々に愛好されている。