東大世界史2014年第3問(1) 過去問題・解答・解説 | 大学受験の世界史のフォーラム ― 東大・一橋・外語大・早慶など大学入試の世界史のために ―

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東大東京大学)2014年第3問(1)の過去問題と,東大世界史講師(管理人)が作成した解答解説です。

問題

西アジアで最初に鉄製武器を生産し,用いたとされる民族の名称を記しなさい。












解答

ヒッタイト

解説

ヒッタイトは,インド・ヨーロッパ語系の民族で,前17世紀に小アジアで国家を建設した民族である。

ヒッタイトは,原住地は不明だが,紀元前2000年の前後にアナトリア(小アジア)に移動してきたと見られ,前17世紀頃にここで王国を建設した。製鉄技術を有しており,歴史上初めて鉄製武器を使用した民族として知られている。

前16世紀初めにはバビロン第一王朝を滅ぼし,その後はミタンニエジプトと抗争するなど,ヒッタイトは前二千年紀のオリエント世界において有力国として国際政治上重要な役割を担った。しかし,前13世紀末になると急速に衰え,前1200年頃に「海の民」と総称される諸民族の侵入を受けたことが主な原因となって,滅亡することになった。