今回は、私の人生の過去にあった違う夢や人生の選択肢について、そこから、私の音楽観を書いてみようと思います。
このブログは、本来、音楽のブログですから、すると、私の人生の過去にあった違う夢や選択肢を考えることで、私が取っている音楽のスタイルをご説明できると思います。
これからの演奏会や録音芸術では、存分に演奏表現に努めたいと思いますが、このブログでは、私の音楽観を書くことで、皆様の想像の中に、楽しい音楽の提供が出来たらなと思います。
●漫才師・お笑い芸能
漫才師やお笑い芸能人に憧れました。
小学生の時に、思い描いた夢です。
少年野球をやっていたのですが、あまり上手くなくて、しかし、辛い練習の休憩中に、面白い芸をして、皆に笑ってもらうのが好きでした。
私は昔から人が笑われるのが好きでした。
私は、皆様に笑って頂けたら、嬉しい気分になれる人です。
野球をやる傍らで、皆を大爆笑させるには、どうしたら良いのか、ネタを考えた時期があったものです。
私は、オペラを考える際に、喜劇は勿論、どんな悲劇でも、必ず、笑えるような台本の内容の解釈が出来るように心掛けてお稽古に望んでいます。
悲劇で、オフザケが出来ないオペラでも、賑(にこ)やかにとなるような場面には、お稽古にも力が入るものです。
反対に、暗くて、どよーんとした舞台作りは苦手です。
お客様が劇場やコンサート会場から帰る時に、笑顔で明日からの仕事や学校に打ち込める気分でお家に帰って頂けたら、私にとっては、その舞台は大成功なのです。
●歌手(ポップス・ロックンロール・R&B)
私はポップスの歌手になりたい時期がありました。
中学生の時です。
基本的に、私のクラシック音楽のオペラや歌曲の歌い回しは、ここにあります。
中学生の時に、お弁当を食べた後のお昼休みに、教壇(きょうだん)に立って、当時の流行歌をアカペラで歌いましたら、学校中の人気者になれました。
今でも、私はクラシックの歌で、必ず、新しい歌い回しを、この頃のことをヒントに考えます。
それは、「流行歌」を生み出す感性です。
あえて、少し雑な表現をすると、クラシック音楽が古くさい音楽に絶対に聴こえないように、努力しています。
それは、クラシック音楽の伝統を重んじる一方で、例えば、20年前の表現法は、あくまで、それ自体が流行であり、そのコンセプトで演奏する場面には、あえて、そのフレージングの歌い回しを採用(さいよう)しますが、基本的には、私は、いつも、楽譜を見ながら新しい歌い回し(フレージング)を考えています。
そして、内容の深いクラシック音楽だからこそ、わかりやすい歌い回し、つまり、お客様がパッと聴いて「良いなぁ!」と思って頂ける、いわゆる、聴き応えのある歌い回しを、常に考えています。
つまり、私は、同じ楽曲を、様々な歌い回しのパターンで歌い、違う楽曲として表現することが出来るのです。
●ミュージカル歌手
ミュージカルの舞台というよりは、お名前をお出ししますが、ディズニーさんの楽曲を歌いたかったのです。
これは、大学生(音大生)になった最初の頃です。
大学生になったばかりの時に、ある講義の先生が、ディズニーさんの楽曲を歌い、それを、お仕事としてやっていたことがあるとお聞きして、それで憧れを抱きました。
このことは、当時の私のお友達や同級生の方々には、ほとんどお話したことがありません。
しかし、ミュージカル映画というのがあり、それを色々と観まして、たくさんの楽曲を覚えました。
ミュージカル歌手に憧れた経験から、私はオペラが、大人の作品であることを理解しながらも、もう少しわかりやすいものでありたいと、表現を考えるようになりました。
私の勝手な感想かも知れませんが、ミュージカルの関係者の方々の方が、オペラの関係者の方々の方よりも、舞台映えのことを考える方々が多い気がします。
オペラというと、マイクロフォンを使わない伝統的な芸能なので、どうしても、声の魅せ方の方に、気のウエイトが行きがちになるのですが、ミュージカル歌手に憧れた経験のある私には、舞台映えということにも気を使うようになりました。
これは、実際には演出を手掛(てがけ)ける演出家の方々と相談での上ですが、例えば、紙芝居のような、絵を魅せるような舞台演出なのか、それとも、日常の動作の細かいところまで演技をし、リアリティーに魅せる演出なのか、音楽のリズムに合わせた演出なのか、音楽のリズムと切り離した演出なのか、そのあたりは、私はこだわって演出家の指示を聞いて、お稽古に励(はげ)んでいます。
そして、出来れば、ミュージカルのように、オペラそのものの内容がよくわからないお子様の方々が観ても、観ているだけで、聴いているだけで、楽しくなるような舞台作り、音楽作りにこだわっています。
今回は、このあたりで、記事を終わりにしたいと思います。
では、次回をお楽しみに!!!