8月はバカンスの季節で街からは人影が消えお買い物がらくちんですが、夏のおいしい味覚は売場に目白押しです。実際のところ農業国フランスでは地物の野菜や果物が満足に無い冬を除いて年中何らかの味覚があるものです。春の新しい芽吹きの牧草を食べた牛の牛乳やチーズはおいしいとさえ言いますから。
夏のこの季節の懐にやさしいおいしさはメロンです。7月の出始めではひと玉4-5ユーロのものも8月になると1ユーロにまで安くなります。表面がつるつるしたものとひび割れたネット模様の入ったものがありますが、いずれも身はオレンジ色の日本ではいい値段のつきそうなものです。
地物でうれしいのはモモとその仲間たちです。モモには白桃と黄桃とがありこちらも最盛期には1キロ3ユーロほどになります。ネクタリンという毛のないモモの仲間もあります。しかし残念なことに、お手ごろな値段や豊富な品揃えにもかかわらずスーパーなどの量販店ではかなりあたりはずれがあります。ガリガリに硬いものでさえ時に店先に並ぶのです。熟れるまで寝かせておけとでも言うのでしょうか。
ごく稀にですがぺったんこな、どう見てもおいしそうに見えないモモのようなものが店に並んでいるのを見かけます。モモの野生種?原種?あるいは規格外品?よく、曲がったキュウリも味は一緒といいますが。これが見てくれに反してなかなかなものです。特筆すべきは、あたりはずれがほとんど無いこと。うっかり未熟なのを買ってしまっても、多少ガリガリしても甘みはしっかりしています。いかがでしょう?
ワーキングホリデー通信 より