L'abécédaire | パリの空・シャンパーニュの風

パリの空・シャンパーニュの風

フランス語とカメラが大好きなシャンパーニュの騎士。


L'abécédaire


テタンジェ社を訪問して
ドミニクさんから手渡されました。

この名前を見て思わず「さすが」と唸った私。


L'abecedaire.
入門書。
古いフランス語では
アルファベットのという意味もあります。

つまり
テタンジェを知ってもらうための
プレスキットです。

このような美しいプレスキットがあるでしょうか。

白地に黒のスタイリッシュなフォントがお洒落。


中身は・・・


7つのパートに分かれていて
CD ROMが入っています。

それぞれのアルファベット(L'abécédaire)がキーとなり
テタンジェを紹介しています。

まずは


I is for Instant.

テタンジェを飲む瞬間。
特別な瞬間であるのです。

そして
テタンジェといえばF.


F is for Family.

数少ない独立した家族経営を掲げるテタンジェ。

そのファミリーのお一人は


C is for Clovis Taittinger.

この写真、
以前フランスのメディアで見たことがあるのですが
大好きです。


少し歩幅の広いクロヴィスさんが
メゾンの表玄関に向かって歩いている写真。

クロヴィスさんらしさが出ていると感じた一枚。

ドミニクさんも
「この写真はぜひとも採用したかった。」とおっしゃっていました。

次は

H

H is for History.

歴史あるメゾン。

十字軍遠征にまで遡る
チボー4世の活躍。

Historyのなかにも
FamilyとはちがったF,

B, P, E, C, Mといったアルファベットがキーとなっています。

そのなかの一つ
テタンジェ社は数多くの歴史的建造物も所有しています。

M is for Marquetterie.

1734年に建てられたマルケットリー城。

念願叶って前回訪問することができました。


一つずつプレスキットを見ていると
次はどのアルファベットで
何が紹介されているのだろう?と
ワクワクします。

こうした大人心をくすぐる抜群のセンスも
ドミニクさんならでは。




V is for vin.

VinyardやGuardians,Chalk MInes, Tastingといった
ワインが出来上がるまでのプロセスが紹介されています。

出来上がったシャンパーニュのキーワードは



C is for Cuvées.

各キュヴェもそれぞれの頭文字で紹介され

もう一つのVには
現行ヴィンテージについて
書かれていました。


最後のC

Comtes de Champagne.

表紙をモノトーンでまとめ

ページを開くと綺麗なカラー写真を中心に
一部
白黒の写真をバランスよく配置して作られた
L'abécédaire.


ドミニクさんとヴィタリーさんの抜群のセンスを感じました。

美の世界で活躍されていたドミニクさん。


「ただ単にシャンパーニュを作って販売するのではなく
テタンジェを飲む人に幸せになって欲しい。」と
お話をして下さったピエール・エマニュエル氏の言葉がよみがえります。

このプレスキットから
シャンパーニュが幸せの象徴であり
心躍るものであることを強く感じました。

細部にもこだわって作られたL'abécédaire.

何気なく見える
このリボンも。

真っ先に手を触れるもの。

プレスキットはもちろん、
そのほんの一部の
このリボンもシャンパーニュの一つと考えて
慎重に選んだそうです。

ドミニクさんの仕事に対する姿勢。

「シャンパーニュは伝統あるものですが、
マーケティングは進歩が必要なもの。そのバランスが良いのです。」と
お話して下さいました。

来日経験もあるドミニクさんにとっての日本とは?
「日本人は細部に拘るでしょう。私にとってそれは特別なものなのです。」

リボン一つにも拘った
L'abécédaire

手に取るたびに楽しかった特別なInstantを思い出します。