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日本の犬輸入手続き、海外対象国の輸出許可受理、マニュアルは、動物検疫のホームページに有ります。
しかし、問題は、マニュアルに添っても、その通りを諸外国の方に説明、理解してもらう事が先ず初めの難関、理解してくれただろうと進めていくと、日本の検疫制度に疑問を持ち、なぜ?こうなんだ?私の犬を疑うのか?と、言う気持ちをほとんどの外人は抱く様になり、中には、日本、引いてはあなたには輸出出来ない、協力出来ない、力になれない、となるわけです。
そして次なる難関、狂犬病予防接種に加えて、狂犬病血液検査を専門機関にお願いするわけですが、この専門機関がくせ者で、日本国が指定する各国の専門機関じゃないといけない、という面倒臭い指定が有る訳です。
これで、また、外人は嫌気をさすわけです。
そして次なる難関、6ヶ月の待機という、超がつく無駄な期間が有る訳です。
この6ヶ月の待機期間が、外人にとったらありえない期間という訳です。
こうして、3つの難関をクリアしたのもつかの間、次なる難関は、犬の個体の良し悪し、生後数ヶ月の子犬の将来像が理想の犬になるとは限らず、はたまた、一歳前後~二歳迄のヤングドッグを探すと、金額が倍以上~三倍になるのが通例です。
良い犬は出したがらない、これはどこの国でも同じです。
犬代、7000€、8000€、なんていう金額になります。1€ おおよそ130円前後ですが、外人は、現地手取りで、€レート計算します。
なので、130前後では足りない訳です。なぜか?
両替手数料を引かれるので、国によれば、1€160円計算になる事もあります。
円~€~クーナ
円~€~フラン
チェンジ、チェンジを繰り返すと、手数料に手数料となり、レートが高くなるわけです。
EU圏内は、全て€が通用するかと言えば、そうではなく、各国のお金を要求してくるのが、通例ですが、価値は€で要求してくるので、こちら日本サイドは、納得出来ない計算式になるのです。5000€×135= 675000円 これ、日本サイドの正しい計算式です。が、EU圏マネーチェンジすると、1€につき、10円~20円の手数料を引かれるので、あらかじめ、手数料を考慮した金額を送金しなければならないわけです。
そうすると、5000€×155円=775000円 という金額になります。
この、マネーの価値観も、欧米人と日本人では全く違うという訳です。
この、マネーチェンジに掛かる手数料で、正しい計算式が普通の日本人は、欧米式マネーチェンジの通例が受け入れられない事でしばし誤解や疑いを持つ、または、持たれてしまう事にもなる訳です。
このマネーチェンジ手数料差額の問題は、非常に難関なトラブル原因となります。
欧米サイド 7000€×155=1,085,000円
日本サイド 7000€×135=945,000円
犬代金のみで、この開きになりますので、トータル金額となると、予定金額より20万~30万高くなる開きになるのが、通例という訳です。
理解しにくい方の為に書くと、
毎月、餌代、世話代 で、5万円が必要とします。
すると、送金は、6万5000円~7万円が必要となります。
えっ(・o・)高っ、と、思われた方、
少し想像してみてください。
大型犬、輸出迄にトータルで約7ヶ月~8ヶ月、時には、10ヶ月に渡ります。
あなたなら、餌代世話代で毎月三万円で8ヶ月も10ヶ月も面倒みますか?
途中、成長段階で、ケガ、フィラリア、事故、病気、亡くなるかもしれないリスク、事故や後遺症が残るケガや死亡など、想定しただけでも、輸出側のリスクは非常に高い訳です。
シェパード種やワーキンググループに属する犬種は、牙が欠ける折れる、このリスクも非常に高い訳です。
こうしたアクシデントもリスクには含まれます。
こうした事を踏まえて、月三万でお願いします、と言えますか?
私なら、10万もらってもお断りです。
この様に、難関、問題、アクシデント、リスク、こうした全ての事を理解し飲み込み輸出してくれるブリーダーは、殆ど皆無です。
この、日本国という島国の動物検疫制度を理解、犬を理解、犬輸出や犬輸入に理解と知識と経験と信頼性、犬を見る観察力、知識、世界にまたがるネットワーク、これら全てを持ち合わせ、諸外国と日本サイドで犬という生き物の輸出入をする事の難しさには、書き記した様々な問題が潜んでいます。
また、世界には、日本国がダイレクト入国を認めていない輸入国もあります。
中東、中央アジア、ヨーロッパ大陸、東欧地域下部にあたる小さな国々、これらは、ジャパンケンネルクラブ側も登録血統書発行拒否をする国々がいくつかあります。
所謂、その国の信頼度が薄い、フェイクペディグリー、ずさんなケンネル運営や、諸外国の多くからフェイクペディグリー、マイクロチップ入れ替え、DNA登録の嘘等の問題を指摘されFCIからペナルティやブラック指定をされている事がその理由です。
これは、日本人の、ドッグショー常連さん、長年JKC登録でブリーダーをしている方々でも、知らない事実です。
私には、こうした情報がベルギーやフランスから常時入って来ます。
良い犬が輸入出来る、良い犬があの国にいた、輸入出来そうだ、そう思って手続きや輸入努力をしたが、実はJKCで、血統書が作れなかった。
こうした事は、海外でもよくある事例です。
JKCの血統書が有る、無い、そんなものは関係無い、そう言われる愛犬家さんは沢山おられます。
しかし、やはり無いより有る方が良い訳です。
また、FCI加盟 除外クラブ一歩手前の国ケンネルクラブ発行の血統書も、無効になる可能性もあります。
この様に、犬の輸入には、とてもリスキーな一面と、とても魅力的な犬との出逢いが有るという一面が有ります。
「 南米各国、魅力的な犬が一杯います。が、血統書で考えると論外です。インブリード75%でも血統書発行可能 、よほどの信頼関係がなければ輸入はとてもリスキーです」
以上、書き記して来たリスクや様々な問題と、面倒臭い手続きのお陰で、日本は色んな詐欺師を生み出す温床になっています。
読者の皆さんの中にも、輸入を考えておられる方がいましたら、十分注意され、輸入代行者をしっかり吟味されると良いでしょう!
ある程度の知識は、私のこのブログで勉強して下さい(*^^*)
また折に触れて書きたいと思います。