
にほんブログ村
約束通り、日曜日、オヤジのトラック借りて太秦に…
おっ、来たな!
来たよ、何を見せてくれるんや?
猪とやるとこ見せたろ!
ホンマか? 心踊る瞬間でした。少々大丈夫かと不安ありましたが、強さを確認する為、絶好のチャンスです。
訓練所の広いとは言えない、裏、だいたい車2台入るスペースに猪を放ち、【養い猪】そこに、白龍という名の看板犬を入れるという
、
白龍をハウスから出して来た、デカいな、純かホンマに…
オッサンいわく、純やバリバリの、
入れるぞ!!
猪を見るなり、興奮する白龍、よっしゃ行け!
と、放つなり、いきなり真っ向勝負、猪も捲り倒す!
が、言ってる間にがっちりと咬む、オッーと思わず声が出る、オッサン、どや!!
これがホンマの紀州や、と、超ーどや顔!
今でも覚えてます。
猪80㎏だったと記憶しています。
激しい身のこなし、激しい闘争心、激しい咬み、オッーこれならマラミュートにも負けへんな、と思いました。
まさしく、衝撃というやつです。
オッサンが、吹雪入れてみるか?
まだ無理やろ!
白龍は一歳の時からバリバリいきよったぞ!
心の中で、物が違うやんけ!
と、
ええわ、今日は外から見せるだけにするわ、
すぐにトラックから吹雪を連れて来る、
すると、吹雪、思わない反応を見せる!
毛を立て、大きく見せる、良い反応だ!
オッサンも、おっ、ええやないか、行きよるぞこいつ、
ホンマか、と、嬉しくなる、
白龍と比べるとかなり小さい紀州犬でしたが、容姿は紀州犬らしい良い子でしたね
やっぱり紀州犬にして良かったな、と、高鳴る思いを胸に、帰路に…
帰るなり、友達に出来事を話しまくり、紀州犬をアピール、
友達…ほんだらその白龍売ってもらえよ!
200万やて!
アホくさ、と、友達…
犬が200万って、車ええの買えるわ!
確かに、その通りです 笑
楽しい紀州犬ライフ、始まり一年足らず、
ですが、これからほどなくして、数ヶ月後、私の紀州犬ライフに終わりが来る事になります。
ろくな事をしていなかった私生活の大きな代償が、直ぐにやって来ました。
捕まってしまったんですね!
帰されることなくそのまま、院生活、そして、退院、また、受刑生活に…
吹雪には、犬飼いとして、最低な飼い主をしてしまいました。
私が留守中、実家で飼う事になりましたが、私の父は犬嫌いです。
が、当時の彼女に、託す形にしたのですが、
言ってもまだ若い女性です。私より5つ上でしたが…まだ 24でしたから、
一年とたたずに、別れる事になりました。
それから父との手紙でやり取りになりますが、
書くことは、吹雪の事、父ちゃん、とにかく散歩連れていってやって下さい。と、毎回毎文こればかりです。
結局、吹雪の姿を見る事が出来たのは、別れから5年半後の事です。
無事、生きてくれていました。
吹雪、7歳になっていました。
ごめんな吹雪、本当にごめんなさい、今でも、吹雪を思い出すと、後悔後悔の懺悔しかありません。
今日から一緒やからな、と、毎日、散歩に始まり、散歩で終わる日々が数ヶ月続き、犬をケンカさせたいとか、猪に、当てたいという気持ちすらもうなくなっていた私です。
ほどなくして、私は、東京へ空手の大会で行く事になり、三日間ほど家を開ける事になりました。
東京から実家に電話を掛けると、母が、吹雪、繋いでたら、ロープ切って逃げた、と、
えっ、帰ってけぇへんのか?
帰ってけぇへんわ、チェっと舌打ちをしてくそーと、自分にまたや腹が立つ始末、
吹雪なんでや?
また、留守をした私を、探しに出たんちゃうやろな?
吹雪、今度はパクられたん違うぞ、
すぐに帰るんやぞ!
直ぐに帰るか、動転しながらも、冷静さを保ちながら、とりあえず終わらないと帰れない、明日には帰るからと、母に告げ、とにかく保健所と警察に連絡するように話して電話を切りました。
これが、私と紀州犬吹雪との今生の別れとなってしまったのです。
私は、吹雪に、あの子に、何を望み、何をやらせたかったのか、
私は、ただただあの子に苦労や悲しみ、苦しみを与えただけじゃないか、
自由に、大好きな主人と、一杯走り、一杯遊び、のびのびと、暮らす、素晴らしい犬生があると吹雪はきっと思っていたはずです。
それが、繋がれる時間の方が長い、永遠に待たされる時間の方が長い最悪な犬生にしてしまった私は、犬を飼う資格の無い人間だったんですね、
こんな私に、幼少期に、母犬から放され、私に飼われた。
吹雪は、母犬や兄弟達と、生後50日程で今生の別れを人間の勝手でさせられた上、不幸な犬生へ導かれた。
いったい私は何をしたかったのでしょうか?
この時、私は、人生の中で、本当に悔いるという事を、この吹雪という犬にした自分の仕打ちから、気が付くという事を、身に沁みて感じたのです。
私から、犬に与えるモノはない、私から吹雪に与えたモノは待つ事、苦しみや酷い生活以外何もない、
だけど、吹雪は、私に、人生の中にある喜怒哀楽と確かな愛情を与えてくれました。
何よりも、私に、健気に待つという、無償の愛を与えてくれたんですね、
この吹雪との出逢いを、残酷な犬生を与える事しか出来なかった事が今の私の7割を作り上げています。
犬は、私にとって、人生の先生であり、愛情という目では見えない大きなモノを与えてくれる存在です。
私の人生は、犬と共にある、
それが、今の私のライフスタイルです。
後悔の少ない、犬生を与えてやれるように、
私は、吹雪や忘れてはならないミッキー、今日に至る私の愛犬達全ての懺悔として、
これからも、ドックライフは続きます。
犬が与えてくれる愛情から、今度は、私が与えてやれる愛情、
こうなっていければ良いな、と強く思い願います。
たかが犬、されど犬、
私と犬との物語、一部でしたが、こんな感じです。
お付き合い下さいましてありがとうございますm(__)m
喜怒哀楽・犬が与えてくれる愛情
また、機会が有れば書きたいと思います。
シリーズは、これで完結いたします。
引き続き、通常ブログ、宜しくお願いします🙇⤵️