もう一度行きたい場所・ヨーク5 | コノミばあちゃんが行く

コノミばあちゃんが行く

気づけばいつの間にか高齢者。
気分だけはマイナス30歳で生きていますが、時々身体的に歳を自覚させられます。

この続けです。




ホテルの周囲は、わりに便利なところだった。

近くには小さなカフェもあり、お土産屋さんも並んでいた。


そんな通りの店を覗きながら、マークス&スペンサーや1ポンドショップなどを見つけて、英国の庶民の普段の生活を垣間見たりする。


私はどの国に行っても、お店はスーパーが一番好きだ。


その国の人々が毎日、どんなものを食べて、どんなふうに暮らしているのか、スーパーで売られている品物を見て思いを馳せる。

デリやフルーツは実際に買って食べてみる。

お菓子や調味料などは、お土産に買ったりする。

生活雑貨も好きだ。


スーパーで、緑色の細長い粒のブドウを買った。

ホテルに帰って食べようとすると、皮が剥けない。

当時日本では、皮ごと食べるブドウは一般にはなかった。

皮が剥けないので仕方なく、皮ごと食べた。

サクサクとした食感でとても甘く、皮は全く気にならず、タネもない。

いっぺんで好きになった。


後年、自宅近くのスーパーで、このブドウを見つけた時の嬉しさよ。

トンプソンという名前だということもわかった。

今も時々買って食べる。

その度にヨークを思い出す。


パブに行って、ビールを買う。

カウンターでお金を払い、グラスに注いで貰ったビールを持って、そのへんのテーブルで飲む。

イギリスのビールは冷えていない。

レストラン併設のパブもあるが、食事はできない店も多い。

あるものはだいたいクリスプス(ポテトチップス)のみ。

仕方がないので、ポテチで生ぬるいビール。

でも、これはこれで美味しい。


私はビールにも詳しくないので、パブではだいたいエールか、サイダー(シードル)を飲んでいた。


それと、ヨークでアイリッシュクリームを覚えた。

ベイリーズという銘柄で、クリームのリキュールである。

甘くてバニラの香りがし、少しキャラメルぽいところもある。

疲れたときにベイリーズをロックで飲むと、ほっとする。

うちの近所のスーパーにもあるので、ときどき買う。


旅に出て、初めて知る食べ物や飲み物は、単に私が物知らずなだけなのだが、知らなくて良かった!と思うことが度々ある。


なぜならば、その後それらを口にするたびに、初めて知った土地のこと、その旅のことを思い出せるからだ。


旅は、そのときはいろんなことを感じても、忘れてしまう。

特に最近は、綺麗さっぱり忘れてしまって、我ながら恐ろしくなることもある。

だが、なぜか食べ物は憶えている。

単に食い意地が張っているだけ?


だからこそ、思い出すkeyをたくさん残しておこう。


将来、呆ける自信満々なんですが、少しは役立つでしょうか?