哺乳類のメスはみなそうらしいのですが、女性は男性よりはるかに精巧な感覚能力を持っています。
それは子育てや家を守る立場上、他人のごくわずかな気持ちや変化に気付く必要があるからです。
そうするために進化した一つが「目」で、他の霊長類と違って人の白目の部分は多くなっています。
これは眼球を盛んに動かすことで、相手と向き合って話しをすることができ、人間らしいコミュニケーションができるのもそのおかげだといいます。
その白目の面積は女性のほうが大きく、人間関係を築くのに不可欠なコミュニケーションには有利になってきます。
白目の部分が多ければそれだけ表情も豊かになり、相手の目の動く方向を読み取ることで多彩な信号を受け取ることができるのです。
狩猟者である男性は遠くにいる獲物を追跡するために、もっぱら前方が見えるように進化しています。
女性は忍び寄る捕食動物をいち早く見つけるために視野が広くなり、範囲が180度に及ぶ女性も珍しくないといいます。
女性が視野を広め、コミュニケーションをとろうとおしゃべりになるのも納得です。 《笑》
ちなみに聴力の違いでは、女性は声の大きさ、トーンなどの感受性が高く、
男性は動物の立てる音を識別してまねるのがうまかったり、音の来る方向がよくわかるといいます。
今何気なく体を使い、それがどういう進化を経てきたのか考えることはほとんどありません。
けれども進化を経て備わった機能というのは、意味があるからこそ備わっているのです。
改めて一つ一つ考えてみると、体って本当によくできているなと思います。
それでもまだ知らないことは多く、他にもまだ備わっている機能があるかもしれません。
それを新しく見出だすことができるか…
病気には原因となるものが必ずあるといわれますが、
その生まれ持った機能を阻害することで病気になるという現状を、どのくらいの人が知っているでしょうか。
病気からのメッセージを忠実に受け取り、応えてあげられた時というのは、
実は生まれ持った機能に気付かされた時なのかもしれません。
人間はどんな危機にも耐え抜いてきたたくましい動物であり、そしてそういったことが確実に遺伝子に組み込まれているはずです。
秘められた可能性ある力と機能をこれからも見つけてあげたいです。
そして長い進化を経て、今の私たちがあることに改めて感謝します。
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